• ベストアンサー

酸と反応して水素を発生する金属

イオン化傾向についてお伺い致します。水素よりイオン化傾向の大きい金属が酸と反応した場合、水素が発生する、と危険物のテキストには書かれてあるのですが、化学が苦手な私には、そのメカニズムが今一つわかりません。簡単な説明で結構ですので、ご教授をよろしくお願いいたします。

  • 化学
  • 回答数2
  • ありがとう数2

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

まずイオン化傾向と金属についてご説明します。  金属には、イオンになりやすい/なりにくいという個性があります。これを「イオン化傾向」といいます。イオン化傾向は簡単に言えば、反応しやすさのことです。  例えば、鉄はイオン化傾向がそれほど高くない(=イオンになりやすい)金属です。反応しやすい金属なので、鉄は錆びやすいわけです。  逆に、金はなかなか錆びません。デパートなどに飾ってある金の延べ棒が錆びて変色しているところは見たことがありせんよね。金はイオン化傾向が高く、反応しづらい金属なのが理由です。  そしてこれが大事なのですが、イオン化しやすい金属が素の状態で存在し、イオン化しにくい金属がイオン化した状態で存在するとき、その2つが出会うと、【イオン化状態が交代】します。  例えば、銅は鉄に比べてイオン化しづらい金属です。そのため、銅イオンの溶けている水溶液に鉄の塊を沈めると、鉄が鉄イオンになって溶け出し、銅イオンは銅となって浮き出てきます。 (これは酸化還元反応の一種です)  ご質問の問題に移りましょう。  「酸」に分類される物質は、イオン化傾向の低い金属と反応して水素を発生させる性質があります。  実は、酸には水素イオンが含まれているのです。そして水素は、イオン化傾向がかなり高く、イオン化しづらいのです。そのため、(水素は金属ではないのですがなぜか)水素が金属と出会うと、上に書いたような【交代】の反応を起こします。  なので、鉄などのイオン化傾向の低い(=反応しやすい)金属が酸に出会うと、酸に含まれる水素イオンが水素に戻り、鉄が鉄イオンに【交代】するわけです。その結果、水素ガスがボコボコと浮かんできます。

tahhzan
質問者

お礼

なるほど、イオン化状態が交代というのは、よくわかりました。酸に水素イオンが含まれているのも、正直、まだ、よく理解していませんでしたが、これでよくわかりました。大変参考になりました。ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • 2benzene
  • ベストアンサー率74% (90/121)
回答No.1

 イオン化傾向の意味を理解しておられますでしょうか?酸化還元反応では一方が酸化されるときもう一方は還元されます。この時、酸化力の強いものが相手を酸化します。金属は酸化されると、電子を失うのでイオン化します。イオン化傾向はその金属がどの程度イオン化しやすいか(酸化されやすいか)を表しています。イオン化傾向の大きいものは系中にある物質を還元して自身は酸化されます。例えば銅イオンを含む水溶液に金属亜鉛を入れると、銅よりイオン化傾向の大きい亜鉛は、銅イオンを還元して自身は亜鉛イオンとなります(1式)。   Zn + Cu^2+ → Zn^2+ + Cu     (1) 酸との反応で水素が発生するのもこれと全く同じです。酸があるということは系中には水素イオンH^+がたくさんあることになります。水素よりイオン化傾向が大きいということは水素を還元して自身はイオン化しようとしています。ここで水素よりイオン化傾向の大きい金属Mについて考えると、   M + 2 H^+ → M^2+ + H2 ↑     (2) という反応により水素ガスが発生します。Mは金属の種類によって1価(K,Naなど)や3価(Alなど)のこともあります。

tahhzan
質問者

お礼

電子の授受で考えるわけですか。なるほど。水素がその電子を受け取って水素ガスとなるわけですね。よくわかりました。ありがとうございました。

関連するQ&A

  • 酸による金属の腐食しやすさ

    pHが同じとき、酸の種類(解離度)によって金属の溶けやすさは違うでしょうか? 酸は特殊な反応をするものではなくて、単に金属がイオン化して水素が発生するだけの反応と考えてください。 たとえば、pH6のクエン酸にNiを入れた場合と、同じくpH6の塩酸にNiを入れた場合で腐食性(金属の耐久性)は違うでしょうか?

  • 金属の酸化還元反応について

    金属の酸化還元反応について質問させていただきます。 イオン化傾向がH2より大きい金属(K~Pb)にHClなどの酸をかければ、H+が還元されて金属が溶けますよね。 また、イオン化傾向がH2より小さい金属でも、AgまでならHNO3などの酸化剤をかければ同じく金属が酸化されます。 では、初めに述べたK~Pbの金属の単体に酸としても酸化剤としても作用するHNO3をかければどうなりますか? 水素と一酸化窒素、どちらが発生するのでしょうか? 或いはどちらとも発生するのですか?

