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ノルウェイの森(非常に混乱しています)

olutierの回答

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  • olutier
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回答No.3

私の解釈では…(いま手元に本がないので、思い出して書きますが…) 直子がレイコさんに「二人でここを出て、一緒に暮らすことができたらいいでしょうね」と話したのは、この時点で、自死を決意していたのでしょう。だからこそ、いつになく陽気だったのです。直子が、恋人の死後、望んできたのは、ただ過去のなかに暮らすこと(不可能ですが)、あるいは、静かになるべく刺激のない休息生活をしてゆくこと、あるいは自ら死ぬことです。実際にレイコさんと暮らしたかったというよりは、(もはや仮想の話にすぎないけど)という響きがあると思います。これは同時に、直子が主人公に対して、いわゆる恋愛感情を抱いているわけではなかったことをも、あらためてハッキリと示しています。 「あの人のことは私きちんとするから」は、主人公からの働き掛け(主人公と二人で暮らそうという誘い)をきちんと断ること、というか、むしろ、主人公ごとこの世に別れを告げてしまうことの宣言ではないでしょうか。直子は、未来に生きることをこそ拒んでいるのです。主人公を憎んでいるわけではないのですが、主人公からの働き掛けは、未来の侵入なのです。それは耐えられないことです。もちろん、主人公はそのことに気づいてはいません。一般的な観点で言えば、善意で、よいことをしているのです。「きちんとする=きちんと断る=でも主人公はいい人。それはわかっている=この世ごと別れてしまうしか、きちんとする道がない」と解釈できないでしょうか。 直子の入院も、主人公がきっかけになってはいなかったでしょうか? そしていま、療養中の直子に、またもや主人公が働きかけます。未来に生きようと。それが直子を死へと追い詰めるのです。そのアイロニー。この小説が傑作である所以と思います。

youre
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素晴らしいです。

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