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TVとPCでの動画再生の違い
スペックの低いPCで動画を再生すると、カクカクしたり、止まってしまうことがあります。 で、ふと思ったのですが、テレビはなぜスムースに放送が再生できるのでしょうか? PCでの動画再生というのは、HDDなどにある動画ファイルから情報を読み取り、それを動画として映像化するわけですが、TVも放送局から送信される電波を受信し、それを映像化するのですから、原理的には同じようなものだと思います。 しかし、TVは昔の白黒で真空管の時代でも、カクカクとした映像にはならず送信された電波をリアルタイムで映像化してます。 この違いってどうしてなのでしょうか?
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先日カメラで何故、デジタルカメラは撮影したらすぐに圧縮、保存されるのかという質問がありましたけど。要は、連写でなれはさほど遅延がないと。 それに似ていますね。 原理として回答すると、まずアナログの昔のテレビは、あくまで映像という情報を、波長の変化で送信しているに過ぎなかったため、その信号をキャッチさえすれば、波長そのものの変化を受像器に映すだけで映像が出るという原理になっていました。 これは、アナログというのがいわゆるデータとしてではなく、そのものとして扱うという原理だからです。 わかりにくいので、例をあげると、デジタル時計というのは、液晶などに数字で表示される時計です。 それに対して、アナログの時計と言うには秒針、短針、長針の付いたかちかちと時を刻む時計です。 何故、後者がアナログかというと、それを動かすだけの部分なら、デジタルでなくとも出来るためです。要は、ゼンマイなどを巻いて回転する仕組みを歯車で作ればよいです。それをアナログと言います。 アナログの大きな特徴は、0と1の羅列で表現されるデジタル暗号化(機械語処理)は行われていないということが大きな特徴です。そのため、たとえばFAXなどがそうですが、FAXを受信中に受話器を上げると、ピーガラガラーといった音がします。要は、音の変化をあるルールで変換すると、文字列や画像として再現できるのがアナログのFAX技術(FAXモデム)です。 テレビも同じでアナログでは、電波の中にいくつかの搬送波(キャリア)があり、その搬送波に載せる電波の振幅の違いを用いて、映像を送ります。受像器は、それを受け取ったらそのまま振幅を、受像装置に流し、変調信号を復調することで映像として表示します。 そのため、特別な機械装置は不要です。ラジオなどは今でもできますけど、アンテナ、コイル、コンデンサー、鉱石、イヤホンがあれば、鉱石ラジオを手作りすることもできます。その代わり、こういう製品には、音質などをあげるためのノイズリダクション技術などは搭載されていません。(これらはアナログの放送において音質や画質を改善するために主に受像器に取り付けたデジタルの要素です。尚、近年はFM帯においてデジタル機器の更新信号をアナログ変調を利用して転送する技術も使われています) 尚、アナログにはいくつかの欠点があり、1つは信号をそのまま送信するため、傍受がしやすいということが逆に、盗聴などに繋がることがある。2つ目は、そのままの情報を生で送るため、広い範囲の電波を使わないと送れない。要は、一度に大量の情報を送るには不利である。3つ目は、同じ信号帯域により強い他の信号があると信号を打ち消しあうため、電波が届かなくなることがあると言う点です。 ここまでが、いわゆるアナログの昔からのテレビです。 ここからは、21世紀のテレビであるデジタルテレビとパソコン、携帯情報端末などの違いです。 まず、デジタル放送ではテレビ局から送出される電波は、全てそのままアナログの受信機でキャッチしても、映像であるという判別が付かない状態にあります。デジタルでは、全ての情報は機械語である0と1の羅列で構成されており、しかも日本の地上デジタル放送をベースで回答すると、MPEG2-TSという方式で映像を、AAC(Advanced Audio Coding)という方式で音声を、BMLという方式でデータ放送を圧縮または符号化(暗号化)しています。ISDB-Tと日本仕様のデジタル放送における仕様に基づいています。 これが、とても大事なことになります。 