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ブラックホールの作られ方
巨大な恒星内の核融合が終了する→元恒星内部が鉄に変わっている→徐々に鉄が冷える→自由電子が不活発になる→自由電子の遠心力が弱まる→自由電子が原子核にくっつく→鉄原子が小さくなる→鉄の密度が上がる→原子核内の陽子と中性子が重くなる→陽子と中性子がくっつく→原子核も小さくなる→質量はそのままで体積がゼロに近くなる。 こんな感じでしょうか?体積ゼロではないので、厳密な意味ではブラックホールというよりブラックスターという感じですが。
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実際に存在する恒星からブラックホールを作る場合は、質問者さんの提示内容でほぼ正しいと思います。 ※ ちなみに、ブラックホールになるほど質量の大きくない恒星が超新星爆発を起こした場合、中性子星(パルサー)までの段階で、重力崩壊が止まります。質問者さんが考えた「ブラックスター」とは、中性子星とブラックホールの中間的存在でしょうか?ランク的には、陽子や中性子を構成している素粒子「クォーク星」と呼べるような存在かと思いました(仮想上の天体として提唱されている)。それとも、もっと圧縮してプランク定数よりも小さいのであれば、「紐星」でしょうか(超ひも理論の「ひも」)。 一方、私は、実験施設で作る場合を紹介したいと思います。実験施設での製造なので、規模の小さい「ミニブラックホール」です。 書籍の内容ですが…画像をタダ貼り付けただけでは著作権侵害に当たりますので、図解は自作し、文章は内容変えずに、私なりに解釈しアレンジした状態で記載しました。文末に出典元も示しておきます。おまけに「ワームホールの作り方」もありましたので、紹介します。 ■ミニブラックホールの作り方 加速器LHCでの方法 光速の99.9999991%まで加速した二つの陽子を正面衝突させ、最大14TeVのエネルギーをごく狭い範囲に集中させる。 6次元時空では、14TeVのエネルギーをブラックホールにするために必要なシュワルツシルト半径は10のマイナス16乗cmになる。 ※高次元ほど、短距離で重力が大きくなるそうです。 (添付図参照をください) これは陽子二つのサイズより大きくなり、ブラックホールが発生することになる。 引用元書籍 「図解雑学タイムマシンと時空の科学」 (大阪工業大学教授 真貝寿明 著) https://www.amazon.co.jp/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%81%A8%E6%99%82%E7%A9%BA%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6-%E5%9B%B3%E8%A7%A3%E9%9B%91%E5%AD%A6-%E7%9C%9F%E8%B2%9D-%E5%AF%BF%E6%98%8E/dp/481635025X のP199に記載されている内容です。 ------- ■ワームホールの作り方 唯一の手段: ミクロ状態の時空の量子泡に発生したワームホールを人間が通り抜けられるくらいに拡大する方法だろうと言われている。 時空の量子泡(※1)は、 ・プランク温度:10の32条度 ・プランク密度:10の93条g/cm3条 まで圧縮すれば、 ↓ ・プランク長 :10の-33cmの泡が ・プランク時間:10の-44条秒 のスケールで発生すると考えられる。 ☆ いずれも人類が到達したことのない条件である。 ☆ ポール・デイヴィス博士(オーストラリアの物理学者)が考えた作成方法 1. 素粒子加速器を使い、金やウラン等の原子核を正面衝突させ、10兆度の超高温状態を作る。 2. その超高温の塊を圧縮して加熱する。10の19条倍の温度にする必要があるが、そのためには、典型的な発電所の秒数間の総出力エネルギーを小さな領域に集中させる技術をなんとか開発する必要がある。 3. 時空の量子泡に発生したワームホールを拡大する。そのためにはエキゾチックな物質(※2)を用意して、負のエネルギー(※3)を注入すればよいはず。 出典元は同じく「図解雑学タイムマシンと時空の科学」です。 ---(注釈)--- ※1 量子泡について: 量子レベルの小さな泡。「時空の泡」とも言われ、物理学者のジョン・ホイーラーが提唱した概念です。不確定性原理が関係する「量子ゆらぎ」によって構成される概念です。不確定性原理によって、ごく短時間の間に、粒子や反粒子が発生しては消滅することを繰り返しているのは、時空自体が泡のように発生と消滅を繰り返しているということのようです。宇宙膨張の鍵を握る「ダークエネルギー」の解明にもつなっていくだろうと言われています(以下参考サイト)。 https://gigazine.net/news/20191025-spacetime-bubble/ ※2 エキゾチックな物質: 負の質量を持つ粒子のような、既知の物理法則を破り得る風変わりで奇妙な物性を持つ仮説上の粒子。 (Wikipediaより引用) ※3 負のエネルギー: 重力とは逆のエネルギー。ホワイトホールの吐き出す力や、宇宙がインフレーションを起こしたときの斥力のようなエネルギー。 (書籍より引用) ■超微小~超巨大 おまけのおまけです。 超微小~超巨大の世界をスライダーで動かして閲覧できるサイトです(残念ながら、言語選択に日本語が見つかりませんでした)。 https://www.htwins.net/scale2/ 紹介と解説をしているサイト: https://gigazine.net/news/20140226-the-scale-of-the-universe-2/
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- Nakay702
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お礼をありがとうございました。 >詳しい補足を大変ありがとうございます。大きさや温度の異なる星々の種類の紹介もありがとうございます。新約聖書のコリント第一15章41節。 ⇒さすが世界のベストセラー、よく読んでおられますね!「日の栄光があり、月の栄光があり、星の栄光がある。また、この星とあの星との間に、栄光の差がある。」 …しばし、栄光(の差)に思いを致しました。 「報酬は、結果でなく、努力にある。全き努力は、完全なる栄光である。」(M・ガンジー)
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10024/12548)
以下のとおりお答えします。 大筋、お書きのようなプロセスを経てブラックホール、でなくてブラックスター(おもろい!)ができると思います。そのシナリオの後半を中心に復習、総括すれば、以下のような感じでしょうか。 核融合の材料である水素は有限なので、いずれなくなります。太陽でこれが起きるのは、今から約50億年後とされます。水素がなくなると、太陽の内部はヘリウムだらけになって、そのヘリウム同士がぶつかり合って、新たな核融合反応が起こります。これが繰り返されることによって、さらに重い元素が合成されていく、という経過をたどります。 すると、太陽はいわゆる「赤色巨星」と呼ばれる状態に変化していきます。「巨星」とは文字通り大きいという意味で、元の100倍以上にまで変化すると言われます。その段階では太陽の外側の層は次第に周りの宇宙空間へと拡散していき、太陽本体は次第に収縮していきます。そして最終的に地球と同じくらいの大きさにまで縮小するとされており、この時、中心に残った核が「白色矮星」と呼ばれるものです。 白色矮星は地球と同じ大きさにまで変化しても、その質量はかつて太陽が持っていた質量の半分程度は保持するだろうと考えられています。つまり、とてつもない密度ということです。具体的には、1cm³が1トンくらいになるらしいです。白色矮星のできるのは、太陽質量の8倍以下の恒星で、それ以上になるともっと、重い「中性子星」になりますが、収縮がそこで止まらずに、さらに重力崩壊が続けば、それが(視覚上の)ブラックホール、(実質上の)ブラックスターになる、ということです。以上が、「ブラックホールの作られ方」のあらましです。
お礼
詳しい補足を大変ありがとうございます。大きさや温度の異なる星々の種類の紹介もありがとうございます。新約聖書のコリント第一15章41節。
お礼
英語のサイトも探してくださり、大変にありがとうございます。深い研究が進んでいるのですね。