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真空中における金属の融点、沸点
金属の融点、沸点などは、調べると簡単に見つけることができます。 これは恐らく大気中における融点、沸点だと思います。 では、真空中においてもこの値は変化しないのでしょうか? ふと考えてみるとスッキリする答えが見つからず、 どなたか分かる方、教えていただけると嬉しいです。 水は1気圧のとき、100℃で沸騰します。 気圧が下がれば、この沸点が徐々に低下するのは常識といえます。 気圧が究極に低い状態、つまり真空中では、水は固体から 気体に昇華するのではないかと思います。 では金属の場合はどうなのでしょう? 真空中で金属を暖めても、まず液体になり、ゆっくりと蒸発していきます。 水のように昇華はしません。 真空中では一切気体が存在しないので、液体を押さえつけるものがない、 と考えると、液体になると同時に蒸発してしまうのでは…?? この辺りが疑問です。 結局、金属の融点、沸点というのは真空中でどうなるのでしょうか? どうぞよろしくお願いします。
- gandhi-
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- 物理学
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圧力の効果は体積変化に関係するので、体積があまり変化しない、固体-液体の変化(融点)は圧力の影響が小さく、これは金属以外でも同じです。沸点では体積変化が大きいので、一般に圧力の影響は大きくなります。金属がなかなか沸騰しないのは、沸点が高い(アルミでも約2500℃)のと、真空と言っても普通の装置ではあまり高真空にできないからだと思います。真空の圧力が金属の蒸気圧と等しくなったときに沸騰しますので、蒸気圧を調べると良いかもしれません。蒸気圧が1気圧になったときが一般に言う沸点になります。
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- chiezo2005
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金属の融点は大気中とほとんど変わらないはずです。(体積変化がないため圧力の影響が出ないからです) 沸点は大気中では大部分の金属は溶けた状態では表面で酸素を反応して酸化物を形成してしまうので,測定ができないと思います。 おそらく本に書いてあるのは不活性ガス中での測定結果でしょう。 真空中での話しのようですが,真空蒸着という手法で実際に金属を蒸発させて薄膜の形成を行いますので, 融点より少し高い温度で雰囲気の真空度(10^-6Pa)程度では蒸発していると思います。
お礼
ありがとうございました。 >沸点は大気中では大部分の金属は溶けた状態では表面で酸素を反応して >酸化物を形成してしまうので, 確かにこの点も変だな~と感じていました。大気中じゃ測れないですね。 今まで頂いた意見から考えてみると、結果こんな感じでしょうか・・・。 (1)融点は変わらない。 (2)融点より少し高い温度ですぐ蒸発が始まる。 その蒸発するレートは温度に依存する。 具体的な温度などは分かりませんが、こんな感じでしょうかね??
かなり前の記憶なのですが ほとんどかわりない という結果だけ覚えています。 既にあるように金属結合力の関係でしょう。
お礼
どうやら共有結合がポイントのようですね。 ありがとうございました。
金属では、原子同士が電子を共有する 共有結合をしていますので、 分子間力や、同じ分子同士が集まりあう力で集合している水分子よりも結合は強いと思います。 例えば、液体の金の場合、水のようには流れず、 球体のようにまとまろうとします。 質量が高い場合、 原子間力も高くなるのではないでしょうか? 自由分子の多い気体は昇華しやすい。 共有結合の金属原子は表面のみが昇華するような感じがします。 真空昇華法については、#1さんが解説済みですね。 ^^
お礼
そうですね、確かに同じ液体状態でも、金属の液体と水では だいぶ違いますよね。結合状態を考えると少しイメージできた気がします。 >共有結合の金属原子は表面のみが昇華 こう考えると真空中で液体になった金属がゆっくり蒸発(?) していくように見えるのが分かった気がします。
- パんだ パンだ(@Josquin)
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真空中では金属も昇華します。 これを使って、ガラス表面にアルミニウムを薄くくっつけ(蒸着という)、鏡を作ったりすることもあります。 どんな圧力下で、何℃でどんな状態になるかを図に表した「相図(そうず)」(英語ではphase diagram)というものがあると思いますので、探してみてください。
お礼
真空蒸着、自分でもちょくちょくやってるんですが、 ふと疑問に思っていました。相図がヒントになりそうですね。 ありがとうございました。
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お礼
なるほど、圧力は体積変化があるときに関係してくるんですか。 やはり融点は変化しなそうですね。 実はかなり高い真空度(10e-10~10e-8Torr程度)でも金属を扱ったりしてます。 10e-10Torrでも金属(Alなど)は静かに(?)液化した状態で、沸騰はしていないようです。 蒸気圧については考えていなかったので、ちょっと見てみようと思います。 回答ありがとうございます。