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ダイヤルゲージの特異な測定方法
吊り下げ型遠心分離機のシャフトの振れの測定のためにダイヤルゲージ(スピンドル式)を用いています。工場内組み立て時にシャフト(外径約120mm)を手回しして振れを測定するのは通常の手法で行っていますが、問題は、どうしても実回転時の振れを測定する必要があり、やむを得ず、回転下(1200RPM)のシャフトをダイヤルゲージを用い測定しています。振れの結果として機器本体には振動が発生しますが、これは別途シャフト以外の部分で振動測定器により測定し、規定値内に収まる様にバスケットの偏心(偏重)を調整しています。回転体(シャフト及びバスケット)の工作精度が良いこともあり、またスピンドルの接触部のシャフトに薄いグリース塗布を行っているせいか、ゲージのびびりはありますが読み取り不能には至らず、それなりのデータを得ていて、そのデータを傾向分析目的程度に採用しています。しかしながら、はたして高速回転下のシャフトの振れ測定にダイヤルゲージが適しているのか、スピンドルの慣性がある中でスピンドル自身がシャフトの振れに追従しているのか、どうしても疑問が残ります。工学的に無意味な事をしているのではとの思いが絶えません。ダイヤルゲージに詳しい方のご意見をお聞かせ下さい。
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うちでは高精度スピンドルの振れ測定にマイクロセンス使ってます。 非接触で、高回転のうえミクロンオーダーではかる必要がありまして・・・ 高いですよ、センサ&アンプで300万円+オシロスコープ。
1200RPMで触れをダイヤルゲージでですか? 円筒面なら、多少の誤差があっても…何とかなりそうですね 昔、こうゆうセンサーを使ってました ストローク10mmで2秒 階段状の波形を取ってました 渦電流式変移計 http://www.keyence.co.jp/henni/uzudenryu/ex_v/index.jsp;jsessionid=4F71EBF8ED74C7219E2718D66B77CBA5 ただし面で測るので、その辺はご注意を、小径だと難しいかもしれませんね レーザー http://www.keyence.co.jp/henni/laser/lk/index.jsp 応答性に若干疑問が残りますが、ダイヤルよりはましだと思う レーザー変移計はどうでしょう? 高いですが、非接触です
お礼
返事が遅くなり申し訳ありませんでした。 非接触式のアドバイス有り難う御座いました。 参考にさせて戴きます。
15年ほど前になりますが、ダイヤルゲージの動的応答特性については、簡単な実験装置を作り、調べたことがあります。記録のかけらと記憶の断片をつなぎ合わせた概要は次のとおりです。実験条件が当てはまりませんが、参考までに。 ◆実験装置 偏心カムにより、"てこ" の一端に上下方向の変位を与える。てこの他端の変位でダイヤルゲージのスピンドルに変位を与える。ダイヤルゲージのスピンドル先端が接触する部分は、薄いブロックゲージをてこに貼り付けた。 変位量:~1mm 周波数:~10rps 試料ダイヤルゲージ:国内主要3社の標準品、0.01-10mm ◆実験内容、方法 スピンドルに変位を与えながら、次の項目を、変位量、周波数、スピンドルの基準位置(基点付近か終点付近か)を変え調べる。 1.スピンドルの追従性 てことスピンドルの導電状態を、オシロスコープで確認する。 2.指針の追従性 指針の動きを高速度ビデオカメラで撮影、与えた変位量と比較する。 3.振動する指針の目視読み取りの精度 振動する指針を目視読み取りし、高速度ビデオカメラの映像と比較する。 ◆実験結果 1.スピンドルの追従性 周波数が高くなると、ダイヤルゲージ機構の慣性力による、スピンドルの「跳びはね」現象が起こると考えられたが、この実験条件の範囲(変位量1mmまで、周波数10rpsまで)では、すべての条件でスピンドルは変位面に追従していた。ただ、スピンドル先端と てこ に貼り付けたブロックゲージの接触部では、わずかに横方向に滑る往復運動があり、これによりスピンドル先端がすぐに摩耗してしまう。 2.指針の追従性 ダイヤルゲージは、ヘアスプリングによりバックラッシによる遊びを排除するしくみとなっている。周波数が高くなると、与えた変位量を超えて指針が運動する「通り過ぎ」現象が起こる。これはダイヤルゲージ内部機構の慣性力が、ヘアスプリングの力に勝ることによると考えられる。追従限界周波数は、振幅が大きいほど低く、スピンドルの基準位置が深い(押し込んである状態)ほど低い。