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偏光板の現象について
今、薄い氷の結晶を偏光板を使って観察しているのですが、2枚の偏光板の間に氷をはさむと偏光板の相対的な角度によっていろいろな色に見えることがあるのですが、なぜだか教えていただけないでしょうか? お願いします。
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結構難しいのですが。。。。 物理学カテなのである程度のことは知っているとして話をします。 話を簡単にするため、二つの偏光板の方向は互いに直交している(クロスニコル)状態にあるとし、偏光子(入射側偏光板)の方向をx軸、検光子(射出側偏光板)の向きをy軸とします。 氷の結晶のような複屈折性の物質の場合、入射された光は互いに直交する異なる屈折率を持った二つの直線偏光として進みます。このため、偏光子で直線偏光となった入射光は、結晶に入った直後、結晶の方位によって定まる方向の二つの直線偏光になり、それぞれが別々に伝搬します。(ただし、結晶中の直線偏光の方向は、x軸、y軸とは一致していないこととします。一致していると複屈折が生じないので。) 結晶に入った直後は、もともと一つの直線偏光を分割したものなので結晶中の二つの直線偏光の位相はそろっていますが、屈折率が異なるために伝搬する速度も異なり、同じ位置で見たときの位相が次第にずれていきます。結晶を通過後、光は検光子の位置に来るまでこの位相がずれた直線偏光の重ね合わせ(楕円偏光)として伝搬します。 検光子の位置でそれぞれのy方向成分だけが取り出されたとき、それぞれの成分には位相差があります。この位相差がちょうどπ(あるいはその奇数倍)になると、互いに打ち消しあって光は弱くなります。 入射光を白色光にすると複数の波長の光があるので、特定の色の光だけがこの条件を満足し弱められます。この結果として、弱められた光の補色が色としてみえます。 これが色がつく理由です。
お礼
迅速な返答どうもありがとうございました。 緊急で困っていたので大変助かりました。 いただいた回答はぜひ役立たせていきたいと思います。