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酸と反応して水素を発生する金属
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まずイオン化傾向と金属についてご説明します。 金属には、イオンになりやすい/なりにくいという個性があります。これを「イオン化傾向」といいます。イオン化傾向は簡単に言えば、反応しやすさのことです。 例えば、鉄はイオン化傾向がそれほど高くない(=イオンになりやすい)金属です。反応しやすい金属なので、鉄は錆びやすいわけです。 逆に、金はなかなか錆びません。デパートなどに飾ってある金の延べ棒が錆びて変色しているところは見たことがありせんよね。金はイオン化傾向が高く、反応しづらい金属なのが理由です。 そしてこれが大事なのですが、イオン化しやすい金属が素の状態で存在し、イオン化しにくい金属がイオン化した状態で存在するとき、その2つが出会うと、【イオン化状態が交代】します。 例えば、銅は鉄に比べてイオン化しづらい金属です。そのため、銅イオンの溶けている水溶液に鉄の塊を沈めると、鉄が鉄イオンになって溶け出し、銅イオンは銅となって浮き出てきます。 (これは酸化還元反応の一種です) ご質問の問題に移りましょう。 「酸」に分類される物質は、イオン化傾向の低い金属と反応して水素を発生させる性質があります。 実は、酸には水素イオンが含まれているのです。そして水素は、イオン化傾向がかなり高く、イオン化しづらいのです。そのため、(水素は金属ではないのですがなぜか)水素が金属と出会うと、上に書いたような【交代】の反応を起こします。 なので、鉄などのイオン化傾向の低い(=反応しやすい)金属が酸に出会うと、酸に含まれる水素イオンが水素に戻り、鉄が鉄イオンに【交代】するわけです。その結果、水素ガスがボコボコと浮かんできます。
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- 2benzene
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イオン化傾向の意味を理解しておられますでしょうか?酸化還元反応では一方が酸化されるときもう一方は還元されます。この時、酸化力の強いものが相手を酸化します。金属は酸化されると、電子を失うのでイオン化します。イオン化傾向はその金属がどの程度イオン化しやすいか(酸化されやすいか)を表しています。イオン化傾向の大きいものは系中にある物質を還元して自身は酸化されます。例えば銅イオンを含む水溶液に金属亜鉛を入れると、銅よりイオン化傾向の大きい亜鉛は、銅イオンを還元して自身は亜鉛イオンとなります(1式)。 Zn + Cu^2+ → Zn^2+ + Cu (1) 酸との反応で水素が発生するのもこれと全く同じです。酸があるということは系中には水素イオンH^+がたくさんあることになります。水素よりイオン化傾向が大きいということは水素を還元して自身はイオン化しようとしています。ここで水素よりイオン化傾向の大きい金属Mについて考えると、 M + 2 H^+ → M^2+ + H2 ↑ (2) という反応により水素ガスが発生します。Mは金属の種類によって1価(K,Naなど)や3価(Alなど)のこともあります。
お礼
電子の授受で考えるわけですか。なるほど。水素がその電子を受け取って水素ガスとなるわけですね。よくわかりました。ありがとうございました。
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お礼
なるほど、イオン化状態が交代というのは、よくわかりました。酸に水素イオンが含まれているのも、正直、まだ、よく理解していませんでしたが、これでよくわかりました。大変参考になりました。ありがとうございました。