  • 希硝酸 金属 反応

    高校化学で質問です。 希硝酸に金属の単体を加えた時に、反応する時発生する気体はなんですか? https://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q10139433940 この方はイオン化傾向が水素より大きいのものは水素が発生するとありますし http://www.geocities.jp/chemacid/chembase/physical/tendency.htm こちらの方は金、白金以外は全てNOが発生するとあります。 いろんなことが言われていて混乱しています。どちらが正しいのでしょうか?

  • アルミ、鉄と希硝酸が反応して発生する気体は?

    問題集の解答では一酸化窒素となっているのですが、僕はアルミや鉄は水素よりイオン化傾向が大きい金属なので、塩酸との反応のように水素イオンとの間で酸化還元反応が起きて水素が発生するのでは?と考えました。 それとも希硝酸の酸化力が大きいので、水素イオン(あるいは発生した水素?)との兼ね合いで硝酸も還元されて一酸化窒素が(水素より多めに)発生するということでしょうか? またアルミや鉄以外の金属(例えばアルカリ金属や亜鉛)でも希硝酸との反応では一酸化窒素が発生するのでしょうか? よろしくお願いします。

  • 塩化水素と塩酸どちらが酸

    テキストには水溶液にしたとき、電離して水素イオン(H+)を生じる物質を酸という。とあり塩化水素 (HCl)という気体が酸だとおもいましたが、その後の例で HCl  →(H+)  +   (Cl-) 塩酸  水素イオン   塩化物イオン となっていまして他の例からみても塩酸を酸としているようです。  塩酸とは塩化水素が溶けた液体だとおもいますが液体が酸なのでしょうか? ひょっとすると上の例の塩酸(HCl)とは塩化水素の俗名みたいなものでしょうか? 中3です教えてください

  • 硝酸と硫酸の金属に対する反応性

    硫酸は水素よりイオン化傾向の強い金属を溶かしますが、硝酸は逆に水素よりイオン化傾向の小さい金属を溶かすのはなぜですか?

  • 揮発性の酸と不揮発性の酸の混合

    よろしくお願いします。 「揮発性の酸に不揮発性の酸を混合して過熱すると、揮発性の酸が発生する反応・・・」 という記述がある問題集の解答にあったのですが、これは 例えば、カルボン酸に炭酸水素ナトリウムを加えると二 酸化炭素が発生する「弱酸が遊離」する反応のように何 か化学的な理論に基づいて起こるものなのでしょうか? 高校化学程度の知識で理解できるご説明をお願いします。

  • マグネシウムで水素が発生する?

    マグネシウムで水素が発生する? マグネシウムは水道水の中に含まれている水素と結びついてアルカリイオン水が出来るのに水素が減るのならわかるけどアルカリイオン水も出来て水素も出来るのはどういうメカニズムですか?

  • [高校化学]希硫酸と金属との反応

    希硫酸と金属の反応では、水素よりもイオン化傾向の大きい金属は水素を発生して溶けるようですが、参考書に「Pbは塩酸や硫酸とはほとんど溶けない。これは難溶のPbCl2やPbSO4が表面に生じて、反応が進まなくなるからである。」とあります。 それならば、Baと希硫酸の反応ではBaSO4が生じて、これも反応が進まなくなるのでしょうか? それと、Caと希硫酸の反応はどうなのでしょうか? Srと希硫酸ではどうでしょうか? その参考書は別の項で、難溶性硫酸塩としてBaSO4、CaSO4、SrSO4、PbSO4を挙げていますが、希硫酸と金属の反応の項ではPbSO4以外は言及されていません。 溶解度を調べてもPbSO4がこれら4つの塩のうち最小ではないようですので、水素よりイオン化傾向が大きい金属の中で希硫酸との反応が進まなくなる金属として、なぜPbだけが挙げられているのか疑問に思った次第です。 教えて頂ければ有難いです、宜しくお願いします。

  • 酸の排泄

    腎臓からの酸の排泄には 3つの方法がある 1.有機酸として排泄 2.水素イオンの排泄、 炭酸水素塩の再吸収 3.アンモニウムイオンとして排泄 と、 教科書にはあるのですが 私が化学の知識に乏しいせいか、 全然意味がわかりません。 なにが“酸”なのかも 化学式になると よくわからない状況です。 どなたかわかりやすく 説明していただけると 助かりますm(_ _;)m