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剣岳から新穂高縦走

9月下旬から10月初旬にかけて剣岳~新穂高を縦走登山しようと考えています。行程は室堂>剣岳>立山三山>薬師岳>太郎平>雲ノ平>笠ヶ岳>新穂高です。全て山小屋泊まりの予定です。 1.7日間の予定ですが厳しいでしょうか?  2.この時期の天候(気温・風・雨等)はどのような感じですか? 3.北上と南下ルートの両方で検討中です。どちらが良いかアドバイスいただけませんか? 4.高天原温泉は遠回りすれば立ち寄り可能です行かれた方どうでしたか? 5.その他この周辺でお勧めのコースは有りませんか? 普段は2泊程度の縦走が多いので今回は心配です。15kg以上のザックで10時間程度は歩いても平気な体力です。 よろしくお願いします。

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noname#160718
noname#160718
回答No.1

 日程は、 初 日:室堂から入山→剱沢 2日目:剱沢→剱岳往復→剱御前 3日目:立山→五色ヶ原 4日目:五色ヶ原→スゴ乗越 5日目:スゴ乗越→薬師岳→太郎平 6日目:太郎平→雲ノ平 7日目:雲ノ平→双六 8日目:双六→笠ヶ岳 9日目:笠ヶ岳→新穂高温泉下山  というあたりが標準的なところでしょう。  4日目と5日目は一気に歩く(五色ヶ原→太郎平)ことも可能ですし、雲ノ平から双六を経て笠ヶ岳まで1日で歩くことも不可能ではありません。なので2日短縮で7日間、というのは一応「可能と言えば可能」な行程です。かなり健脚でないと7日間歩き続けるのは大変でしょうけど。  また、この時期になると天候が1週間も安定していることはまずありません。全日程の1/3あるいは半分は悪天候に見舞われることは覚悟してください。10月に入れば稜線では雪が降る可能性すらありますし、そうでなくても気温も低く、かなり厳しい状況に追い込まれます。  特に剱岳周辺は悪天候下だと行動は不可能ですし、薬師岳周辺も半日以上、稜線上で吹きさらしになるため非常に危険です。さらに太郎平から雲ノ平への行程では黒部川を渡るのですが、雨で増水すれば徒渉不可能になることも多々ありますし、雲ノ平から三俣への行程でも黒部川源流を渡る場所が徒渉不可能になることがあります。その場合、祖父岳~鷲羽岳への稜線ルートで迂回することもできますが、まあ黒部川源流が徒渉不可能な状況で稜線上がどんな状態なのかは推して知るべし、でしょう。このあたりは北アルプスでも最も風が強い地帯ですし。  まあ雪が降ったらもう「冬山」ですから、ピッケルとアイゼンがないと稜線上では行動できませんし。10月に入れば「いつ雪が降ってもおかしくない」ですよ。  というわけで、この区域を7日かけて縦走するにしろ9日かけるにしろ、予備日は3日は必要でしょう。  高天原はお勧めです。私は雲ノ平より好きです。  まあ、五色ヶ原以降、風呂に入れる小屋はありませんから、ここで一息つくのはとても良い日程だと思います。ただしその場合、高天原から1日で笠ヶ岳まで行くのはいくらなんでも難しいでしょう。双六まで行ければかなりの健脚でしょうね。  夏山と違ってこの時期は「日が短い」です。なので行動できる時間帯も当然短くなるので、夏山で強行軍ができる体力があっても秋山では無理をしない方が良いでしょう。夏山だと7日で行ける人でも、この時期だったら9日の予定を組んだ方が良いです。+予備日3日は必要です。  もうひとつ重要なことですが、薬師岳~雲ノ平周辺の山小屋のいくつかは9月末で営業を終了します。具体的にはスゴ乗越小屋が9/25、高天原山荘が9/30、水晶小屋が9/25で営業終了です。  実際この時期には主要入山口である有峰~折立のバスがもう運行していませんから、入山者もほんとに少なくて静かな山を楽しめる・・・のですが、それは反面何かあった時に他人の助力を得られる可能性が非常に低いということでもあります。  剱や立山周辺、あるいは笠ヶ岳周辺とは異なり、薬師岳から双六あたりまでのいわゆる「黒部川源流地域」は、山が深くエスケープルートが少ないことや山小屋の間隔が長いことなどから、体力もさることながら登山の「総合力」が要求される山域です。特に秋はそうです。  登山経験はそれほど深くないとお見受けしましたが(ある程度深ければここまでに私が書いたことは全てご存じでしょうから)、それならば7日ではなく9日間の日程で予備日を3日以上取り、かつ9月中に行程の大半が終わっているような日程を組むことをお勧めします。  9月中に、と書いたのは9月末になるといくつかの小屋が営業を終了して選択肢が狭くなるからです。  例えば雲ノ平から稜線ルート(祖父岳~鷲羽岳)で三俣を目指したとして、稜線上で天候が悪化した際に水晶小屋が開いているのと閉まっているのでは大違いということです。秋山で本当に天候が悪化して水晶小屋が閉まっていれば、私だって生きて帰る自信はないです。(だからベテランはそもそもそういう状況に陥らないような判断&行動をするわけですが)  ・・・ま、脅かすようなことを書きましたが、9月中なら高天原で温泉にも入れますし。  長文になりましたが参考になれば幸いです。

Yuck01
質問者

お礼

非常に判りやすく丁寧な説明本当にありがとうございます。とても良く雰囲気がイメージできます。思ったよりあらゆる面で厳しいルートですね。室堂/剣岳エリアと薬師/雲ノ平エリアを中心としたバリエーションを考えていたのですが夏山しかほとんど経験が無い私にとっては厳しそうです。もう少し詳しく調べるつもりでしたが小屋この時期に閉まる可能性が有るとは恥ずかしながら知りませんでした。来年の夏に予定を変更しようかと思います。よろしければもう少し教えてください。剣岳周辺の阿曽原温泉、仙人温泉にも興味があるのでここら辺を回り黒部ダムに戻ってくる(4日+予備日)もう少し余裕の有るプランに変更しようかと思いますがどうでしょうか?

