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高校 論文顕彰 皆さんの意見を聞かせてください。
このような論文を書きましたが、テーマは「伝え続けたい大切なもの」です。 自分で読み返すと、かなり保守的内容で、学校内での論文大会としてふさわしいかどうかわからなくなってしまいました。(日教組がらみの人に目つけられそう) 皆さんこれを読んでどう思いますか? 僕の考えを率直にまとめたまでです。 「今私たちが生活しているこの「日本」という国。世界有数の先進国であり、ほとんどの国民が豊かに暮らしているだろう。さあ、あなたはこの「日本」を誇りに思っているだろうか。そこで、客観的なデータがある。平成12年に電通総研が世界59カ国で自国に誇りを持っているかどうかを調査した。それによると、その質問に対し「持っている」と回答した人の割合で最も高かったのは、エジプトの99.1%。世界の大国アメリカは13位で94.1%、フランスは38位で84.3%、中国は45位で78%。日本はというと、54.1%、59カ国中56位という非常に信じ難い結果が出ている。私がこの統計結果を見てショックを受けたのは言うまでもない。あなたはこの統計結果を見てどのようなことを感じるだろうか。 (中略) では、なぜこのような日本になっていったのであろうか。それは、「伝え続けられるべき大切なもの」が伝え続けられずに朽ち果てていくといったことがここ最近でよく起こっているからだろう。ここからは、その「伝え続けられるべき大切なもの」を見ていこう。 太平洋戦争後、日本が国際社会に認められ、高度経済成長期を経て、今のような低成長状態の日本に至るまでの過程に於いて、明らかに「家族」というものが大きく違っている。今から40~50年前、高度経済成長期に突入するころの日本の普遍的な家庭と言えば、祖父母夫婦、両親そして子供たちの3世代大家族が一般的であった。家ではまだ戦前の「絶対的な家長」という風潮が残っており、父親は外に出て国のため、会社のため、そして養っていく家族のために一生懸命に働いたのである。貧しい日本を立て直したい、裕福な暮らしをしたい、と。そして母親は子供を産み育て、家事や老人の世話をし、家を守る。そういった性別役割分業が確立していた。ところが今、女子差別撤廃条約の批准に始まり、平成11年には男女共同参画社会基本法が施行されるようになった。その間に女性の急速な社会進出による性別役割分業体制の崩壊が始まり、核家族、単身家族化が急速に進み、晩婚・未婚化による少子化の進行。これが国力低下の根本的な原因ではなかろうか。 私は女性の社会進出に消極的であるわけではない。女性が社会進出し、男性と一緒に働くことは、今までにはなかった女性ならではの新たな見方、考え方を取り入れることができるといった面でも非常にいいことである。しかし、強引に男女行動参画社会を進めていくことは、子供を産み育てる専業主婦を蔑視し、結果的に「家族」というものを崩壊させ、少子化の対策どころか、それを結果的に促進させるイデオロギーになりかねない。さらには「男らしさ・女らしさ」や、伝統的なライフコースを否定し、この法に根ざされている共産主義的フェニズムによってさらなる社会崩壊を招く危険性が少なからずあると思われる。 欧米では日本に先んじて女性の社会進出、地位向上が進んでいるが、だからと言って「日本もそれに続いていかないといけない」と思っているのなら、少し考えてほしい。この日本が戦後から驚異的なスピードで大国に成長した背景には、伝統的な家族制度、社会の風潮が伝え続けられてきたからではないだろうか。それが今、伝統的なスタイルを破壊し、強引に男女共同参画を進めていくことによって、昔ながらの文化・様式の崩壊による社会秩序の乱れ、新たな社会問題がクローズアップされているのではないだろうか。 (中略) このように今失われつつある家族や社会に対しての考えをはじめとする伝統的な日本の文化。これが私にとっての「伝え続けたい大切なもの」である。そして、今の「日本」という国にとって「伝え続けられるべき大切なもの」になるのではなかろうか。日本の「これから」のために―。」
