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国選弁護人と弁護団
法律に詳しい方、教えてください。 今日のドラマ「最後の弁護人」は、マスコミに関心をもたれている殺人事件についての内容でした。殺人容疑で逮捕された被告には、国選弁護人が「一人」ついていました。 一方、ニュースでは、武富士の支店に放火した被告への死刑判決に対して「弁護団」が控訴した、と報じています。 いつも思うのですが、重大な事件とはいえ、金目当ての犯行を犯したような、収入のあてもない被告に対して複数の弁護士がついているのはなぜなんでしょう?もちろん、オウムのように、弁護士を雇える団体がついていたり、被告の家族や友人に財力のある被告の理解者がいるのかもしれませんが、ワイドショーで取り上げられるような大きい事件だと大方そのような気がします。国選弁護人は一人だと聞いたような気がしますが、何か、特別な措置とか援助機関みたいなものがあったりするんでしょうか?ニュースを見るたびに疑問です。
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はじめまして。なきゆりさん。。 刑事訴訟法に関して1つ申し上げます。国選弁護人をつけるのは法律に規定されているのです。 何人でも。弁護士は報酬はゼロなので断ることもできますが、最低一人は。 被告になるひとは警察や検察によって拘束されて、外との接触を禁止されていたり。逃げる心配がない人でも保釈金を納めて初めて出られるのです。だから刑事訴訟法では弁護士をつける権利があるとあります。まあ売名行為で弁護を引き受けるひとも中にはいますがね。 民事にはこういうのはないですよ。
- Bokkemon
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主な理由は#3の方が言われるように訴訟経済のためです。 重大事件の場合には刑罰が重くなることが予想されるため、慎重な審理を要しますが、一人の弁護士で進行させると事案の把握・主張の整理・証拠の鑑定などで手間取り、裁判が長引きます。したがって、事件をできるだけ早い決着に導くために複数の弁護士で担当させることがあります。 もしかすると、国選の依頼を受けた弁護士が他の扱い事件との関係で、複数選任を求めることがあるのかもしれません。
- daytoday
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前提として刑事訴訟法289条により,死刑又は無期若しくは3年を超える懲役・禁錮刑にあたる刑事事件の審理は弁護人がいないと開廷できないことになっています。これは,警察・検察という強力な捜査権限を持った機関に比べ被告人側は圧倒的に非力であることから(憲法31,37条等)必要とされているものです。 そこで私選弁護人をつける財力の無い者には,国選弁護人が付されることになります。 しかし,国選弁護人の報酬は裁判所が定め,弁護士からすれば極めて安い額になっていますし,マスコミネタになるような事件での弁護人に対して「悪党の擁護をするなんてけしからん。弁護士も同罪だ」などと無責任な批判が行われたりすることもありますから,好き好んで引き受けるということはまずありません。 一方,刑事法では被疑者・被告人は無罪の推定を受けることになっていますから,弁護士としては半ば義務として受諾しなくてはならない現状もあります。 http://www.dntba.web.sh.cwidc.net/news00/210/news21001.html 事案として複雑でなければ費用と候補者選びの点から1人の国選弁護人となるわけです。 ところが,大型事件ですと検察側の証拠書類は膨大ですし,その証拠の1つ1つに同意するか同意しないか弁護士は回答しなくてはならず,個人たった1人で遂行するには困難な場合があります。このような場合には弁護士の調査が遅れることによって刑事裁判の審理が遅延しかねませんから複数が選任されるのです。 なお,国選の選任は,別の方の回答にあるとおり弁護士に協力の可否を予め確認して行われていますから,上記引用のURLにあるように弁護士会や裁判所が苦労することになります。 (東京にある弁護士会は「東京・第一東京・第二東京」の3つです。)
- SCNK
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特に詳しいわけではありませんが、回答します。 国選弁護人は税金でまかなわれるので当然一人だと思います。しかし世の中には被告人の人権維持にやたらに積極的な弁護士会というのがあって(しかも東京には2つもあって)、被告人の人権が心配だというので、頼まれもしないのに弁護を申し出るのではないでしょうか。 最近は当番弁護士という制度もあるようです。もっとも接見交通が制約されることが、特に被疑者段階では多いので効果は疑問ですが。やはり最低限、刑事訴訟法ぐらいは勉強しておかないと自分の権利は守れないわけですね。
- h13124
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確かに国選弁護人は、一被告事件について、一名選任されるのが原則のようです。ただ、事案複雑などの実際上の必要性もあるので、複数選任されることもあるみたいです。 国選弁護人の選任は、被告人が依頼するのではなく、性質として裁判の一種と考えるのが判例の立場です。裁判の一種というとわかりにくいですが、ここでは、裁判長の一方的な意思表示くらいの意味です。 そして、国選弁護人の選任は、訴訟指揮による裁量の範囲に属するので、裁判長が事案複雑であり、国選弁護人が一人では不足と感じたら、複数任命するみたいです。 もちろん、形の上で裁判としての一方的な行為であっても、事前に国選弁護人になる人の内諾を得ているようです。