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「白い巨塔」の存在と意味
こんにちは。 「白い巨塔」が再びドラマ化されました。小説としてもこの作品は高い評価を得ています。 そこで質問です。 1、この作品の教訓とは何でしょうか? 人によって違うと思います。 2、この作品以降、医学界は何か変わったのでしょうか? 何も変わらないのでしょうか? 3、何も変わらないとしたら、それは何故ですか?この作品は単なる「娯楽」でしかないということでしょうか? 幅広い多くの回答を待っています。
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こんにちは。山崎豊子さんのファンで小説は前作読んでます。白い巨塔は田宮二郎さんの方も見ました。 1、どんなに権勢を誇っていても、運命(財前がガンで死ぬ)の前には無力だということだと思います。 韓国では「砂時計」という言葉に、砂が上から下に落ちるがごとく人間が権力を持ってる期間は永遠ではなく、限りがある。だから砂が落ちる間(=絶頂にある時間)に何を成すかが重要である・・・という意味があるそうです。それと同じじゃないでしょうか? 2、作品の影響で変わったということはないでしょうが、最近、教授の人事権を大学に移す(札幌医大など)ということが話題になっています。ただ本質は変わってないでしょう。(作者本人が朝日新聞のインタビューでおっしゃっていました) 3、単なる娯楽ではないと思いますが、医学界のシステムは戦前から続いていて、学生紛争によっても変えられなかったものですから、急に大きく変えるのは難しいと思います。出来上がったシステムを壊すためのエネルギーは半端なものではないと思うのです。これは官僚機構とか、いろいろなものに共通する問題だと思います。
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- mutant
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田宮二郎の魅力は圧巻でしたね。この作品は医学界を扱っていますが、本質は人の生き方を書いていると思います。 1.「方丈記」「平家物語」にみられる無常観でしょうか。 2.3.以前「白い巨塔」を見た方から「あの様な事は実際に有るのでしょうか?」と質問を受けました。私の答えは「あなたに会社にも派閥があるならば、医師の集団にも同じような事は有ると思ってください」と返答を致しました。 どの世界でも出世、権力志向型の人はいます。目的を成す為にはどんな事でも利用する事もあるでしょう。医学を取り巻く状況は変わってきている(インフォームドコンセント、カルテ開示、証拠に基ずく医療)のは確かですが、人間社会であれば、人間の持っている本質は変わりません。 「続白い巨塔」では財前教授が学士院会員になる野望が書かれていますが、現実には最近、学士院会員のなり手がいなくて募集をしているようです。その為現在ではこのテーマではダメでしょう。
お礼
回答ありがとうございます。 「この作品は医学界だけでなくあらゆる世界にあることを表現している」と、 何かで読んだことがあります。 本当にそうなのですね。 田宮の魅力は今考えると本当に貴重でした。合掌。
お礼
早速の回答ありがとうございました。 行間に山崎豊子に対する深い理解が感じられます。 私も彼女の作品はとても好きです。 「砂時計」のことは知りませんでした。ここに質問した意味があるというものです。 札幌医大のことも初めて聞きます。札幌医大と言えば、日本初の心臓移植手術が行われたところであり、渡辺淳一が作家になった原因を作ったところです。インタビューとともに検索して読んでみます。