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HD DVDのメリットと普及要素、DCCとの比較
- HD DVDはDVDとの互換性がなく、生産コストメリットも低く画質もBDより劣るため、普及要素は限られていた。
- 一方、DCCはアナログカセットとの互換性があり、初期音質も良かったため、生き残る可能性があるとされた。
- しかし、DCCとは異なり、HD DVDは早くから負けハード臭を感じさせ、普及する要素はほとんどなかった。
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以前にも質問しましたが、東芝主導のHD DVDはかつてパナソニック主導で普及が進められたDCCよりもさらに普及要素がないメディアだと思っていました。 以前「DCCはニッチ市場でなら生き残れたかもしれないのでは?」という質問をしましたが、その時の理由は以下の通りでした。 イ:MDの光磁気ディスクは、当時は普及率が低かったPCメディアの転用ということもあり技術も未熟で、これまでのアナログカセットの実績があるDCCにくらべ、コストダウンがしにくいといわれたこと(CDでさえ、特に途上国は高額なCDプレス機を購入するための予算が足かせとなり、普及が遅れていました) ロ:音楽カセットやVHSは現在でも一部で根強い需要があり、互換性を生かしたDCCはカセットで十分だというユーザー層に応えられたのではないかということ ハ:MDは初期はエラー対策に気を取られていたため、DCCと比べても音質が悪かったこと ニ:MD・DCCは「CDからダビングするためのメディア」として認識されたことでパッケージソフトが少なく、かつてのVHS・ベータの時のようにソフトラインアップに左右されにくかったこと ホ:黎明期のMDは、ポータブルMD初号機はポータブルとは名ばかりの大きさと重さがあり、MDシステムにもCDプレーヤーがなかったなど、問題点も多かったこと ヘ:発売当初、DCCがゼネラルオーディオを積極的に出していれば、売れ行きも良かったのではないかということ ト:海外では録音や録画といったニーズが弱いので、アナログカセットとの互換性は十分武器になると思ったこと これらの事情をHD DVDに当てはめるとこのようになります。 イ:BDが殻付きだった時代はともかく、殻なしになってからはコスト面での利点が大きく失われていったと思います。更に、DCCはMDより安く作れることもアピールしながらその後コストが逆転したという経緯があるゆえ、HD DVDは同じ道をたどる可能性を最初から想定されていたのではと思います。 ロ:BDとHD DVDは同じ形状なのでお互いの「らしさ」が感じ取れず、すみわけができるとは到底思えませんでした。同じ形状でもDVDは10年前でも多くのソフトラインアップを有していましたが、BDとHD DVDは10年前はソフトラインアップが豊富ではなかったため、なおさらです。更にDVDとのコンパチにする手間はどちらも変わりません。 ハ:HD DVDがBDより画質がいいとはとても思えません。逆に容量が少ないゆえ、BDより画質を落とさなければならないケースが考えられます。 ニ:BDやHD DVDはVHS・ベータのように映像メディアですので、ソフトラインアップの豊富さも重要となります。ディズニーのように容量が少ないことを理由にHD DVD陣営にはつかなかった映画会社もいますので、それらをHD DVD陣営に引き込むこと自体最初から無理があったと思います。 ホ:BD・HD DVDは据え置き要素が強いため、機器が大きくてもポータブル機ほど気にならなかったと思います。 ヘ:BD・HD DVDの場合、どちらも最初は高額なレコーダーからのスタートでしたし、のちに普及価格帯のレコーダーやプレーヤーも出していきました。ラインアップは、豊富さを除けばがっぷり四つだったのではと思います。 ト:ロと同じように、BDもHD DVDも上位互換や後方互換があるわけではなく、DVDやCDと共存させる手間も変わらないため、再生専用機が中心の海外でも互換性などほとんど考えられなかったと思います。 (この他、BDは50GBあってもHDDと比べると少ないゆえに普及が鈍いだけに、30GBのHD DVDが普及するはずがないという理由もありました) 以上から、明らかにHD DVDはDCCと比べても普及できる要素が存在せず、当初からすぐに消えるだろうと予想し、案の定消えていきました。DCCと違い、HD DVDがBDより優れている点が何も主張できません。 東芝やソフトメーカーの一部などは、HD DVDを支持してましたが、なぜこんな普及要素が乏しいメディアを支持していたのでしょうか?
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