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「弁辞的口実を口にする」の意味は?
古い本を読んでたらこの言葉が出てきました。 前後の文章から、「言い訳しない」という意味かなあと思ったのですが、合ってますでしょうか。 昭和40年ごろの本に書いてありました。 この時代はよく使用していた言葉でしょうか。 そうだとしたら、段々と使われなくなった理由はなんなのでしょうか。 よろしくお願いします。
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「口頭や文章によって人々を説得したり感情を揺さぶったりするための技術や方法」のことを、ちょいとアカデミックを気取っていう、それが弁辞という言葉です。なので、「弁辞的口実を口にする」とは、物事の本質はともあれ、正当化や言い訳を弄して自分の弁舌で聞いている人達を説得することです。 この言葉が、一般市民の間でよく使われたことはありません。この言葉をもっともよく使ったのは、戦前なら旧制高校の生徒、帝国大学の学生などです。子どものころから勉強がよくできた彼らが旧制高等学校生徒となって、哲学や修辞学などを学ぶと多くはそれに夢中になりました。 そして哲学について語る時だけではなく、普通の話をするときも哲学書の和訳本に使われている小難しい言葉を使いたがりました。 「言い訳をするな」「屁理屈をこねるな」といえば済むことを「弁辞的口実を弄するな」などという。「結局」でいいのに「畢竟」と言いたがるなどですね。 哲学書は戦後になると優れた方が口語で素晴らしい翻訳を次々と出されました。ですから仮に哲学にかぶれる学生が出たとしてもこんな言葉を使うことはなくなりました。もちろん、学生時代や若い時代にこういう言葉を使っていた人達も成長し、社会で生きて行くにつれて使わなくなりました。
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- D-Gabacho
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「言い訳しない」ではありません。逆です。 弁辞も口実も言い訳を意味することばですから「言い訳がましい言い訳を口にする」という意味になります。 「弁辞的」ということばは現代はもちろん昔もけっしてよく使われることばではありません。 全文検索可能な国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/)で検索したところ「弁辞的口実」のヒット件数はゼロで、「弁辞的」のみでの検索でもわずか10件でした。 似たような意味の「弁解的口実」で検索したところヒット件数は11件で、「弁解的」のみでの検索では3852件でした。
お礼