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倍音と遠達性
クラシックギターについて調べていたところ、「倍音が豊かすぎる楽器は遠達性が低い」という内容を目にしました。 倍音が豊かすぎるために基音が薄れて聞こえにくくなる、ということはあると思いますが、倍音が豊かすぎて遠達性が下がることはないように思います。 このようなことは本当にありうるのでしょうか? あるとしたら、どのような科学的理由でそうなるのでしょうか?
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- Yorkminster
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気になったので自分でも調べてみましたが... a説:倍音が豊富なほうが遠達性が高い b説:倍音が少ないほうが遠達性が高い の両説があるようですね。しかも、どちらも科学的な根拠は示されていません(「説明」はあっても「実証」がなかったり、理論自体が破綻していたり)。 しかし、結論から言うと、「科学的に追求しない方が良い」と思います。その理由は、以下の通りです。 まず、いずれの説にせよ、「倍音」という用語を、音響工学的あるいは音響心理学的な意味というより、(それらをごちゃ混ぜにした)音楽センス的・音感的な表現として使っていると思います。つまり、音楽家のいう「倍音」とは、マジックワードの1つなのです。悪くいえば、「『倍音』が原因だ」と言いさえすれば説明できた気になっている、とも言えます。 また、「遠達性」というのも、どう定義するのか今イチ分からない部分があります。たとえば、「任意の地点でより大きな音圧が得られる」という意味にも理解できますが、それらな単純に「デカイ音ほど遠くでも聞こえる」というだけの話になりかねません。 倍音が「豊か」というのも、分かったようで分からない用語です。倍音構造の違い、すなわち「質」の話をしているのか、倍音の基音に対する大きさ、すなわち「量」の話をしているのか、よく分かりません。科学的な議論では、こういう「文学的表現」はそもそも禁じ手なのです(「豊かかどうか」のレベルでの議論は、そもそも科学的視点に立っていない、ということです)。 ということで、本気で科学的に考えると、まず真っ先に、「そういう話をしている人が何を言っているのか理解不能」という揚げ足取りになってしまいます。その人たちは、もともと科学的な議論を想定していないので、科学的に突っ込むこと自体が不適切だ、とも言えます。 なので、科学的に追求するのは止めておいたほうが良いと思います。もしするとなると、最低でも「音波の性質」という観点で音響工学から、「人間の認識」という観点で音響心理学から、の分析が必要になるでしょう。いずれにしても、「豊かだから」「少ないから」といった一言では片付かない答えになるのは、間違いありません。 しかし、私自身も音楽をする身分なので(もちろんアマチュアですよ)、「言わんとすること」は分からないでもありません。マジックワードをマジックワードのまま受け取ると、「ああ、そういうことってあるよね」と思える訳です。その意味では「業界用語」とも言えます。 科学的には不正確、あるいは真っ赤な嘘でも、「雰囲気は伝わる」用語というのはたくさんあります。音楽家・演奏家は、科学者ではなく芸術家なので雰囲気重視なのです。科学的に解明する視点も面白いのですが、たいていの場合、そういう意識では発言していないので、敢えて科学の目で発言の真意を解き明かそうとしても空回りしてしまいます。
- A88No8
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こんにちは >クラシックギターについて調べていたところ、「倍音が豊かすぎる楽器は遠達性が低い」という内容を目にしました。 σ(^_^;は、管楽器のクラとかサックスで「遠達性」(=ホールの後ろまで音の届きやすさ)を話題になることもあり「楽器と遠達性の関係」ってなに?て思ってま~す。 だいたい先生にホールの後ろまで音が飛ぶように吹け!っていわれちゃう方は端から見ると「遠慮して演奏している」(パワーが足りない)か「初心者で楽器を鳴らしきれていない」(パワーを有効に活かしていない)が多いのです。 これって倍音に関係あるのか? 管楽器は基本的に音の高さを自然倍音を制御して作ります。 木管楽器の場合は最初の音階の固まりは基音で作りつながる次の高い音は第2倍音をベースにつくります。次は第3倍音..ということで音が高くなればなるほど音に乗る倍音が減っていきます。 つまり「倍音が豊か」って倍音の種類の数?それとも倍音の大きさ?って管楽器は高い音ほど倍音の数が減るから倍音の大きさですかぁ(--;? 倍音は基音がドとすると第2倍音はオクターブ上のド、第3倍音はその5度上のソ、第4倍音はその4度上のド、第5倍音はその3度上のミ、第6倍音はその3度上のソ、第7倍音はその短3度上のbシで以下省略します。 もし出している音が基音のドとすると第2倍音のドと第4倍音のド以外の倍音が強いとメロディ演奏してもメロディに聞こえない事態になって演奏そのものが成立しません。 「倍音が豊か」って言葉は謎です。 ただ基音が十分な音量で出ている上でホンのわずか倍音が鳴っていてそれが意図したハーモニーを構成するなら和音の響きが音楽にじゃましない程度つくワケでいいかもしれないとは思えますが和音だと判るほど「豊か」だと短調の音楽がやりにくいでしょう? 人の耳には音の高さによって感度が異なりそれをグラフ化したものをラウドネス曲線と呼ばれています。一番よく聞こえるのは440~1KHzといったかなり甲高い音でそれより高くても低くても耳は聞き取りにくいのです。 とはいえ、聞き取りやすい音だけで楽器を作ったらソプラニーノやバリトンやバスが存在できません。 以上によりσ(^_^;は楽器の遠達性とは加えたエネルギーを演奏する基音に多くの割合を割り振れる機能を持つものだと思いました。 あらためて「倍音が豊かすぎる楽器は遠達性が低い」を考えてみると「音楽に大事な基音にエネルギーを割かずに倍音ばかり大きく聞こえるような楽器はダメ楽器」と読めるのではないでしょうか(^^;? 長くてごめんなさいm(__)m
- iBook 2001(@iBook-2001)
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はじめまして♪ ただの素人ですがオーディオ機器や音楽が好きな者です。 音の反射では無いでしょうかねぇ。 大掛かりなPAで大音響のコンサートとは違って、比較的小さめのホール等での演奏になるかと考えますと、あり得る可能性が想像出来ます。 ホールの反射性を高くした場合、まぁ、倍音成分が多く無い楽器に合わせた時、倍音の反射が多く成り過ぎて演奏技法等がマスキングされてしまうと言う可能性は考えられそうです。 反射が無ければ高域程距離による音量減衰が多く成りますので、反射が無い場所なら倍音成分が豊富な方がより遠くまで音が聴き易く感じられるかと思います。 室内反射が有れば、距離により直接音は理論通り距離の2乗で減衰しますが、反射波は微妙に時差を伴って耳に到達する為、波長の短い高域程影響が出てしまって聞き取りにくく成ってしまうと言うのではないでしょうか? 何事も「すぎる」のは弊害も有るモノです。 逆に考えたら、反響が少なすぎる会場(屋外や映画館など)では、むしろ良い面が発揮出来そうですね。 最近のホールでは残響特性を有る程度変更出来たり、マイク利用のPAではミキシングエンジニアとの打ち合わせで調整出来る部分も有るので、弱点は有る程度カバー出来るはずです。 楽器という道具も演奏テクニックを伴って心地よい演奏が楽しめるのですが、それを聴く大勢の人には会場の音響特性も重要なんですね。 あくまで、オーディオ好きな素人が考えただけですので、はたして的を得た解釈かどうか、不安ですよ~(笑)