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海戦の試射
敵艦への第一弾(これを試射というらしいです)は、大体オーヴァーするように撃つのでしょうか。それともぴったりに狙って撃つのでしょうか。どうもこころなし戦記にはオーヴァーの感があります。 でもなんで「試」なんでしょうね。全部「本射」でもいいと思います。もし「試」なら同じ弾道の曳光小銃弾なら一番いいですね。
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多分、前に落としちゃうと、 船が見えなくなって距離が分からないからだよ。^_^; 射撃指揮装置の距離を補正するのが理由だと思います。 原理はドイツ製のベクトル計算機で、(歯車式計算機) これの出現により高速移動の艦にも命中弾を叩き込む事が可能になりました。 ステレオ測距儀で距離を計測しますが、 この距離で迎角何度で命中する試算になります。 しかし、アテになりません。(理論値) 測距距離より多めの距離を射撃指揮装置に入力。 敵速、針路を入力。 試射。 着弾地点と迎角の距離表との誤差の補正を行う。 これを射撃指揮装置の補正盤に入力する。 (実測値) 遠。 至近。 至近の近。 と報告し、補正を加えて行きます。 敵速を入れ忘れて あさっての方角に飛ぶ事もあったそうです。^_^; 実質の命中率は7%程度であったようです。 初弾から狙い行く例もあります。(近距離) 普通、「絶対に」当たりませんから、修正に全力を入れます。 また、1回当たると命中率は格段に上昇します。
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旧日本海軍では、実射訓練では15~9%位の命中率で、実戦ではいいところ5~1%とのことらしいです。 これでは初弾はまず当たらないのが普通ということになります。 弾丸は20~30キロ、大和級の主砲だともっと飛びますが、放物線を描いて飛び、落下します。そして物理で習う真空中の放物線ではなく、空気抵抗がありますので、真空中よりもタマは早めに落下し、放物線の形も違ってきます。 さらに空気抵抗も気圧、温度、湿度によって違ってきます。また気温と湿度は弾丸の発射薬の燃焼速度に影響してきますから、飛距離も違ってきます。 風の問題も大きいです。風向きによって飛距離や方向が変わりますし、砲の仰角によっても影響度が違ってきます。 また自艦の揺れ(ローリング、ピッチング)や進行による動き、敵艦の動きがあります。 これらをキチンと計算し、その通りの発射をしても落下地点のバラツキは発生します。 弾丸の微細な個体差や装填時の微細な差がどうしても出てきます。さらに砲身の熱の問題もあります(1発目は飛びが少し悪いらしい)。 弾丸の落下点のバラツキ(散布界)は、大和級で、マリアナ沖海戦前では800mと非常に大きかったらしいですが、1944年(昭和19年)9月には35~36kmにおいて、散布界300m(遠近)に縮小しており、命中精度は大幅に向上していたとのことです。 それでも、これでは実戦となると当たるものではないと思われます。 一発目で当たるのはまぐれでしょう。でも初弾はそれでいいと思います。二発目は初弾の落下地点でわかった距離と方向により計算をし直し、敵艦を挟んで初弾と反対側へ落とさなければなりません。 (初弾)(敵艦)(二弾目)のような形です。これで三弾目の計算は正確になり、三発目で当てるということになります。 二発目がそのような夾叉弾にならず、初弾と同方向に落ちた場合はまずいです。三発目の狙いも不正確にならざるを得ません。 この二発目が夾叉弾にするということが大事で、陸の砲戦でも同じです。 以上のことから、初弾は当たらなくてもいい、ということが『試射』という風にとられたのかな、と思います。大砲は小銃のように安いタマをガチャポン、ガチャポンと撃つわけにはいきません。装填するのも大変です。 初弾でも狙って撃ち本物です。そして二発目の夾叉弾が大事ということだと思います。
お礼
散布界がそんなに大きなものとは知りませんでした。小さくなったといっても300メートルもあったら、3連砲でもあたらないことのほうが多いかもしれません。 1,2発目で前後しなければならないということはよくわかりました。
A No.3です。すみません。お詫びと訂正を・・・ >2.砲弾は目標地点を中心とした半径Xmの範囲(後略) →着弾範囲は円に近似した図形になると思いますが、厳密な円にはなりません。よって 「砲弾は目標地点を中心とした既知の範囲内に」に訂正します。 >(旧日本海軍で着弾後の水中軌跡を考慮した弾丸が製造されています) →弾丸を作っていたのは事実ですが、旧日本海軍がアンダーから近づけていくかは確認が取れませんでした。 誤解を招く表現をしてしまいました。 いつも寸足らずな投稿をしてしまい申し訳ないです。暫く回答は自粛します。
