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光の速度は変化する?

redbeanの回答

  • redbean
  • ベストアンサー率38% (130/334)
回答No.14

特殊相対論の主張するところを簡単な例で示してみましょう。 まず、光が当たると瞬時に爆発する装置を用意します。大部分の光は 貫通しそのまま直進するとします。この装置を2個距離を置いて並べ、 両方を貫通するように細い光を当てると、爆発が2度起こります。 2つの装置の距離をL(m)、2つの爆発の時間間隔をストップウォッチで 計り、T(s)とします。こうすると光の速度はL/Tで求めることが できます。これをcと置きます。 さて、この実験を走る列車のなかから眺めている人がいます。 列車は2つの装置が結ぶ直線に沿って、一定の速度v(m/s)で走って いるとしましょう。2つの装置の距離を、走った電車の中から物差しを あてて計ります。ひとりでは無理なので、物差しに沿って大勢の仲間を 配置して、ある決まった時刻に装置のそばにいた人が目盛を読みます。 このように計った距離をL’とします。また、2つの爆発の時間間隔 を列車の中からストップウォッチで計ります。爆発の閃光の到達時間が 違うのが気になるならば、物差しと同じように、爆発の時、そばにいた 2人の時計の時刻差を使います。これをT’とします。 特殊相対論によれば、以下のようなことになります。 L ≠ L’ T ≠ T’ L/T = c = L’/T’ 上では簡単に≠(等しくない)と書きましたが、本当は「ローレンツ変換」 によって厳密に計算できます(L'/T'=c は計算すれば分かります)。 L'=(L-vT))/√(1-(v/c)^2) T'=(T-(v/c^2)L)/√(1-(v/c)^2) 以上のようにして、地上の観測者と列車の中の観測者が、同じ光の速度を 同じであると観測するのが特殊相対論の主張ですが、これは光の性質など には関係無く、「時空の性質」によるものであると言っているのが分かる でしょうか。なぜかというと、上記の2回の爆発を、光を使わずに時限 装置を用い、時間間隔Tとして行っても全く同じ関係式が導かれるから です。「観測できない光」などというものを持ちこむ必要もなければ、 余地もありません。 このように、光の速度が観測者によらない原因を「時空の性質」だけで 説明する特殊相対論と、光の性質にも原因を置こうとする taro813 さん の主張は異なっているわけです。 最後に、特殊相対論とは、観測者が変わると「時空がなんとなく変化する」 というような曖昧なものではなく、観測者それぞれの時空はローレンツ 変換に従う関係を持つ、という厳密なものであることを強調しておきます。

taro813
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 あなたに示していただいた例と今までの回答から、わたしの疑問の 原因がわかりかけてきました。 まず、ここでも示されている通り、異なる速度で運動する人から 観測される光の速度が同じであるという現象が存在する。 次に、この現象は時間や空間が変化するため起こると仮定し、時間や 空間の変化を説明するある変換式を設定する。 そして、この変換式のパラメータに時間や空間の変化が光の速度の変化 を打ち消す(光の速度が変化しない)ような値を設定する。 このようにして、特殊相対性理論が成立していると理解しました。 つまり光の速度を絶対的なものに設定し「時空の性質」だけで説明 できるようにする。 わたしの疑問はパラメータがそのような値に設定してあるということ を理解していなかったことと、観測される事実を素直に受け入れた場合 には、光の速度は変化していると考えるのが妥当であるということから 発生していました。 しかし、パラメータの設定がこのような都合のよい値になっていること に対しては、疑問を抱いてしまいます。 つまり、このパラメータの設定を受け入れれば、観測されれる現象に反 し光の速度は変化ず。受け入れなければ、このパラメータの設定の上に 成立している理論に反した考えになるということだと考えるにいたりま した。 ただ、以下のような説明は許されてもいいように思います。 光の速度は計測する人の速度に追随して変化する(ように観測される) が、相対論によればその変化を打ち消すように時空が変化している。

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