振幅0.1mmで周波数10rps程度。実験結果のグラフを外挿すると、振幅0.01mm以下でも12rps程度が限界か。通り過ぎの大きさは、記録が残っておらず不明(大事な部分なのに)だが、バックラッシ以上の値とはならないと考えられる。ダイヤルゲージの構造から、ギヤ同士のかみ合わせ2カ所でのバックラッシの大きさによると考えられ、同一メーカの同一製品でも、個体差が大きいと思われる。 この通り過ぎは、「バックラッシによる」影響のため、指針の振幅の片側のみで生じる。どちら側に生じるかはヘアスプリングの巻き方向によって決まり、巻き方向はメーカにより異なる。 3.振動する指針の目視読み取りの精度 周波数、振幅によらず、片側の読み取り精度で±2μm以下。ただし、周波数が高くなるほど、読み取りに注意力と時間を要する この実験結果からは、質問者様の条件、20rps(1200rpm)で、スピンドルがシャフトに追従しているかはわかりませんが、バックラッシの影響は、まず間違いなく出ていると思います。また、この周波数では、内部機構の耐久試験、ギヤ部を含む接触部の摩耗試験を行っている、に近いものがあり、正確な測定以前に、ダイヤルゲージ自身が早々にダメージを受け、精度を保てない可能性も十分ありそうです。短い周期での精度確認が必要かもしれません。 どうしてもシャフトの測定が必要なら、光変位計、レーザ変位計等の非接触測定機を検討されてはいかがでしょう。多くのメーカから多くの機種がでています。これらでしたら追従周波数は2ケタ以上 上ですし、耐久性の心配もありません。値段もそれなりになりますが。。。 はっきりした結論もないまま、長文申し訳ありません。
お礼
返事が遅くなり申し訳ありませんでした。非常に論理的に詳しくご回答頂き大変勉強となりました事お礼申し上げます。 私なりに理解させて頂きますと、 1.分離機製品間での傾向分析を目的とした範囲内での使用とする事は出来る。(絶対値は求めない) 2.使用されるダイアルゲージにとっては過酷な条件での使用である。従って、精度管理(寿命管理)に注意する事。 3.絶対値計測には、やはり非接触測定機が適当である。 とのアドバイスと受け取らせて頂きました。 本当に有り難う御座いました。
ダイヤルゲージは静止状態の使用が基本になりますが、ダイヤルゲージは横方向の動きはステムで強制はしていますが考慮はしていません。ビビリもなく測定可能であれば、測定子をローラー測定子に変更してはどうでしょうか、測定子が回転しますので測定は標準測定子より安定するはずです。 アナログではなくセンサー式でコンピュータにデータ-入力可能なダイヤルゲージが管理し易いかもしれません。 測定子はメーカーに打診下さい。
- 参考URL:
- http://www.teclock.co.jp
お礼
(1)の方への返信で述べさせて戴きましたが、ローラーにしても、振れ方向の変位対し、追従できるか不安が残ります。センサー式とは非接触式との意味でしょうか? 非接触式であれば、慣性云々を心配しなくても良いわけですよね?
無意味な事とはいえません、条件を固定して測定なさればある種のパラメータ的なデータが得られている事だと思います。 しかし、測定値が計測値として正しいかどうかなると、20Hzの往復運動にダイヤルゲージのスピンドルや指針が追従するか、また、適正なバックラッシが維持されているか、構成部品の摩滅がないか等を考えると正確だとはおもえません。 指示針式のダイヤルゲージは静止点での測定をするもので、動的な測定は不向きで、測定値の期待値は信頼がおけません。 デジタル表示のてこ式測定器のご使用をお奨めいたします。 作動トランスタイプの電気マイクロが良いと思います。 フィラーの作動にバックラッシが殆どなく測定時の追従性はダイヤルゲージの比ではありません。しかし反復サイクルが激しくなれば追従しきれない事が生ずることになりますので此の辺の限界についてはメーカに相談してください。 デジタル表示の利点は振れ幅を直接表示するので読み取り誤差が発生しない事です。また、無線でデータを発信する事が出来るフィラーを用意してあるメーカもありました。
お礼
早速のご回答有り難う御座います。 やはり動的な測定には不向きであると解釈させて頂きます。 方や一方、デジタル表示のてこ式測定器を推奨されていますが、てこでデジタル表示であってもやはりてこが追従出来るのか依然疑問が消えません。 この点再度ご教授頂ければ幸いです。 返事が遅くなり申し訳ありません。 電気マイクロのアドバイス有り難う御座いました。 参考にさせて戴きます。
お礼
返事が遅くなり申し訳ありませんでした。 非接触式のアドバイス有り難う御座いました。 参考にさせて戴きます。