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スペクトル強度について

スペクトル強度とはそもそも物理学的にどういう意味があるんですか?エネルギーや発光強度とは違いますよね。 また、調べたところ、スペクトル強度の大小には、遷移確率が関係しているとのことでしたが、具体的になぜ遷移確率が関係してくるのか分かりません。 大学2年生ですが、できるだけ分かりやすい言葉でお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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noname#11476
noname#11476
回答No.4

他の方への補足に代わりにお答えすると、たとえば「光エレクトロニクスの基礎」(AMNON YARIV,丸善)とかレーザー物理入門(霜田光一、岩波)などを見るとよいでしょう。 量子力学が関係しますので、大学2年だと完全に理解するのはちょっと難しいかもしれませんが、大学後期程度では必要になる知識ですし、また両著者共に光学分野ではきわめて著名な人ですから、特に光エレクトロニクスの基礎は今後光学を専門とするのであれば、ぜひ一冊は持っておいて欲しい本です。 ポピュレーションとはその準位の原子数の事を指します。 アインシュタインA係数は、上位から下位に自然放出する確率係数です。 この係数の厳密な導出は第二量子化(光量子を扱う)が必要なので学部では、導出されたものとして扱うのが普通です。

Aya24-7
質問者

お礼

だんだん分かってきました。語句説明ありがとうございます。光学を専門にするわけではないですがいい勉強になります。量子力学は習い始めたばかりで、まだよくわかりませんが、この質問に関してはなんとかなりそうです。

その他の回答 (3)

noname#11476
noname#11476
回答No.3

すごく簡単にいうと、 >スペクトル強度とはそもそも物理学的にどういう意味があるんですか? [W/cm^2・nm] ... 単位面積、単位波長、単位時間当たりのエネルギー( W = J/sec )です。 >エネルギーや これだけだと物質から放出される全波長にわたるすべての光エネルギーを意味しますね。 >発光強度とは違いますよね。 一般的な言葉なので、どうこの言葉を定義されているのか不明ですが。。。。 遷移確率が関係するという話ですが、 基本的に物質が光を出すとき、エネルギー準位が上準位に励起されて、また下準位に戻るときにエネルギーを光の形で放出するということです。 遷移確率というのはこの準位間を遷移する確率のことですから、確率0ならば遷移しないので光は出ません。 そういう単純な話です。 なお、物質が光を出すとき、必ずしも上記準位間遷移とは限らず、たとえば熱振動などでも赤外線を放出します。ただこれは広い幅を持っています。 鋭いスペクトルを示すような発光は基本的にこの準位間の遷移と考えれば良いでしょう。(他にもありますけどこれが一番多い)

  • First_Noel
  • ベストアンサー率31% (508/1597)
回答No.2

因みに,p→qの準位のΔEは一意であるのに,スペクトルに幅が出るのは, A係数が有限の値であるからです.寿命が有限であるので,不確定性原理により, 放出される光子のエネルギーも有限の幅を持ちます. これを「自然幅」と言います.自然幅を持つスペクトルは, ローレンツ関数で表されます. 実際には電子,原子のエネルギーは分布を持つ(ある温度のマクスウェル分布)ので, 観測者に対してドップラー広がりを呈します.これはガウス関数で表されます. 従って,実際に観測されるスペクトルは,ローレンツ型とガウス型の混じった, フォークト関数で表されます. スペクトルの広がりで言えば,圧力に依存する圧力幅(ローレンツ型), 分光器を用いた場合にスリット幅に起因する装置幅(ガウス型), 電子密度に依存するシュタルク広がり(ローレンツ型)などがあります. それらを分離するのは結構大変ですが,例えばHβですと, 発光を分光器で見て最も顕著な広がりは装置幅とシュタルク広がりですので, フォークト関数でフィッティングして関数パラメータを求めて, それらからガウス幅とローレンツ幅を求めて,ローレンツ幅から電子密度を求める, なんてことをやります. スペクトルについては,Griemの本とか,或いは分光関係の本, 新物理学シリーズ「電子・原子・分子の衝突」高柳 和夫 著 日本分光学会の著作,例えば「原子スペクトル―測定とその応用」などをオススメします.

  • First_Noel
  • ベストアンサー率31% (508/1597)
回答No.1

発光スペクトルは,上準位から下準位への脱励起により発せられます. 吸収スペクトルは,その逆です. どちらにせよ,p→q,の遷移とすれば,準位pのポピュレーションに比例します. 遷移確率は,自然放出の場合のアインシュタインのA係数と呼ばれるものです. 準位pにある電子は,ある時間立つと自然放出により脱励起します. A係数はこの時間に関係しています.A係数の逆数は,準位pの平均寿命とも言えます. A係数に上準位pのポピュレーションをかけたものが, 発光スペクトルの強度になります(装置の感度などはこの際考えません). 従って,発光スペクトルは,A係数が大きいほど,或いはp準位の ポピュレーションが大きいほど,強くなります. なぜなら,p→qで振動数νの光が発せられるとすれば, 準位pにある原子1個当たりからhνの光子がいっこ放出されます, 従って,A係数とポピュレーションが大きくなれば,放出される光子が多くなるので明るくなります. 懐中電灯も,1本よりも10本合わせると明るくなるのと同じです.

Aya24-7
質問者

お礼

早速の回答ありがとうございます。

Aya24-7
質問者

補足

ポピュレーションとは、数の多さととらえていいんでしょうか?アインシュタインのA係数も知りません。 知識が少なくて申し訳ありませんが、これらについて説明かあるいは詳しいホームページあるいは文献などございましたら教えてください。

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