委任者が委任事務の履行に協力しない場合について
はじめまして。
法律の勉強の際に友人と議論して結論がでなかったので質問させてください。
委任契約において、委任の事務が委任者の協力を得なければ完了できないような場合に、委任者が協力しなかったときは、受任者はどのようにして報酬や損害賠償を請求できますか?
たとえば、行政書士が官公庁に提出する書類の作成および提出の委任を受け、それに基づいて書類を作成し、提出前の最終確認を委任者に求めたが、最終確認を委任者が半年以上怠っているというような場合です。最終確認さえあれば提出するだけで委任事務は終了します。
私と友人は、委任事務が終了していないので648条2項本文により報酬請求権は発生していないと考えました。
そこで私は、651条1項に基づいて委任契約を解除し、最終確認を半年以上も怠るという委任者の過失があるから652条が準用する620条により損害賠償を請求でき、その額は履行利益である委任事務の報酬相当額であるという法的構成を考えました。
しかし、友人は、651条1項に基づいて委任契約を解除するまでは同じですが、解除の原因は委任者が最終確認を怠ったからであり、648条3項の「受任者の責に帰すことができない事由」にあたるから、既にした履行の割合として報酬を請求することができ、受任者がすべき履行の割合はほぼ終わっているのだから委任事務の報酬額を請求できるという法的構成を考えました。
私の法的構成は、友人から、「そんな法的構成は見たことがない」と言われました。
友人の法的構成については、委任者が協力しないとはいえ委任の解除は受任者からしたのだから「責めに帰することができない事由」といえるかについて疑問があります。
質問の内容を整理すると、
(1)そもそも、解除しなければ報酬や損害賠償は請求できないか。
(2)解除した場合に、どのような法的構成で報酬や損害賠償を請求できるか。
(3)私と友人の法的構成は妥当か。
の3点です。私も友人も法律の勉強について日が浅いので、間違っている点があればご指摘お願いします。
よろしくおねがいします。