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最大実体公差方式とは?マルRの意味を教えてください。
- 最大実体公差方式についての図面を入手しました。図面には同軸度の最大実体公差とマルRの記載があります。マルRの意味を知っている方は教えてください。
- 最大実体公差方式とは何か、また図面に記載されているマルRの意味を教えてください。
- 顧客の図面に最大実体公差方式とマルRの記載があります。マルRの意味について知っている人は教えてください。
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マルRはreciprocity requirement(RPR)と言い,「ISO 2692-2006」に記載されています。 対応するJISは「JIS B 0023」になりますが,まだ改正されていないため詳細を知るにはISOを買って読むしかありません。 絵を使わないで説明するのは難しいのですが,以下に少し書いてみます。 簡単に言うと,マルMは幾何公差を緩めることを意味しますが,マルRは許容限界寸法を緩めることを意味します。 同軸度ということなので,穴の場合と軸の場合の2パターンで説明します。 <軸の場合> 仮に,軸の直径:φ10±0.1,同軸度:φ0.1 とします。 マルMの意味は,軸の直径がMMC(φ10.1)であれば同軸度はφ0.1で管理しなければなりませんが,軸の直径がLMC(φ9.9)であれば同軸度φ0.3で管理することが許されます。 マルRの意味は,例えば実際の部品の同軸度がφ0.04だった場合,基となる同軸度φ0.1との差0.06を許容限界寸法に加える(軸を大きくする)ことが許されます。つまり,軸の直径は9.9~10.1とされていたものが,9.9~10.16までOKとなります。完全に同軸に出来ていたら,軸の直径は9.9~10.2までOKとなります。 <穴の場合> 仮に, 穴の直径:φ10.4±0.1,同軸度:φ0.1 とします。 マルMの意味は,穴の直径がMMC(φ10.3)であれば同軸度はφ0.1で管理しなければなりませんが,穴の直径がLMC(φ10.5)であれば同軸度φ0.3で管理することが許されます。 マルRの意味は,例えば実際の部品の同軸度がφ0.03だった場合,基となる同軸度φ0.1との差0.07を許容限界寸法に加える(穴を小さくする)ことが許されます。つまり,穴の直径は10.3~10.5とされていたものが,10.23~10.5までOKとなります。完全に同軸に出来ていたら,穴の直径は10.2~10.5までOKとなります。
JIS B0021 製品の幾何特性仕様(GPS) -幾何公差表示方式-形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式 を参照下さい。マルP:突出公差域、マルM:最大実体公差方式、マルL:最小 実体公差方式、マルF:自由状態、マルE:包絡の条件 などが紹介されてい ます。マルRは一般的ではないようですが、マルMの補足で実測外形(実体)を 意味するように思います。
お礼
要素奇知様 連絡が遅れて大変申し訳ありませんでした。 ISOの規格であることが分かりました。 ありがとうございました。
お礼
がるで様 ISO規格であることまた内容についても具体的に説明して頂き 大変参考になりました。 ありがとうございました。