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恒星の最後
starfloraの回答
太陽程度の質量の通常の星は、水素を核反応させて燃え、その期間はほぼ100億年で、現在は、その中間の50億年程度経過した時点になり、後、50億年ほど燃え続けます。ただ、その終期になると、赤色巨星化の兆候が現れ、最後の15億年ほどになれば、現在の3倍程度の大きさに膨らむという説があります。水素の燃焼が終了すると、核燃料として太陽はヘリウムを燃焼するようになります。この段階が「赤色巨星」です。 赤色巨星へと移行するのは、非常に素早く、約2億5千年で赤色巨星に変化するとされます。この過程には、先に述べた、終期の赤色巨星化への順次プロセスも含まれているのかも知れません。ある日、突然に赤色巨星になる訳ではないので、それなりに移行期があり、移行のあいだは、中間状態のようなものがあります。(超新星爆発のようなケースは、徐々に超新星爆発へのプロセスが準備されて行き、ある臨界点で、突如、現象が発生する訳ですが、太陽の赤色巨星化、赤色巨星の白色矮星化というのは、連続した過程で、安定状態に落ち着くまで、それなりの移行期があるのです)。 赤色巨星から白色矮星への過程は、単純な過程ではなく、かなり複雑で、参考URLの英文ページの「The Death of the Sun(太陽の死)」の絵にあるように、惑星状星雲の形成や、その途上でのヘリウム・フラッシュなどがあり、「赤色巨星→惑星状星雲→白色矮星→黒色矮星」と大体なり、惑星状星雲のコアに白色矮星が構成されて行きます。一旦、白色矮星となると、それは、何十億年とその状態を維持します。 赤色巨星から白色矮星への移行はどれぐらいの時間かというのは、調べてもよく分からないのですが、(連続過程があるからだというのが、その理由でしょう)、それほど長い時間を要する訳ではないという記述が英文ページにあるのですが、具体的な数値が出ていません。長い時間を要しないというのは、太陽の進化などの時間スケールで考えると、数億年程度か、それ以下の時間だと思えます。 この時間について、以下のページでは、1億年という数字を提示しています。これがどれだけ妥当性があるのか分かりませんが、「短い期間」であるという英文記述にも合致します。10億年とかだと、短いとは言えないのです。(太陽のような主系列星は、「赤色巨星」になるので、この場合、物質やエネルギーを大量に放射し、惑星状星雲を構成して行くので、それほど長い年月維持できないのです。ヘリウム燃焼過程も、水素燃焼に較べれば、持続期間が当然短いからです。よく紹介されるのは、主系列星の赤色巨星ではなく、「超赤色巨星」で、これは、少し赤色巨星とは別のものです)。 http://www5a.biglobe.ne.jp/~fujiken1/N46.htm なお、赤色巨星に太陽がなった時、その直径は、大体、現在の100倍程度になり(200倍だというのもあります)、水星の軌道辺りまで膨張するとされます。太陽と地球の距離は、太陽の直径100個分程度というのは、そんなはずはないのですが、色々なサイトで見ると、複数のサイトでも、そういう記述があります。しかし、これは間違いです。 太陽は、半径約70万キロメートルです。地球の半径は、約6400キロメートルですから、地球の半径の大体100倍ぐらいが太陽の半径なのです。他方、地球と太陽の平均距離は、1天文単位と呼ばれますが、これは、約1.5億キロメートルです。これは、太陽半径の約200倍です。水星と太陽のあいだの距離は、約0.4天文単位、0.6億キロメートルで、大体100倍に太陽が膨張すると、水星の少し先まで膨張するので、水星を呑み込むのです。木星は、約5天文単位ですから、これを呑み込もうとすると、太陽は、1000倍以上膨張せねばならなくなりますが、そんな数字は見た記憶がありません(100倍が普通で、時に、100倍から200倍です)。 http://www.edugeo.miyazaki-u.ac.jp/earth/edu/solar/solardata.html 白色矮星として安定すると、直径はほぼ地球ぐらいの大きさになりますが、この時の質量は、惑星状星雲などを造るとき、かなり失われていて、1/2以下であるというのが一般に言われています。どれぐらいなのか、正確な数値はこれも分かりませんが、現在の太陽の質量が、そのまま維持されるのではありません。
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