マヨラナ方程式とディラック理論

このQ&Aのポイント
  • ディラック理論は、マヨラナ理論の2成分スピノル二つが質量縮退した特別なケースと見なせる。
  • この縮退を偶然ではなく対称性と捕らえるとゲージ理論につながる。
  • マヨラナ方程式にはψとψ^*とが共存するので、粒子数保存は存在しない。別な言い方をすると、マヨラナ理論には粒子と反粒子の区別が無い。質量がゼロのときは、ディラック方程式は、2つの独立した2成分方程式となり、それぞれをマヨラナ方程式とみなしてよい。ゼロ質量粒子は特殊であり、相互作用を考えないと、自由方程式で両方程式の差異を議論しても仕方がない。
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マヨラナ方程式とディラック理論

以下の内容について理解不能です、詳しく解説してほしいです! >ディラック理論は、マヨラナ理論の2成分スピノル二つが質量縮退した特別なケースと見なせる。 ということは、マヨラナ理論はディラック理論を含んだ一般解であるように思われます。 >この縮退を偶然ではなく対称性と捕らえるとゲージ理論につながる。 なぜですか? >しかし、マヨラナ方程式にはψとψ^*とが共存するので、粒子数保存は存在しない。 まではいいのですが・・、どうして次が、 >別な言い方をすると、マヨラナ理論には粒子と反粒子の区別が無い。2成分で最も経済的な理論がマヨラナ理論である。 になるのですか?さらに・・、 >質量がゼロのときは、ディラック方程式は、2つの独立した2成分方程式となる。 の次が、なぜ >それぞれをマヨラナ方程式とみなしてよい。 のですか?また・・、 >そもそもゼロ質量粒子は特殊であり、相互作用を考えないと、自由方程式で両方程式の差異を議論しても仕方がない。 なんでやねん?

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回答No.1

九後汰一郎「ゲージ場の量子論I」(培風館) が参考になるかと思います。以下同書の式を引用します。 p.23スピノール場の作用積分の項で運動項(5)(6)はU(1)L×U(1)R変換の下で不変。特に(7)でθ=θ' とした部分の下で不変ですが、これを第1種ゲージ変換としてラグランジアンの不変性を要求するとディラック質量項(12)となります。一方、マヨラナ質量項(11)でmL=mR としても(12)とはなりません。したがって「ディラック理論は、マヨラナ理論の2成分スピノル二つが質量縮退した特別なケース」というのは誤りであり、「U(1)L×U(1)R変換パラメータが縮退した特別なケース」というべきではないかと思われます。(20)(21)から得られるディラック方程式  (iγμ∂μ - m)ψ =0 はm=0 のとき2成分スピノールの二つの独立した方程式となります。マヨラナ場とは(11)でmLやmRが0でない場合、ディラック場とは(12)でmが0でない場合なのですから、質量が0の自由場ではディラックとマヨラナの区別はなくなります。

buturikyou
質問者

補足

>マヨラナ質量項(11)でmL=mR としても(12)とはなりません。したがって「ディラック理論は、マヨラナ理論の2成分スピノル二つが質量縮退した特別なケース」というのは誤りであり、「U(1)L×U(1)R変換パラメータが縮退した特別なケース」というべきではないかと思われます。 ああ、参照文献が間違っていたというわけですね、おかげですっとしました。 >はm=0 のとき2成分スピノールの二つの独立した方程式となります。マヨラナ場とは(11)でmLやmRが0でない場合、ディラック場とは(12)でmが0でない場合なのですから、質量が0の自由場ではディラックとマヨラナの区別はなくなります。 はい、マヨラナ場でもディラック場でもなくなるということですか、といことは区別がなくなるというよりは「質量0の場合にはどちらでもない」ひいては「フェルミオンは質量非0かもしれない」と僕には思えます。

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