日本国内で外貨を引出したい

質問

日本国内で外貨を引出せる方法はありますか？
もちろん外貨と提携している口座から外貨で引出せればそれでもいいのですが。
来日している知人に、日本円ではなく、外貨で支払いをしたいのですが、わざわざ手数料をかけて銀行窓口で日本円を外貨(米ドル）に換金する方法しかないのでしょうか？？
教えてください。よろしくお願いします。

回答No.3

Umada · ベストアンサー

外国為替の取扱のある銀行に預金(円預金、外貨預金どちらでも)をお持ちの場合、それを外貨現金として引出すことは可能です。ただし通常は即時両替と同じレートになってしまうので、レート上でのメリットはありません。銀行預金を外貨として引出したからといって、両替より得になるとは限らないわけです。

両替も含めて外貨の取引きの有利不利を考えるには、まず以下の用語(レート)をご理解ください。
・銀行間取引レート: 外国為替市場で文字通り、銀行間での取引に使われるレート。新聞やテレビなどで「円相場は午後1時現在、1ドル118円60銭から65銭です」などと報じられているレートはこれ。
・TTM(公示仲値): 銀行間取引レートを参考に各銀行が毎日決定するレートで、取引の基準として使われる。顧客はこのTTMレートで取引きすることはできない。(必ずマージン分が加算される)
・TTS(対顧客電信売レート): 外貨現物のやりとりなしで(数字上だけで)顧客が外貨を買う場合に適用されるレート。具体的には外貨預金、海外送金、トラベラーズチェックなどの取引が該当する。TTMに一定のマージンを加算することで機械的に計算される。
・外貨現金取扱手数料: 外貨現物のやりとりを伴う取引に対し、TTSレートからさらに加算されるマージン。米ドルの場合1ドルあたり2円が標準。

具体的な数字で見てみましょう。A銀行が外国為替市場の動向を参考に、ある営業日のTTMを「1ドル=118円00銭」と定めたとします。
A銀行に円預金を持っている顧客がその一部を振り替えて外貨預金を行う場合、適用されるレートはTTSです。米ドルのTTSは通常、TTMに対して1ドル当たり1円加算です。よって顧客は1ドルあたり119円00銭を払って外貨預金をすることになります。
この外貨預金をそっくり外貨現金で引き出せるなら、1ドル=119円00銭のレートで米ドル現金を手にできることになりお得です。ところが実際にはそうはいかず、上で説明した「外貨現金取扱手数料」が加算されます。米ドルの外貨現金取扱手数料は通常1ドルあたり2円ですので、外貨現金を手にした段階でのレートは最終的に1ドル=121円00銭ということになります。
一方、銀行に日本円を持ち込んでその場で両替してもらう場合のレートですが米ドルだとTTM+3円、つまり上記の営業日なら1ドル=121円00銭ということになります。円預金をいったん外貨預金に振り替えてそれを外貨現金として引出しても、円現金から外貨現金に即時両替してもレートは変わらないということです。

外貨預金であろうと自分の預金なのに、外貨現金取扱手数料を払わないと引き出せないというのは確かに納得しにくいことです。この点、出し入れ自由の日本円預金と感覚的に最も異なる部分でしょう。
外貨の現金は銀行にとってみれば一種の在庫です。為替相場の変動で値下がりするリスクがありますし、運用に回せないことによる死蔵コストも発生します。そこで銀行は、外貨現金のやり取りを伴う取引に対し「外貨現金取扱手数料」を課すことで、リスク・コスト分を回収しているのです。

となると興味は、「TTM+3円より有利なレートで米ドル現金を手にする方法はないか」というところに移ると思います。
結論から言えばそのような方法はいくつかあります。金額の大小、お近くの店鋪の有無などで以下の適宜のものをご利用ください。

●初級者向け
・No. 1, 2でも回答がありますが、一部の金券ショップではTTM+2円のレートで米ドル現金に両替してくれます。銀行に比べて1ドルあたり1円有利です。
・三井住友銀行が都心部などに展開している「外貨両替コーナー」[1]では、TTM+2円70銭のレートで米ドル現金に両替できます。1ドルあたり30銭有利です。
●中級者向け
・三井住友銀行で米ドル外貨預金を1万ドル以上保有していると、外貨現金取扱手数料なしに自由に米ドル現金の出し入れができます[2]。外貨預金をする際のレートはTTM+1円ですので、そのままTTM+1円のレートで米ドル現金を手にできます。1ドル当たり2円有利です。
・みずほ銀行で外貨預金からその通貨の外貨現金を引出す場合、外貨現金取扱手数料は1回の取引あたり1000円です(取引金額によらず一定)。外貨預金をする際のレートはTTM+1円です。他の銀行との比較なら500ドル以上で、金券ショップとの比較なら1000ドル以上でメリットが生じます。
ただし即時両替の場合のレートはTTM+3円なので他行と同じです。外貨預金を経由した場合にのみメリットがあります。
・シティバンク銀行で月間平均残高を2000万円以上(円貨・外貨合計)保有していると、外貨現金取扱手数料なしに自由に米ドル現金の出し入れができます。外貨預金の際のレートはTTM+1円です。
上記の三井住友銀行の例も含め、「外貨現金取扱手数料はどんな手を使っても免れられない」わけではありません。

このほか外国為替証拠金取引と国内外貨送金を組み合わせる方法や、特約付き外貨預金(シティバンク銀行の「プレミアムデポジット」など)を使う方法もありますが、取引額が1万ドル単位になってしまう、大きな為替リスクを伴うなどの理由から上級者に限ってお勧めします。

[1] 三井住友銀行　外貨両替コーナー　http://www.smbc.co.jp/kojin/sonota/ryougae/ichiran.html
[2] 三井住友銀行　外貨普通預金　http://www.smbc.co.jp/kojin/gaika/futsu.html

参考URL：

http://www.smbc.co.jp/kojin/sonota/ryougae/ichiran.html

お礼

ありがとうございました!大変勉強になりました。
海外からのゲスト対応が多く、彼らに外貨で支払いをすることが多いので、非常に今後参考になる資料となりました。

回答No.2

jayoosan

国境を越えて外貨が頻繁に持ち込まれる外国だと、外貨口座に入っている外貨をレートの影響をうけずに外貨のまま引き出せたりできますが（香港とか）、日本ではそれは出来ないようです。人口の99％が日本人である日本では、外貨のまま扱うのはコストに見合わないのでしょう。
外貨口座があっても、外貨口座間移動はできても、小額の外貨の引き出しはできず、外貨のままの振込みも制限があるケースがあります。

チケット・ショップ（金券ショップ）は、レートが銀行よりよかったりします。

参考URL：

http://gaika.e-daikoku.com/

回答No.1

taro_ka

>わざわざ手数料をかけて銀行窓口で日本円を外貨(米ドル）に換金する方法しかないのでしょうか？？

その通りです。
銀行は外貨両替の手数料が収入源ですので、それがないとなると「タダで物を売っているようなもの」になるので、外貨現金の手数料はどのような手を使っても免れることは出来ません。

質問者さんのお住まいの場所が分かりませんので的外れかもしれませんが、最近の金券ショップの中には、銀行よりも1ドル当たり1円安く売ってたりするところもあるので、そういうお店が近くにあれば、一度覗いてみてください。