• ベストアンサー

正則行列について

非線形システムの本を読んでいて、 Aが正則行列なので、次のようなc>0が存在する |Ax|>=c|x| というのがあるのですが、どのようにしてこのcが出てきたのかわかりません。 このようなcの導出がわかる方、教えて下さい。お願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • 31415926
  • ベストアンサー率71% (28/39)
回答No.5

やさしい別解を示します. 一般に行列Bとベクトルyに対して |By|<= |B||y|なので, |A^{-1}y| <= |A^{-1}||y| です. この式のyをAxに置き換えると,A^{-1}Ay=xなので |x| <= |A^{-1}||Ax|, よって |Ax| <= |A^{-1}|^{-1}|x| となります. (A^{-1}は0でないので|A^{-1}|は0でなく,よって逆数が とれることに注意.) よってc=|A^{-1}|^{-1}とおけばOK! この議論ではコンパクト性を使わない代わりに (あえて関数解析のことばを使うと) A^{-1}が有界作用素であることを使っています. (これは有限次元のときは常に正しいが,無限次元 ではそうはいかない) よって,もしA^{-1}が有界作用素として存在していることがわかっている状況ならば上の議論は無限次元の場合もokです.

nisinokko
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 すごく理解しやすく(僕みたいな無知でも)感動しました。これだと他の人にも説明しやすいです。ありがとうございます。

その他の回答 (4)

回答No.4

コンパクト集合の定義を書くのを忘れてしまいましたが定義は次のようになります: 集合Aを覆う任意の開集合族U_j(すなわち∪U_j⊃Aであるような{U_j})に対して有限個の部分族{U_n}がとれて∪U_n(和は有限和)⊃A 質問の場合のようにユークリッド空間においてはこの定義によるコンパクト性と「有界かつ閉であること」は同値なので単位球面{|x|=1}はコンパクト集合であることがわかります。 距離空間においてはコンパクト性は部分列という単純な言い換えが可能ですが一般の位相空間においては上の同値性は成り立たなくなります。関数解析で言えばノルム空間のdual(双対)空間におけるweak-*,weak topologyという位相が典型的なものです。そのかわり点列をネットというもので置き換えれば成り立ちますがここのあたりの話は解析一般にはあまり役に立つことは少ないと思われるのでとりあえず距離空間のときに十分コンパクトという概念に慣れておけば問題ないかと思います。

nisinokko
質問者

お礼

わかりました。 これから位相空間や関数解析を勉強しようと思います。

回答No.3

それではコンパクト性について少し補足しておきます。今の場合ノルム空間で特に距離空間なので、「ある集合がコンパクトであること」と「その集合における"任意"の点列からある点に収束する部分列がとれること」が同値であることは基本的事実です。このことは位相空間のほとんどの本に載っていると思います。ちなみに距離空間はハウスドルフなのでコンパクト部分集合は閉集合です。したがって上の収束先の"ある点"というのは自動的にそのコンパクト集合に属しています。

nisinokko
質問者

お礼

補足をありがとうございます。 コンパクト性についてなんとなくですがわかってきました。 今はしっかりと位相空間の本を読んでいるところです。 機械系の学科のため関数解析や位相空間について全然勉強していないですがこれらの大切さが身に染みました。細かく教えていただきありがとうございます。

回答No.2

Aが単射であることから従います: 否定を仮定するとc_1>c_2>c_3>c_4>・・・→0となる列に対して|x_j|=1を満たす点列x_1,x_2,x_3,...が存在して|Ax_j|<c_jとなります。有限次元ノルム空間において{|x|=1}はコンパクトなので収束部分列をとることによりあるx(|x|=1)が存在してAx=0となることが分かります。これはAが正則(特単射)であることに矛盾します。この議論は関数解析でよく出てくるもので慣れておけば役に立つと思います。

nisinokko
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 自分は関数解析を勉強したことがなく無知なのですが 今図書館で本を借りて読んでいるところです。 コンパクトというのは最大値と最小値を持つということだと思うのですが、「コンパクトなので収束部分列をとる」というところがよくわからないのですが補足をお願いできないでしょうか?何度もすみません。

  • pyon1956
  • ベストアンサー率35% (484/1350)
回答No.1

|Ax|=|A||x|, ここで正則だから|A|>0 つまり |A|>c>0となるcが存在する。

nisinokko
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 少し疑問に思ったのですが、ノルムの性質より|Ax|<|A||x|になってしまうのではないでしょうか?

