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異なる温度下のFriedel-Crafts反応

たとえば出発物質をベンゼンと1-クロロプロパンで触媒のルイス酸を加えると異性体が二つ生じる可能性があると思うのですが、 温度によって1-フェニルプロパンと2-フェニルプロパンの生成比が変わるのはなぜですか?

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noname#62864
noname#62864
回答No.2

この反応には形式的に下記の4種の反応が含まれていることになります。 CH3CH2CH2Cl → CH3CH2CH2+ + Cl- (1) CH3CH2CH2+ → (CH3)2CH+ (2) CH3CH2CH2+ + C6H6 → CH3CH2CH2-C6H5 + H+ (3) (CH3)2CH+ + C6H6 → (CH3)2CH-C6H5 + H+ (4) 一方の生成物は(3)の反応で生成し、他方の反応は(2)の反応とそれに続く(4)の反応で生成します。このことは事実上、(2)と(3)の反応のどちらが速いかによって生成物が決まることを意味します。 当然のことながら、それぞれの反応の活性化エネルギーは異なっており、結果的に反応速度も異なります。しかも、多段階の反応になっています。 そうすると、そういった反応速度の温度変化によってカルボカチオンの濃度も変化しますし、(3)の反応を起こす割合も変化します。結果的に1-フェニルプロパンと2-フェニルプロパンの生成比も変化するはずです。 非常に曖昧な議論で、定量的なものとはとてもいえませんが、反応のいくつかの段階が関与してそういった結果になるということでしょう。 なお、各反応は形式的に示したものであり、実際の反応機構はさらに複雑です。そのために生成比に影響を及ぼす要因も多くあることになります。 また、これらの反応は非可逆反応なので、熱力学支配や速度論支配に関する議論は成立しないと思います。

その他の回答 (3)

回答No.4

1-クロロプロパンで触媒のルイス酸が反応すると、中間体として、第一級カルボカチオンを生成する。第一級カルボカチオンは不安定で、容易に転移反応を起こして、より安定な第二級カルボカチオンを生成するが、反応温度によって、転移反応の起こりやすさが異なるため、1-フェニルプロパンと2-フェニルプロパンの生成比が変わる。 と私は考えましたが・・・どうでしょうか?

noname#36462
noname#36462
回答No.3

横レスですが: ご回答No2の「これらの反応は非可逆反応なので、熱力学支配や速度論支配に関する議論は成立しないと思います。」について: F-C反応は一般に非可逆反応といわれていますが、 「F-C→retro F-C」が起きると私は考えております。(恐らく反対意見が噴出かと思いますが)

noname#36462
noname#36462
回答No.1

教科書の以下の項目を読み直してください。 1:カルボカチオンの安定性 2:速度論的支配と熱力学的支配

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