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武列天皇は実在しましたか
第25代武列天皇は実在しない架空の天皇であるという説を雑誌で読みました。 その根拠は悪名高いことと、次の継体天皇と血のつがなりがないことです。 しかし調べてみますと傍丘磐杯丘北陵にお墓があります。 また架空の人物だったとしたら父親の仁賢天皇も架空である可能性が出てきます。 武列天皇が崩御したのが、506年ですでに6世紀に入っています。 実存確実な蘇我稲目などが生存していた時代です。 実在の人物で、悪行の部分のみ改ざんされたと考えるのはどうでしょうか? 学会などでも実存が疑われているのでしょうか?
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確かにそうした説があります。 一番有力なのは水野祐氏です。講談社新書に彼の著作がありますので(絶版でなければ)それによってその説の詳細を知ることができます。彼は陰陽五行説などを解釈することにより、かなりの数の天皇を架空だと判断しています。確か、仁賢・顕宗の両天皇も架空とし、そこに飯豊の皇女を当てていた筈です。 それ以外にもそうした説はあったと思います。 その理由として、彼の行動が前の雄略天皇のものと非常に良く似ていて、それをもう一度なぞったもの、と取れなくもないこと、及び次の継体天皇の登場を中国の歴史観にある「放伐(天に背いた-悪逆非道の王朝を別の王朝が倒して天下を取ること)」に当てるため無理に非道の王を登場させる必要があったのではないか、という考え方もできること、などです。後者については仰る通り悪行のみ追加することは可能かもしれませんけれど。 水野氏の説の根拠としては各天皇の本来の名前(和風諡号(しごう)」の違いにもあったと記憶しています。今常用されている漢風諡号は平安(だったか奈良末期だったか)に作られて、後から贈られたものです。詳細は彼の著作を読んでいただくとして、この名前が実在していない天皇では古事記・日本書紀成立時代にものと構造が似ている、というものでした。これらの和風諡号はこの古事記・日本書紀で確認できます。 ただ、学会の本流がそうである、とはいえないと思います(別に学会とはゆかりもありませんが)。どちらかというと奇抜な説の方でしょう。とは言え、学会というのは例のゴッドハンド事件などでも判る通り、大勢が認めているから正しい、とも言い切れません。 なお、天皇陵に関しては今のものに決められた(比定された)のは、江戸末期から明治にかけてです。その頃の尊王思想、天皇家の権威向上に伴い、当時伝承されていた古墳や、歴史書に残されている埋葬地の記述から推定したものなどによって決定されていきました。 そのため、現代においては、疑問視されている古墳も少なくありません。宮内庁が基本的に一切の立ち入りを禁止しているため、ほとんどの天皇陵は正確な時代も推定できないものが多いままです。それでも、幾つかは明らかに時代が違うものと推定されており、矛盾が生じています。それこそ次の継体天皇陵など、学会では現天皇陵よりも今城塚古墳という古墳の方が有力とされています。 さらに天皇陵であることは確かとしてもそれがどの天皇陵であるか、という問題は難しく大仙古墳(仁徳陵)なども応神天皇陵ではないのか、といった説が出ています。何しろ過去の記述はごく簡単ですし、墓誌が出ているわけでもないですし、ほとんどの場合どの天皇陵であるかについては伝承も残っていないので非常に判り辛いのです。 中には(誰かは忘れましたけれど)現在判断するとただの自然な丘の一部であり墓では有り得ない、というものもあった筈です。それなど、皇室が今でも祀っているのはどうなのだろう、と思いますけれど。 ともあれ、このように天皇陵についてはほとんど当てにならない、というのが実情です。
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- sharako3
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武列と継体の間の血のつながりが薄いことから、ここで王朝交代があったとする説があります。 中国の歴史書でもあることですが、「前の王朝の人間のことは悪く書く(現王朝の正当化)」ということが行われている可能性はあります。 武列の存在は確かでも、その人物が記録にあるような悪行を行ったかどうかには、疑問があると思います。
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ありがとうございます。
- Tsukasa0215
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歴史は本当に疎いのですが、検索してみました。 (サイトを鵜呑みにすると)存在があるみたいです。 下記のURL(Googleキャッシュですが)ご覧下さい。 ※ご存知でしたらごめんなさい。。
お礼
ありがとうございます。 実存説ですね。
お礼
ありがとうございます。 水野説も一理ありそうですね。 次の継体天皇の出自が不明確なので、いろいろと論議されるのだと思います。 天皇陵が調査できないので文献資料のみの研究となり、自づから限界があります。 学会もきっと判断の決め手がないのでしょうね。 天皇陵は、先祖崇拝の意味からも学術調査したほうがよいとおもいます。 調査をメインにしなくてもクリーニング(墓掃除)を名目にすれば可能なのではないでしょうか? もしかしたらDNA鑑定なども可能かもしれません。