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電池の仕組みについて教えてください。
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ボルタの電池は電気が発生する以上のことを考えると,いろいろとめんどうなんで,中学とか高校で教えて欲しくないと思ってるものです. >導線を通らずに負極と電解質水溶液で直接e-のやり取りをしないのでしょうか? たとえば,亜鉛をただ希硫酸に漬けておけば,その反応はおこります.ではなぜ銅板が外部回路を通してつながっていれば,銅板上でしかおこらないのか,という問題になるわけです. どちらからどちらに動くにせよ,電子が溶液中の何かと電極との間でやりとりされるのは,当然ながら動いた先の方が電子にとってエネルギー的に有利だから動くのです.電気分解で水素ガスを発生させる(H+に電子を与える)ときは,電極の中の電子のエネルギーを,外部からの電圧印加によって高めてやり,結果として電子はH+の方に移っていくことになるのです. さて,ではどのくらいのエネルギーにしたら電子はH+に動いていくのか,というのは,電子のエネルギーとH+の事情なので,電子の入れ物にすぎない電極素材が何であるかは本来はなんであってもいいはずなのです.ところが,電子が動いて反応するというのは有限の時間がかかることなので,必ず速度の問題が出てきます.じつは,この速度については電極の素材は非常に重要な意味をもってきます. 銅や白金は,比較的スムーズに電子をH+に移すことができます.一方,極端な例では水銀はこの移行がものすごく遅くしかおこりません.したがって,ふつうに反応しているように,つまり電流が流れるようにするには,その分よけいな電圧を大きくかけなくてはいけなくなります.この,余分にかける電圧を過電圧というのですが,亜鉛は(水銀ほどではないにしても)銅や白金などに比べるとH+の還元反応に対する過電圧がかなり高い金属なのです. 亜鉛を希硫酸に漬けると Zn2+ イオンの溶出がおこり,亜鉛中には電子がたまってきます.この結果,亜鉛板にはマイナスの電圧をかけたのと同じ効果が発生します.しかし,上記の過電圧が大きいため,すぐには水素ガスの発生がおこりません.溶解が進み,電子の蓄積がある程度をこえ,結果的に大きな電圧をかけたのに相当するくらいになれば,その時点ではじめて水素発生がおこります. ところが,銅板がつながっていれば(極端な例でショートしたとする),電子は亜鉛の中のエネルギーをもって銅にも流れ込んでいきますが(ショート状態ならエネルギーロスはない),銅の上では過電圧が小さくても水素ガスが発生できるのです. 電気分解も電池も,電極上でおこることに着目すれば本質的に大した違いはありません.一番の違いは電池が自発的に進行する反応であるのに対し,電気分解はそうではないから外部からエネルギーを与えておこしている,ということでしょう.
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電子は導線を通って正極へ移動し、移動してきた電子がH+の還元に使われることになります。 仮に導線をつながなければ、単純に亜鉛が溶けてしまい、その場合には亜鉛の表面から水素が発生します。 つまり、電子の状態では水中を移動しないことになります。すなわち、電子が水中を移動する前に、水分子(あるいはH+)に捕まってしまい、その還元のために消費さえてしまうのです。 導線などの金属中であれば、自由電子のおかげで電子は消費されずに移動することが出来るわけです。すなわち、導線でつなぐことによって、電子の道筋を確保し、その電子の移動に伴うエネルギーを電池として利用しているわけです。 電池の場合には、異なった種類の電極が用いられ、一方は酸などに溶けるものが用いられます。 電気分解の場合には、陽極板を通して無理矢理に電子を奪い、陰極板を通して無理矢理に電子を与えていることになります。 そのため、陽極側では陰極に与える電子をひねり出すために、周囲の物質の酸化が引き起こされます。 また、陰極側では、周囲の物質に電子を与えることになりますので還元反応が起こります。 また、電気分解では電極が溶けない方が好ましいので、白金や炭素などの解けにくい材質のものが使われます。 電池と電気分解では+ーの関係が逆のような気がするかもしれませんが、これは慣れてもらうしかないですね。
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