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Maxwell速度分布の平均速度について

Maxwell速度分布から 平均速度:√(8kT/πm) 最大確率速度(Maxwell速度分布の極大値):√(2kT/m) 二乗平均速度の平方根:√(3kT/m) が導かれますよね?これらの違いってなんでしょう? 数値の違いは明白なんですが、その差の意味するところがよくわかりません。またなぜこの3つが重要になってくるのでしょうか? 教えてください。

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  • KENZOU
  • ベストアンサー率54% (241/444)
回答No.1

ポイントのみを簡潔に。 速度分布関数をf(v)とすると f(v)dv=4πNv^2exp(-mv^2/2kT)dv,N=(m/2πkT)^(3/2)  (1) >最大確率速度(Maxwell速度分布の極大値):√(2kT/m) これは読んで字のごとく速度分布関数が極値を示す速度(速度分布の最大速度)のこと。つまり、  (∂f/∂v)=0  (2) を満たすv(最大確率速度)。 >平均速度:√(8kT/πm) これも速度分布の平均値、つまり平均速度のこと。  v(平均)=∫[0,∞]vf(v)dv  (3)       >二乗平均速度 (3)と同様に計算して  v^2(平均) =∫[0,∞]v^2f(v)dv       =3kT/m  (4) ところで運動エネルギーは(1/2)mv^2、1自由度当たりの運動エネルギーの平均値は等分配則より(1/2)kT、(並進)運動の自由度はx,y,z方向の3であることから  (1/2)mv^2=(1/2)kT×3  これから  v^2=3kT/m  (5) これは(4)と同じ値となる。つまり、二乗平均速度は運動エネルギーと直接結びつけられる量ということになる。このことから、平均速度は分子の平均自由行程や輸送現象を扱う場合に用い、気体分子の圧力の場合には運動エネルギーと直接関係する二乗平均速度を用いることになります。 (P.S) 分布データの平均値が0のとき、そのデータの2乗平均は分散とよばれ、2乗平均の平方根は標準偏差です。つまり2乗平均はばらつきを示す尺度の一つです。データの平均が0でない場合は2乗平均から”平均の2乗”を引いて分散が得られ、その平方根が標準偏差。くわしいことは統計のテキスト等を参照してください。

参考URL:
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=901697
bilateraria165
質問者

お礼

回答ありがとうございます! >平均速度は分子の平均自由行程や輸送現象を扱う場合 >気体分子の圧力の場合には運動エネルギーと直接関係する二乗平均速度を用いる なるほど!そういうことだったのですか~ なんとなくは理解してましたが、改めて言われると納得です。

その他の回答 (1)

noname#108554
noname#108554
回答No.2

細かい数字の差は意味がありません。 重要なのは、√(kT/m)というオーダーです。 普通の統計学でも代表値として 平均値、最頻値、中央値とありますが、 一般には全部違う数字になります。それと同じことです。 もっとも、こちらはオーダーも違っているかもしれませんが。

bilateraria165
質問者

お礼

回答ありがとうございます! 統計熱力学という言葉もそれと関係するのかな・・・。 参考になりました。

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