これは前後してアナログにも言えることで、アナログの振幅(FAX音など)というのがこれに似ていますが、質問者様は、あいうえおから始まる50音を01~50までの数字に、がぎぐげご、ざじずぜぞ、だぢづでど、ばびぶべぼ、ぱぴぷぺぽを、51~75までに、あとの拗音は三桁の数字で特定の形式になっているとして、「01076413」と書かれていたら、すぐに分かるでしょうか? まあ、難しいことではないのですが、これが符号化というものです。この符号化をさらに暗号化(暗号化対応表に基づき文字列を偽装する、たとえば3文字目と4文字目は前後逆転させるという取り決めなら、01706413)、圧縮(あいうえおのような連続は0102030405ではなく015と書くなどのルール) をさらに加えると、もっと解読は難しくなります。 アナログでも、MUSE放送(NHK BS Hi-Visionアナログ)ではこういう事をしていました。 これが、さらにデジタルでは0と1の羅列の中で設定されています。たとえばこの場合、あが01、いは10です。うは11、えは100になる。 しかも、符号化は、映像と音声とデータ放送で違うのですよ。厄介ですよね。 テレビの受像器も放送局の撮影機材も、スマートフォンのカメラ機能もそうですけど、これらを一瞬で行うための装置が内蔵されています。 どうなっているかを説明すると、人で言えば、01076413ならきっと時間を掛ければ解読はできます。あきですからね。逆に言えば、そう置き換える専門の人がいれば、出来るのです。だから、そういう装置をまず設置します。次に、暗号化をするか圧縮するための装置にかけます。 その専門の人が、その変換された数字を見て、今度はさらなる処理を掛けるのですよ。これも専門ならそこそこ早い。という手順を持って専門の人がやれば、比較的早くできるでしょう。それしかしない人です。 それを、半導体回路としてステップ処理させるのです。要は、専門の機材を用いて処理をするわけです。その際に、テレビの場合は、映像と音声、データ放送以外は原則処理しませんから、それだけの回路を作るのです。(最近は、それ+スマートテレビ機能もある商品は多いですが、これらはテレビ回路とは別に機能します)これらを使うことで、高速な処理ができるのです。尚、この回路は映像や音声の処理以外では使えません。即ち、他の処理をさせようとしても出来ないものなのです。その代わり、それを専門に扱うため、それにあった情報量のデータをリアルタイムに確実正確に処理できます。 さて、コンピュータはどうでしょうか? 実を言えば、コンピュータでもそういう装置を搭載したものはあるので、例外はあるとした上で、一般的な回答をすると、コンピュータでは、専用の回路があったとしてもコマ落ちすることがあります。何故かというと、それにはミドルウェアやOSが介在するためです。 パソコンは、たとえばウィルス対策ソフトが動いていたり、OSの日本語入力ソフトが常駐していたりします。そして、テレビにはないキーボード、マウス、サウンドデバイス、ディスプレイデバイスなども搭載されています。 実を言えばこれらは、テレビが持っているものより廉価な製品でも圧倒的に高性能な製品が多いのです。しかし、テレビよりコマ落ちが起きやすいは、これらが全て汎用技術だからです。要は、ソフト次第でどういう用途でも使えるからです。たとえば、パソコンの頭脳CPUは、動画処理に特化した命令系はありません。テレビの動画処理回路は、MPEG2-TSに特化させれば地上デジタル放送は受信できます。だから、MPEG2-TSの暗号化、符号化対応表をMPEG2デコーダーと呼ばれる装置に納めてしまえば、専用に高速処理ができます。 しかしCPUは、MPEG2をデコードするには、まず外側のソフトウェアからMPEG2と呼ばれる映像を再生する指示が来た段階で、それに対応するソフトを呼び出し、暗号化符号化対応表を抽出し、次に映像データ(MPEG2)を呼び出し、ソフトの対応表から逐次映像を生成しなければなりません。 これが遅さの原因の一つです。 さらに、コンピュータはそれだけをするわけでもなく、常にウィルス対策、インターネットへの接続などを行っていれば、それらのバックグラウンド処理をしています。 そのため、映像の再生中でも優先されるコールがあれば、そちらを優先し、メモリを割り当てるのです。結果的に古いPCなどではコマが落ちるのです。