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率直に言って良いなら、45点。大学入試の小論文なら落第。内容の保守性云々ではなく論理的な飛躍が随所に見られるから。指摘し出すとありすぎて困るので一、二点だけ。 ○論理の飛躍 1.「自国に誇りを持つ日本人が少ない」と調査結果を提示する 2.原因として「「伝え続けられるべき大切なもの」が伝え続けられずに朽ち果てていくといったことがここ最近でよく起こっているからだろう。」と自説を述べる。 ここまでは(内容や文章の出来は措いて)良い。次は当然、自説を検証するエビデンス(例えば冒頭で出したようなデータ)或いは考察が必要で、それを抜きに展開しては説得力がない。 つまり読者が当然持つ「あんたが原因だと言っていることは、本当にそうなの?」という問いに答えられていない。一番肝心な部分で「俺がそう言っているからそれが事実だ」という飛躍が見られる。そして、突然「ここからは、その「伝え続けられるべき大切なもの」を見ていこう。」 まとめで「これが私にとっての「伝え続けたい大切なもの」である。」と自説を述べる。それ自体は、筆者の意見だから構わないが、そのことと「自国に誇りを持つ人が(統計的に)少ない」事の間の因果関係が最後まで不明。 逆を考察してみればいい。エジプトでは「伝え続けられるべき大切なもの」が伝え続けられている」から自国に誇りを持っているのか? アメリカはどうなの? 日本よりも順位が低い国は? という反論が出るだろう。 この時点で、以下は読まなくても「落第」と判定できる。 ○議論のねじれ 「これが国力低下の根本的な原因」 いつから論旨は国力低下問題になったのか? 確かに少子化はある意味で「国力低下」の原因かもしれないが議論はそこではなかったはず。 ○事実関係の検証不足 高度経済成長は一般には70年代前半のオイルショックで週末を迎えたと言われている。その間(高度経済成長期を通して)も少子化・晩婚化・核家族化は進行しているわけだが? 80年代後半から90年代初頭にかけてのバブル期。日本の経済は「絶頂」を迎えたわけだが、この時期は既に「女子差別撤廃条約の批准」は済んでいるのだが? 「この法に根ざされている共産主義的フェニズム」 典型的なレッテル貼り。検証が何もされていない。 まぁ、もう少し「地に足の着いたテーマ」にした方が良いのではないかとアドバイスをする。
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- argonath
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私自身は専業主婦家庭に育ち、それ色々な恩恵を得たと思うので、「気持ち」の面では共感がないことはありません。 しかし、少なくとも以下の三つの点で誤解および認識の不足があるように思います。 1)「男女共同参画」について まず、「男女共同参画は、仕事に夢中になって子供を産まない女性や、家庭や子供を顧みない女性を増やす政策である」という誤解があるように感じます。 男女共同参画基本計画(第2次)(http://www.gender.go.jp/kihon-keikaku/2nd/point.pdf)のポイントの中には、「(4)仕事と家庭・地域生活の両立支援と働き方の見直し」があり、「短時間正社員など質の高い多様な働き方を普及」「保育サービスの充実など、多様なライフスタイルに対応した子育て支援策の充実」があります。 男女共同参画の主旨は、「働く人が家庭と仕事を両立しやすい制度や環境を整える」ことであると私は認識しています。 2)少子化の原因について 「キャリア女性が増えたから少子化が進んだ」という見方は一般に流布していますが、少子化に拍車がかかったのは98年の金融危機以降のことで、「正規・非正規雇用の二極化」という要因が強いという報告があります。 つまり「働きたいから子供を持たない」のではなく、「安心して働けないから子供が持てない」人が多いようです。 男女ともに正規雇用を増やし、安心して子供を持てる家庭を増やすことは急務であるように思います。 3)「性別役割分業」について 2055年には ・女性の平均寿命は90歳になる ・総人口は今より3800万人ほど減る ・一方、老年人口が1000万人ほど増える という推測があります。 女性が国からの年金にも夫が稼いだ分にも頼れない時代が、もうそこまで来ていることが分かります。 よほど良い条件が整わない限り、今後女性が全く働かずに安定した老後を送るのは極めて難しいと思います。 論文を拝見するに、真剣に考えていらっしゃることは伝わりますので、もう少し日本の現状を踏まえられると良いと思います。