関連するQ&A

  • 正則行列の証明問題

    問題は「Aがm次正則行列、Dがn次正則行列ならばに二のm×n行列Cに対し次の行列X,Y,Zは正則であることを示せ。またX^-1,Y^-1,Z^-1を求めよ。 X= |A B| |0 D| Y= |A 0| |C D| Z= |B A| |D 0| 」 です。 証明は逆行列を求めて正則行列でないB、Cの逆行列が関与していないことを示すだけでいいですか? 解答がないんで確かめようがなくて困ってます。 よろしくおねがいします。

  • 右逆行列の存在証明

    線形代数で行列の「正則」で悩んでいます。 手持ちの線形代数の本ではどの本も 「正則」の「定義」が 正方行列 A に対して XA = AX = E(単位行列) となる X が存在する場合 A は「正則」である。 と定義し、これを出発点として様々な定義を導いています。 これはこれでよいのですが、しかし、よく考えてみると 1) XA=E が存在する場合 A は正則とする(左逆行列による正則の定義) 2) XA=E が存在する場合AX'=E が存在する(右逆行列の存在定理) 3) X = X' (左逆行列 と 右逆行列の同一性の定理) というように、定義は基本的な定義と2個の定理に 分解できるような気がします。 定理なら証明が必要と思い、いろいろ考えてみたのですが、 1),かつ2) ⇒ 3) は XAX' = X = X' なので簡単なのですが、 2) をどうしても証明できません。 そもそもこのような定義から出発するのは間違っているのでしょうか? また、2)の証明が載っている参考書はありませんでしょうか? 以上よろしくお願い致します。

  • 正則行列

    行列Aが与えられたとして、Aにある行基本変形を施して、A1になったとする。次に、この行基本変形に対応する基本行列をX1とする。つぎにこのA1に行基本変形を施して、A2になったとする。 この行基本変形に対応する行列をX2とする。X2A1=X2X1A=A2である。 このような行基本変形をn回繰り返した結果得られた行列が、An=Bとなったとすると、 B=An=XnAn-1=XnXn-1An-2=、、、=Xn、、、X1A となる。そこでXn、、、X1=Xと置くと、XA=Bとなる。もし、階段行列Bが単位行列ならば、Aは正則となり、XはAの逆行列となる。 (ここからがわかりません) 逆に、Aが正則ならば、どの行ベクトルも、零ベクトルではない。これは、Bが単位行列となることを意味する。 とあるのですが、A=正則、Xは基本行列の積だから、X=正則ですが、XA=BのBについてなぜ単位行列となるのでしょうか?

  • 正則な行列によってできる行列は正則か?

    正則である行列A,Bがあるとします. この時,この行列のみの積を用いて行列を作った場合(例えばAB^-1Aなど),その行列は必ず正則であると言えるのでしょうか? もしくは,演算後の行列が正則であるかどうかは別問題であるのでしょうか? 反例や証明等があれば教えていただきたいです. よろしくお願いします.

  • 正則行列と階数の問題

    行列の階数の問題です 次の問に答えてください。 解答には、行列Aの階数がrであることと、正則行列P,Qが存在してPAQ={ (Er,0),(0,0) } (Erはr次単位行列)と変形できることとが同値であることを使ってよいそうです。 R,Sを正則行列とするとき、rank(RAS)=rank(A)が成り立つことを示せ 正則行列が苦手で性質があまり理解できません 正則行列R,SであることからPAQと同じ形になることを言っていいのでしょうか? それとも正則行列の性質から別の証明が必要なのでしょうか? わからなくて困っています、教えていただけるとありがたいです。

  • n次正方行列Aが正則であることの定義を述べよ。

    n次正方行列Aが正則であることの定義を述べよ。 (逆行列を用いて定義するときは、その定義も述べよ。) という問題があるのですが回答は n次正方行列Aに対して AX=XA=En(n次単位行列) をみたすn次正方行列XがあるときAは正則であるといい、 このときの行列XをA-1(Aインバース)と表して 「Aインバース」と読みAの逆行列という。 これで合ってますか? あと n次正方行列Aが等式A^3+A-E=0を満たすとき、 Aは正則であることを示せ。 またA-1をAおよびEを用いて表せ。 この問題が分かりません。 どなたか宜しくお願いします。

  • 正則行列×正則行列は正則になりますか?

    この質問は個人的に疑問に思ったのですが、 行列A,Bが正則の時、ABとBAも必ず正則になりますか?

  • 正則行列・張られる空間

    A=(1,5,-2,-1),B=(0,2,-4,3),C=(1,1,6,-7),D=(-2,-8,0,5)とおく。(C,D)=(A,B)Pを満たすような正則行列P(基底変換の行列)を求めて、A,Bによって張られるベクトル空間とC,Dによって張られるベクトル空間とが同じであることを示せ! 本の問題にあったのですが、解答が無くて、どのように解けば良いのか見当が付きません。 Pについては逆行列のことですか? よろしくお願います。

  • 正則行列の証明(代数学)

    「n次正方行列Aについて次のことを証明せよ」という課題に取り組んでいます。ですが、下記の部分だけが合格できない状態です。力を貸して下さい。 『「Aは基本行列の積として表される」ならば「Aは正則」である。ことを証明せよ。』 というものです。解答としては、 「Aを基本行列の積に表す。基本行列は正則であり、正則行列の積はまた正則であるから・・」ということを証明すればいいと思うのですが・・・。アドバイスをお願い致します。 

  • 行列の方程式2

    前に質問した問題の続きなのですが、 A,Bをそれぞれm次、n次の複素行列、 X,Cをそれぞれm*n複素行列としたとき、Xに対する方程式AX-XB=Cを考える。 このときA,Bが共通の固有値を持たないならばXが一意に定まることを示せ。 という問題なのですが、おそらく適当な正則行列を用いてA,Bが上三角化できるというのを使うんだろうと思うんですが…… どなたか分かる方、お教えください。