しかも、帯域幅がいくら広くても、よほど高解像の動画だと専用品にCPUバスが劣る場合も旧機種ならありますので、コマ落ちが起きやすくなるのです。 これは、専用ハードを実装していても、結果的に汎用OSが介在する都合上、CPUが最終的な動作命令と専用ハードへの委譲をするのですが、専用品は専用ハードが最優先として割り込みしますが、PCは原則全て同じロードバランスで動き、OSサービスの一部のみが優先されます。速度最適化が行われておらず、パフォーマンスの低いコンピュータでは専用品よりコマ落ちが起きやすくなります。 尚、テレビにもCPUは実装されています。しかし、テレビのファーム制御CPUは、動画の再生などは原則行いません。これらは、あくまで装置の最終制御のみです。 以上のような理由になります。
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- nanasi3de
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まず、デジタル放送とアナログ放送は原理的に別物だから、一緒には出来ません。 まず、アナログの場合、 >しかし、TVは昔の白黒で真空管の時代でも、カクカクとした映像にはならず送信された電波をリアルタイムで映像化してます。 アナログ放送は元の映像信号をそのまま、流すだけですからリアルタイムですね、というかリアルタイムしか出来ない、デジタル放送だと画面を静止画にするは簡単だがアナログは大変、まあ、アナログの場合は信号にノイズが乗ったりして音声や画像が汚くなるだけ、カクツキたくても出来ない。 デジタル放送の場合、アナログ映像をデジタル化し、そのデータを圧縮(エンコード)し、放送し、それを視聴者側のTVがデータを伸張(デコード)し、アナログ信号に戻し映像や音声として視聴するわけです。 デジタルTVは、転送速度(ビットレート)が高速だし、上記の処理をハードウェアで処理しているので速い。 故に、PCにもTVと同じハードを内蔵すればカクツキはなくなるが、単一のデータ形式にしか対応できなくなる。 PCもTVも基本的には同じ処理と言えば同じだが、大きくはハードで処理するか、ソフトで処理するかの違いが大きい。
お礼
TVの場合は、あらかじめ定められたデータ形式のため専用のハードが用意されるのに対し、PCは汎用性をもたせるため主にソフトで対応させているということが要因なのですね。 ご回答ありがとうございました。
標準画質の周波数帯域は『4MHz』でこれを『無圧縮』で受信し、 TVの場合は映像化しています。 HDTVの場合は『20MHz』です。 基本的に画面表示サイズは固定ですので、この点の処理がPCと比較すれば 能力が低くてもスムーズに再生が出来る。 極端な話5インチTVでも100インチTVでも表示に使うデータは同じ。 PCの場合は画面サイズが違うと表示範囲も変更されるので、結構な能力が必要と成る。 5インチと100インチでは表示するデータは20倍に成る。
お礼
映像データが非圧縮でサイズが固定という違いと言うことですね。 ご回答ありがとうございました。
- nerimaok
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アナログテレビは画像圧縮などの処理パワーを要求する作業は一切有りません。 従って「遅くなる」などの発生する要因が有りません。 DVDやHDDからの再生にしてもPCで使用している圧縮に比べれば圧縮率が低く処理能力が低くても 対応可能な代物です。 だからHD、更に4K/8Kと解像度が上がるにつれて、そのままではデータ量が莫大になるため 高圧縮な方法になっていき、「処理データは増え圧縮率は上がっているので展開にとんでもなくパワーが必要」 という状況になっています。 しかし、それでも最高で処理しないといけない計算量はあらかじめ分かっていて、それに対応できる ハードウェアで構成されています。 PCの場合どんなデータを処理しないといけないかなんて、設計時にはわかりませんし同時にいろんな処理を させられますからパワーを全て割り振る事も出来ません。
お礼
映像データの圧縮・非圧縮が大きな違いと言うことですね。 ご回答ありがとうございました。
お礼
詳しくご丁寧に解説していただき理解できました。 ご回答ありがとうございました。