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障害年金請求における障害の程度について
色んな社労士さんのHPを拝見していましたところ、障害年金2級の目安として、『日常の生活能力を70%程度失った状態』と書かれている方が非常に多いのですが、これってどこに載ってるんですか? 法律条文や別表等に書かれていない為、信憑性が疑われるという点と、もし、この70%というのが仮に目安として適切なものであった場合、どうやって70%という風に計算するのでしょうか? ご回答の程よろしくお願いします(・ω・)
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国民年金・厚生年金保険障害認定基準(参考URL)に載っています。 参考URLの112ページ目(p103)に差引結果認定表というものが載っているのですが、それによります。 非常に説明がむずかしい(専門職でもきわめて難解)のですが、複数の障害を数値化した「併合等認定基準」(参考URLのPDFの99ページ目(p91)以降)というものがあって、そこからの目安として導かれているのです。 但し、国民年金・厚生年金保険障害認定基準の全文をよく読んでいただくとわかりますし、また、診断書様式をごらんになっていただくとわかりますが、請求時にはこのような数値を細かく書かせるようにはなっていません。 要は、実態として何とも根拠に乏しい目安(と言いますか、誤認そのものなので、なぜ巷でこのような説明が蔓延してしまったのか疑問に思います)に過ぎませんので、きちっとした社会保険労務士でしたら、正直、こういう説明(%値を用いた説明)はしてはいけないんです。 実際の認定は、国民年金・厚生年金保険障害認定基準(平成23年9月1日最終改正)で定められている各障害ごとの認定要領によります(見ていただくと、具体的な基準がよくわかります)。 つまり、実際にはそこ(各障害ごとの認定要領)で記されている基準を満たさないとダメです。 さらに、かなり最初の部分に、1級から3級までの具体的な定義が示されているのですが、何と、%値はどこにも書かれていませんよ(^^;)。 国民年金・厚生年金保険障害認定基準(PDF) 昭和61年3月31日付け 庁保発第15号/社会保険庁年金保険部長通知 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001xu0y-att/2r9852000001xu7q.pdf 厚生労働省法令等データベースサービス(ここで調べることができます) http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/index.html 法令等データベースにあるものの例(頻繁に更新されてしまうので見れなくなりますが) ◯ 国民年金・厚生年金保険障害認定基準の一部改正に伴う診断書の様式変更について (平成22年10月28日/年管管発1028第1号通知) http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120405T0010.pdf http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120405T0011.pdf http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120405T0012.pdf http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120405T0013.pdf http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120405T0014.pdf http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120405T0015.pdf ( http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/new/tsuchi/new.html から) 診断書様式 (注:(2)のダウンロードは最終改正を反映したものではなく、内容がやや古くなっています) (1)説明 http://www.syougai-navi.com/sindan.html (2)様式見本(ダウンロード可/PDF) http://syougai-nenkin.or.jp/html/nenkin01s.html#sub4 障害認定基準は、法令の条文や法施行令別表などを細かく具体化した運用通達です。 頻繁に改正されます(以下の専門家会合などを経て)。 たとえば、今年10月には、関節機能障害の認定基準が改定されることが予定されています。 障害年金の認定(ヒト免疫不全ウイルス感染症)に関する専門家会合 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000an1v.html#shingi11 障害年金の認定(知的障害等)に関する専門家会合http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000an1v.html#shingi13 障害年金の認定(関節の機能等)に関する専門家会合http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000an1v.html#shingi14 ということで、70%うんぬんに振り回されるのではなく、あくまでも「国民年金・厚生年金保険障害認定基準」をじっくりと知るようにしていただきたいと思います。
お礼
非常に親切丁寧なご回答ありがとうございます>< 今日?この質問をさせていただいてから調べまくりました。 知り合いの社労士の方に聞いたり、国立図書館に行って調べたりと・・・ 社労士の方いわく、社労士手帳に目安が乗っているからではないかとのこと。 何故このような目安が書かれているのか発行元に聞いてみると言われてました。(まだ回答はない様です) 多くの社労士事務所HPにこの様な目安が書かれているのは問題ですね。 まるで日常生活能力だけ乏しければ年金がもらえるという錯覚に陥ってしまいます。現に私も診断書の日常生活能力さえ重く書いてもらえればいけるじゃん!なんて考えてしまいました><; この様にご親切に回答いただき誠に恐縮です>< 使命感溢れ、かつ、こんなに明快な回答を頂ける社労士の先生にご回答いただけて本当に感謝しています。 ありがとうございました。