- ベストアンサー
航空自衛隊のできた背景
戦前の陸軍と海軍はそれぞれ陸上自衛隊と海上自衛隊に変わりましたが、航空自衛隊はどんな部隊をベースに設立されたんでしょうか。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
帝国陸海軍と陸上・海上自衛隊の間に組織としての連続性はありません。しかし、陸上自衛隊の前身である警察予備隊(後に保安隊)の隊員の多くは帝国陸軍の、海上自衛隊の前身である海上警備隊(後に警備隊)の隊員の多くは帝国海軍の出身者でした。短期間で新しい軍事組織を立ち上げるためには、経験者を採用する必要があったのです。 本題です。 航空自衛隊は、警察予備隊などの前身から発展した陸上・海上自衛隊と異なり、全く新しい組織として防衛庁(自衛隊)発足時にゼロからスタートしました。隊員は新規募集隊員と保安隊・警備隊からの転属者の混成であり、重要なポストは保安隊からの転属者で占められていたようです。 なお、航空自衛隊が陸上・海上自衛隊と並ぶ独立した組織として発足したのは、航空戦力の帰属をめぐる陸・海軍出身者の激烈な政治闘争の結果です。 当時、陸軍関係者の多くは陸・海軍の対立が国を滅ぼす要因となったことの反省から、陸・海・空を一元化した統合軍編成の必要性を主張していました。 これに対して海軍関係者は、数において圧倒的に優勢な陸軍関係者の思惑どおりにことが進むことをおそれ、航空戦力の陸・海分属を断固主張して譲りませんでした。国益よりも組織防衛を優先したのです。頑迷固陋な海軍の面目躍如たるものがありますね。 綱引の結果は、政治力に勝る海軍の勝利でした。海軍は、陸・海・空の統合に反対して自ら必要とする航空戦力を分属させるとともに、陸・空の統合にも反対してヘリコプターを除く航空戦力の主力を航空自衛隊として独立させることに成功したのです。 今、陸・海・空自衛隊の統合の必要性が再び強調されるようになりました。軍事的にも経済的にも望ましい統合論ですが、おそらく、海上自衛隊の反対で骨抜きになるでしょう。頑迷固陋・唯我独尊が信条ですから。
その他の回答 (2)
- shishishishi
- ベストアンサー率39% (362/921)
> 海上自衛隊にはかつての海軍のしきたりがいろいろ残っていると聞いていたものですから、てっきり海軍が海自に変わったと思ってました。 旧軍と関係は無くとも、新たに発足したときは旧軍人がたくさん応募して入ってきましたから、当然昔のしきたりも一緒に入ったと思います。 なお、海上は、先ほどのNo1で書いた流れ(あれば陸上の流れ)とは異なり、 海上警備隊→警備隊→海上自衛隊です。 なお、航空自衛隊は、前身なしで、防衛庁発足とともに昭和29年、定員6,738人、航空機148機(昭和29年度末保有機数:練習機と輸送機のみ保有)の体制で誕生しました。
- shishishishi
- ベストアンサー率39% (362/921)
> 戦前の陸軍と海軍はそれぞれ陸上自衛隊と海上自衛隊に変わりましたが 違います。 旧軍と現在の自衛隊は何のかかわりももっていません。 旧軍→敗戦により消滅(昭和20年) 昭和25年、警察予備隊設立→保安隊に変更→自衛隊へ
お礼
そうなんですか? 海上自衛隊にはかつての海軍のしきたりがいろいろ残っていると聞いていたものですから、てっきり海軍が海自に変わったと思ってました。
お礼
空自の設立にはそのような背景があったんですね。 とっても参考になりました。 ありがとうございました。