その他の回答 (2)

noname#160718
noname#160718
回答No.3

 たびたびですがJagar39です。  書き忘れていたのですが、仙人池~阿曽原のルートは今年登山道が新設されました。これに伴い以前の道は廃道になったそうです。  もしこのルートを歩かれるのでしたら、阿曽原小屋にでも問い合わせておかれることをお勧めします。

Yuck01
質問者

お礼

細かなアドバイスをありがとうございます。今回は剣岳周辺に絞って登山する方がいいですね。予備日を含めての余裕のあるプランに変更して温泉と効用を楽しんできます。ありがとうございます。

noname#160718
noname#160718
回答No.2

 Jagar39です。  そうですね。長期縦走が初めてなのにいきなり晩秋というのはちょっと厳しいかもしれませんね。でも、長期縦走は達成感も抜群ですしとても楽しいので、いつかぜひ挑戦してみてください。  さて、代替案ですが、下ノ廊下(黒四ダム~阿曽原温泉)は通常は下りコースとして歩かれることが多いようです。  また、このコースは残雪のため例年秋にならないと開通しません。去年などは10月下旬に実質1日しか開通しなかったそうです。今年は残雪が少ないので9月末頃には開通しそうだということですが、必ず阿曽原小屋に確認してから入山してください。  また開通期間が短いこともあって、このコースは開通している時はけっこう混むことがあります。といっても穂高あたりのメジャーな山域とはケタがまるで違うのですが、なんせ岩壁を1人がやっと通れるくらいにくり抜いたような"えぐい"道が大半なので、逆コースを取るとすれ違いにかなり神経をすり減らしそうです。素直に黒四ダムから下降した方が無難だと思います。  といわけで日程的には、 初 日:室堂→剱沢 2日目:剱岳往復→剱沢雪渓→真砂沢 3日目:内蔵助平→黒四ダム 4日目:下ノ廊下→阿曽原 5日目:宇奈月に下山  もしくは 2日目:剱岳往復→室堂周辺 3日目:アルペンルート利用で黒四ダム→下ノ廊下→阿曽原  といったところでしょうか。  仙人の方を選択するとすれば、 2日目:剱岳往復→剱沢雪渓→真砂沢 3日目:真砂沢→仙人池(or仙人温泉) 4日目:仙人温泉→阿曽原 5日目:宇奈月下山  というあたりが無難なコース設定だと思います。  このコースでも天候に注意するのは同じです。  特に剱岳は鎖が付けられていなかったら普通に"岩登りのコース"として人気を呼ぶくらい地形的には険しい尾根ですから(バリエーションルートになっている源治郎尾根なんかよりよっぽど険しい)、ちゃんと落ち着いて慎重に行動すればなんてことありませんが、天候が悪化すると本当に「大ピンチ」状態に陥ります。  山小屋で天候やルート状の注意点など、よく聞いてから行動してください。  下ノ廊下も剱岳以上に天候には注意が必要です。なんせ沢沿いですから。川床から80m上にビバークしていて流されたという事故があるくらいですので、天候が悪い時は絶対に入ってはいけません。ま、そんな時は小屋の人に何が何でも止められるでしょうけど。それに本流の水位は道の遙か下でも、枝沢が増水して通過できないこともありますし。  ちなみに阿曽原~宇奈月間の水平歩道も下ノ廊下ほどではありませんがけっこう"えぐい"です。  剱沢の雪渓も秋になるとズタズタになってますから、夏ほど気楽には歩けないです。夏道と雪渓上を何度も渡り返さなくてはならず、けっこう神経を使います。それと秋は雪面が閉まって固くなっているので軽アイゼンくらいは持っていった方が良いでしょう。  というわけで、この界隈もこれはこれでけっこう難易度が高いです。  まあ下ノ廊下にしろ仙人池にしろ、この時期が「シーズン」なので比較的登山者は多いですし(それでもしょせん収容人数50人程度の小さな小屋が点在しているような山域なので、人が多いと言っても穂高のようなメジャーな地域とは比較になりませんが)、天候に関しては山小屋の人の助言を聞けば大丈夫でしょう。  あとは剱岳、剱沢雪渓、下ノ廊下という"えぐい道"が山行中ずっと続くのは、岩稜歩きに馴れていないとプレッシャーで疲れそうですが・・・  もしさらに代替案があるとすれば、立山剱~薬師岳の縦走あるいは薬師岳~雲ノ平~笠ヶ岳といったあたりが4~5日で歩けるので、まだ無理がないかと思います。ただこの界隈はNo.1でも書いたとおり10月に入ると閉めてしまう小屋があるのと、そうでなくてもほんっとうに人が少ないので(1日歩いても誰1人として遭わないこともしばしば)、山馴れていないとプレッシャーで疲れるかもしれません。  まあ、小屋の人の助言をよく聞けばそうそう問題はないと思うのですが。