お礼
ありがとうございます。
- Scull
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戦車砲のような「小口径砲弾」と違って、艦船の大口径砲の弾道を小銃弾で再現することは出来ません。なぜなら、弾頭の大きさが「全然違う」から。 喩え同じような弾道を描くように射撃したとしても、艦砲の方が質量は大きく、空気抵抗は「質量に比較すれば少ない」と言うことになります(空気抵抗は面積に比例しますが質量は体積に比例します)。つまり「風、空気による流され方が全然違う」んです。 もちろん戦車砲でも違いはありますが、艦砲に比べてその差は少ない上に、射程距離自体が艦砲数十キロに対して戦車砲数百メートル(ほとんど1キロ以内)です。これでは同程度の誤差であっても着弾地点は明後日の方になってしまいます。 艦砲の弾道を再現できるのは艦砲だけですから、実際に撃って観測して、修正射撃を行うのが「一番正確」と言うことです。
お礼
そうですね。高価な砲弾を何とか使わないでいい方法がないのかと思いました。戦車砲とは距離も口径も違います。
- yakyutuku
- ベストアンサー率14% (267/1890)
>それともぴったりに狙って撃つのでしょうか。 ぴたり狙います。思うようにあたらないだけです。ただしお互いがある程度艦隊を作り、至近距離で遭遇戦が起きた場合は、同士討ちを避けるために遠弾からはいることもあるでしょう。 >もし「試」なら同じ弾道の曳光小銃弾なら一番いいですね。 弾道は砲弾の重量、形、初速、温度、湿度で左右されます。基本的に海戦は曲射弾道で戦うような長距離で行います。戦車戦とは距離がちがいます。小銃弾で同じ弾道の再現ができません。
お礼
至近距離だった場合、なるべく味方のいないほうにということになりますね。小銃弾のようなものの代わりはやはりないということでしょうね。
他回答者様とかぶる部分が多いと思いますが・・・ 1.「試射」は目標までの距離、目標や自分の位置、移動速度、移動方向を観測データ等によって割りだし、それに基づいて行う「目標に対して最初の射撃」を指す。 2.砲弾は目標地点を中心とした半径Xmの範囲(Xの値は予め分かっています)に落ちるので、(自分の艦から見て)弾が目標の向こう側と手前側両方に落ちた場合は「目標に関する算出結果は合っている(=このデータを元に射撃を続けていけば目標に命中する可能性が高い)」と判断する。 以降の射撃を「試射」に対して「本射」と言う。(勿論試射で目標に命中する場合もあります) 3.目標の手前or向こう側、目標進行方向の前側or後側に全ての弾が着弾した場合「算出結果は誤っている」として改めて種々のデータを取り、再度試射を行うというプロセスになる。 4.一旦本射に移っても目標や自分の移動方向、移動速度が変化した場合、再度試射からプロセスをやり直す場合もある。 5.オーバー、アンダーについては推定ですが 5-1.アンダーから近づいていく →○手前に落ちた弾が水中を進み目標の喫水線下にダメージを与える可能性がある(旧日本海軍で着弾後の水中軌跡を考慮した弾丸が製造されています) ×着弾時に発生した水柱によって(限定された時間ではあるが)目標が隠蔽され観測活動に支障が出る 5-2.オーバーから近づいていく →○仮に外れても観測活動に支障が出ない ×外れた弾は目標にダメージを与えられない
お礼
最初の射撃が「試」というところになにか踏ん切りが悪いものを感じますね。本番となんら変わらないことです。 オーヴァーとアンダーの長短はよくわかりました。
- outerlimit
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砲撃は 最初から命中させる訳には行きませんから 手前に落とす 飛び越してその先に落とす それぞれの落下地点(弾着地点)を観測して、命中するように調整します(風速・自艦の移動速度・宝庫の補正や相手の移動速度・方向の予測も考慮して) ですから 命中率を上げるには、弾着の観測が必須です 弾着観測機と言う水上飛行機を装備している艦もありました 手前と先のどちらを先にするかは 流儀があったと思います(それらしい理論と) このような場合に最初を試射とは言わないと思います 銃と砲の照準を混同させてはいけません 銃の弾道は ほぼ直線(重力による落下を見込む) 砲の場合、放物線と言うかある仰角で発射し、目標に落下するようにします
お礼
小銃弾ではやはり代用にならないです。 やはり「遠」から入るほうがちょっと有利みたいですね。
お礼
見えなくなるのはまずいですね。しかしやはり「遠」から入るのが「近」から入るより、その不利な条件を経ずに同じ作業ができるということで有利ということでしょうかね。