こんばんわ
35年ほどエンジン関係のラジコンをやっていますが、ここ10年ほどで、ブレークインのやり方は変わってきました。
いわゆる「テストベンチで」というのは、それよりももっと古い考え方です。測定のためにテストベンチを使うことはあります。
使用目的(jinmojr様の場合は車に取り付けた)状態で、辛うじてスロットル全開で回転を保てる、且つクラッチがつながる回転数を保って、走らせるのが普通です。車の場合、タンクがせいぜい100cc程度でしょうから、2タンクくらい走らせればよいでしょう。
ベアリング部分も出荷までに少しばかりの錆が出ている可能性を考えても、プラグをはずし、洗浄剤(ブレーキクリーナーなどの目的で市販されているもの)で、エンジンの中を洗い流し、スターターなりで洗浄剤を排出し、CRC 556で、ベアリングに潤滑をし、(キャブからCRCを吹き込んで)5秒ほどスターターで空回しし、プラグ穴とキャブから吹き返しが無くなった状態で、再び燃料満タンで走行。(満タンにこだわるのは、マフラープレッシャーを有効に使うため)
「ニードルは一切いじらず」というのは、ひょっとして販売店でニードルをいじってしまう客もあるでしょうから、説明書に書かれている初期の状態を ご自身で正確に合わせてから取り掛かるべきです。
ブレークインの際には、付属しているプラグで上記の状態を保てればよいのですが、「ニードルを絞らないと回転を保てない」ような状況のために、一段階HOTなプラグを使用しても良いと思いますし、3タンク目から、少しずつニードルを絞り始め、付属のプラグを使っても回転を保てるようになってきたら、走らせながら、少しずつニードルを絞って、安定した走行が出来るようになれば、アイドリングの調整を始めるという手順です。最近のエンジンでは、エンジンをばらした時、ピストンがシリンダーをすっぽ抜けるようになったときには、もうピストンが磨耗しきっていると判断されます。良好な状態でも上死点で回転が硬く感じられるのが正常です。
ブレークインのつもりが、実は寿命が尽きるのを促進するのでは元も子もありません。燃料に含まれている潤滑剤が ベアリングに回りきれば、もう使い頃になっていると考えて良いと思います。プラグは、アイドリングが保てる範囲でCOLDな方向に持っていくと、フィラメントが落ちて、ポートを傷つけることを防ぐ事が出来ます。
私はBOAT暦が長いのですが、BOATの場合、波で跳ね上げられた時に、完全に(無負荷)状態になってしまうので、ひとつのエンジンの寿命は
1年に満たない、良く仕上がったエンジンは、レース用に取っておくという感じです。1秒間に500回も燃焼、排気をすることを考えれば、壊れないのが不思議に思うほどです。
予断序でですが、21(3,5CC)のエンジンが2,5Ph、これを実車に置き換えてみれば、3500CCで2500馬力ですよ,ラジコンのエンジンは、途轍もないストレスにさらされていると思いませんか?
補足
ラジコンマガジンではなく、ラジコンワールドでした。 雑誌で取り上げているマシンは1/10オンロード、エンジンはシリオ製ですので、特殊なエンジンではありません。