安保法案についての僕の考え方
2015年のグーグル検索リストの譲位の項目がありました。
このHPでこんな意見がありました。
「アメリカべったりの安倍首相は、イスラエル国旗をバックにISへの敵対心を表明し、ターゲットにされました。これにより今まで築き上げた中東諸国の信頼は失われました。
宗教闘争には首を突っ込まないのが正解です。
安倍首相や外務省に外交力があるならば、中立的立場で仲裁役に回ることもできたのですが。
そのアメリカべったりの政策が、日本を危機にさらしたのです。」
この方の論理ではこういうことになりますね。
「安倍首相が安保法案を通したから、アメリカの味方になったので、ISからの攻撃を受けることになった。ジャーナリスト2人が殺害されたのもこれが原因である」
僕は、次のことにより、この考えに賛成できません。
1)日本として、中立を決め込む、ということができるのでしょうか?
NATO諸国や日本のように軍事同盟を結んでいる国は、それだけでアメリカ側だと見られます。
これは安保法案を通したことと関係ありません。
そう、本当に中立を決め込むのならば、日米安保を破棄するしかありません。こんなことができますか?日本が、戦後平和でいられたのも、日米安保があったからですよ。
(左翼の言うように憲法第9条があったからではありません)
左翼はこれでいいと言うでしょうが、これは日本が亡びていい、と言っているようなものです。(こんなことをする左翼は、僕に言わすと国賊です)
2)「中立とはどんな状態を言うのか」このことをわかっているのですか?
国際関係では「両方共敵でない」ということでなく、「両方共敵だ」という状態ですよ。
だから、中立を決めてもISにとっては敵国なのです。
また、アメリカが「こちらの味方に付かないのか?」に「日本は中立を決め込んでいる」では、日米安保の義務を果たしていないということになります。
こんな状態では、アメリカやNATO諸国ばかりでなく、世界中のあらゆる国の信頼を失います。
先ほどの「アメリカべったりで、今まで築き上げた中東諸国の信頼は失われました。」が本当だとしても、世界中かの信頼を失うこととどちらが大切なのでしょうか?
3)ISに賛成というのは、テロに協力するということです。これゆえ、ISに賛成する人はいない筈です。中東諸国の民衆もISに賛成ではありません。何しろ、モスクですら行くことが安全でないのですから。
現に中東諸国でも、サウジアラビアや湾岸諸国のように親米国はいくらでもあります。
もし、「アメリカの政策に賛成すれば信頼がなくなる」と言われるのならば、これらの国が親米でなくなるはずですね。
こう考えると、先ほどの「アメリカべったりで、今まで築き上げた中東諸国の信頼は失われました。」は矛盾すると思いますがどうなのでしょうか?
4)敵・味方の考え方をすると、ジャーナリストはISにとっては敵にしかならないはずです。
何しろ、自分にとって有利な報道をするかどうかを考えると、IS側の報道をすることは考えられますか?(せいぜい、左翼に言う「ISも悪いが、アメリカも悪い」くらいの報道をすることは考えられますが...)
そう考えると、ジャーナリストもISの敵で捕らえて処刑することは自明の理じゃないですか?
これが一般人ならば確実に国際問題ですが、ジャーナリストならば「命を覚悟して戦場に行った」と見られるのが国際常識です。
それ故、ジャーナリスト2人の殺害も、ある意味当然と見なければならないでしょう。
僕は、安田純平氏もシリアで行方不明となったのも、ISに捕らわれたのじゃないかと思います。この方も残念ながら同じ運命となるでしょう。
こう考えると、「ジャーナリスト2人が殺されたのは、安保法案のせいだ」なんて屁理屈もいいところじゃないですか?
5)軍事というのは、自国が他国から軍事的脅威にさらされることからどうするかを考えるのですよ。今、日本にとって一番脅威は、誰が考えても中国です。
ISなんかが日本を攻めてくることは考えられません。(ちなみに僕は、日本でテロを起こすことも不可能とみています。)
中国が、尖閣諸島から始まって、沖縄、そして本土へと攻めてくることにどう対処するか。これが一番の課題です。
幸い、アメリカは日本を手放すことは考えていません。(これは、アメリカにとって、太平洋の安全確保と日本の技術力がどうしても必要だからです。)
中国も、自衛隊は撃破することができても(本当に勝負すると、日本が勝つそうですが...)、アメリカ軍には手出しできないことは周知の事実です。
中国に対処するときに、日本独自で対処するのと、日米が協力して当たるのとどちらが効率がいいでしょうか?
当然、日米が協力して当たる方ですね。
それ故、集団的自衛権は必要なのです。
安保法案反対という人は、日本が亡びていい、という人ですか?
(そうでないならば、どうすればいいのかを反論して下さい)
安保法案自身は日本の防衛体制をきちんとするための法案ですね。これに反対する左翼は、どういう考えですか?
1)日本は防衛しなくてもいい。憲法第9条だけで十分守れるのだから、自衛隊なんて暴力装置はいらない。
--- これは、他国に侵略されてしまう論理ですよ。
2)安倍首相の安保法案はケシカラン。
--- でも、野党の廃案では、防衛のことを考えていない、となりますよ。
そうでないならば、防衛のためにはどうするのか、の代案を示すべきではない
でしょうか?
少し長くなりましたが、僕の考えをどう思われますか?