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Rが単位的可換環でf=Σ_{i=0}^n a_ix^i∈R[x]とする。fが単元⇔a_0は単元でa_1,a_2,…,a_nはnilpotent

Rが単位的可換環でf=Σ_{i=0}^n a_ix^i∈R[x]とする。fが単元⇔a_0は単元でa_1,a_2,…,a_nはnilpotent。 という問題です。 ∃n∈N;a^n=0ならaはnilpotentである というのがnilpotentの定義です。 (必要性) fが単元だというのだから,∃g(x)∈R[x];f(x)g(x)=1。 もし,degf(x)=1なら,明らかにa_0は単元でなければならない。 もし,degf(x)>1でg(x)=_{i=0}^m b_ix^iとすると f(x)g(x)=Σ_{k=0}^{m+n}(Σ_{i+j=k}a_ib_j)x^kでこれからどのようにしてa_iがnilpotentである事が示せますか? (十分性) a_iはnilpotentsだからa_i^r_i=0 (但し,r_i∈N, i=1,2,…,n)とするとここからどのようにf(x)の逆元g(x)を決めれますでしょうか?

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回答No.1

3つの補題を用意して証明します. 補題1.z, w がベキ零ならば (z + w) もベキ零となる. 証明. z^n = 0, w^m = 0 とおけば二項展開から (z+w)^{n+m} = 0 となるから. 補題2.p ∈ R[x] がベキ零 <=> p の各係数がベキ零. 証明. (<=) p がベキ零元の和で書けているので,補題1より従う. (=>) p^n = 0 とすると,係数を比較して,p の最低次の項もベキ零となる. したがって補題1より p(x) から最低次の項を除いたものもベキ零となり, この構成を繰り返すことで示される. 補題3.u を単元,z をベキ零元とすれば u - z は単元. 証明. u = 1 として一般性を失わず,(1 - z)(1 + z + ... + z^{n-1}) = 1 なので. 命題.f = a_0 + a_1 x + ... + a_n x^n ∈ R[x] が単元 <=>    a_0 は単元,a_1, ..., a_n はベキ零 証明. (<=) 補題2より a_0 + (a_1 x + ... + a_n x^n) は (単元) + (ベキ零元). よって補題3よりこれは単元. (=>) n = 1 の場合は自明.n ≧ 1 の場合を考える. f の逆元を g = b_0 + b_1 x + ... + b_m x^m とおき, f g = 1 を展開して係数を比較する.まず定数項を比較して  a_0 b_0 = 1 となるため,a_0, b_0 は単元.次に最高次の係数を比較して  a_n b_m = 0 を得る.さらにその一つ前の項を比較して  a_{n-1} b_m + a_n b_{m-1} = 0 を得るが,両辺に a_n を掛けて最高次項の関係式を用いると  a_n^2 b_{m-1} = 0 を得る.同様の計算を繰り返すことにより(厳密には帰納法),  a_n^m b_0 = 0 となる.ここで b_0 は単元なので a_n^m = 0,すなわち a_n はベキ零. これと補題3より,f から最高次の項を取り除いたものもまた単元となるため, この構成を繰り返せすことで示される.

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