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国の概念の変遷について
「お国はどちらですか?」武蔵国や河内国から、日本国へと国の概念が広がったのはいつ頃だったのでしょうか?明治時代?大正時代?昭和時代? 独裁者の台頭を予防するために、文化や習慣は場所によって独特でも、世界全体や宇宙全体へと国の概念が広がる可能性はありそうですか?地球国?宇宙国?
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公式には廃藩置県が行われた明治 4 年に武蔵国や河内国は消滅しましたが、これ以前に生まれ育った人達 (元治年間生まれ等) は県単位で呼ぶ事に慣れていない事から昔ながらの武蔵国や河内国と言い合う人が多かったでしょうね。 そんな人達が明治時代に都市圏に作った出身国 (藩) 別互助会は昭和時代まで残りましたので、昭和になっても独特の方言から「お国はどちらですか?」と聞いて「河内です」と答えるのも「あり」でした。 でも、流石に戦後生まれ、団塊世代以降の世代に「お国はどちらですか」と聞く人はおらず「ご出身はどちらですか」と聞くでしょうね。 戦後は共通語教育が進み、TV 時代には学校教育よりも TV で言葉を覚えるようになっている事から方言を話す人が少なくなっています。……それでも関東と関西では風習 (例えば Escalator は右に立つか左に立つか等) が異なるといった文化圏の違いはありますが……。 外国人に対しては「武蔵国です」等とは答えず、江戸時代以前 (例えば鎌倉時代や室町時代とか) でも既に「日本国です」と答えています。 日本という国名は飛鳥時代の天武天皇が最初に言い出したとされますが、遣隋使の頃は未だに「倭国出身です」という人もいたものの、戦後期時代には倭人の国を倭国と呼ぶ風習が廃れ、日本の名が知られるようになりましたので、西洋にも Portugal 語であるヤパンやそこから更に別の国での現地語読みであるハポンやジャパンとして伝わっていったものの語源は日本です。 >文化や習慣は場所によって独特でも、世界全体や宇宙全体へと国の概念が広がる可能性はありそうですか? 国の定義は文化や習慣ではなく、政治 (領土権) が決めるものですので、地球国や宇宙国はあり得ません。 人類が広く宇宙に進出すると「どの星域の出身ですか?」と聞くようになるでしょうし、予め星域が地球圏であると解っている人の間では「お国はどちらですか」の答えに「地球軌道 L5 人工衛星の独立国家名」を言うかも知れませんが……。
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- eroero4649
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いやまあ現代でも、日本人同士で「お国はどちらですか?」って聞いたら常識ある人ならみんな都道府県で答えると思いますよ。 相手が外国人なら、国家で答えるでしょう。「タシケント」っていわれてもどこだかよく分かんないですし。
- AlexJenifer
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昭和一桁世代だと、「おくにはどちら」と言えば当然ながら「郷」のことでしたけど、さすがに旧国名なんかで答える人はほとんどいなかったでしょうね。私の親戚や職場の大先輩、先生なんかだと県名で答えたりする人が殆どだった記憶があります。旧国名だったのは、青森県の人が「津軽」と答えたり、福島県の人が「会津の方で」と答えたりするときくらいですね。でも「日本です」なんてトンチンカンな答えをする人を見たことは一度もありません、国内では。 地球国も宇宙国もありえないですね。 あまりにも大きな組織は運営しづらい。人種や文化や習慣がまったく違う人達に、単一の価値観を押しつけることはできない。単一の言葉を押しつける(第二言語としてではなく)こともできない。歴史がすでに何度も証明済みです。SFの世界でも、それをやったのは大抵が独裁者ですね。
- staratras
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それは「国の概念が広がった」というより、「出身地・故郷の意味で国という言葉を使う人が減った」というだけのことでしょう。減っただけでなくなったわけではなく、今でも年配者同士の会話では「お国はどちらですか?」「信濃の○○です」というやり取りは珍しくはありませんし、「お国言葉」や「お国訛り」という言葉も依然使われています。 昔から「国」には「出身地・故郷」という意味と(現在普通に使われる意味での)「国」という意味の二つがありました。江戸時代の川柳や俳諧を見ても、 国の母 生まれた文を 持ち歩き 国話 盡きれば猫の 蚤を取り は前者ですし、 婿ならで 三国一や 空の月 は後者です。 三国一(さんごくいち)という言葉は今でも婚礼の席などで「三国一の花嫁」などと使われますが、この三国はインド・中国・日本のことで、要するに「世界一」という意味です。 また「雨月物語」の作者として知られる上田秋成は、最晩年の随筆の中で本居宣長を批判するなかで「どこの国でも、その国のたましひが国の臭気なり」という鋭い指摘をしています。その国の人が「これこそ我が国の素晴らしさ」と誇るものが、外国人など異なる価値観からは「独特の癖や欠点」に見えてしまうかも知れないということですが、この「国」はもちろん日本を含むもろもろの国のことです。 なお余談ですが、転勤族だった回答者はよく旧国名が使われる地域があることに気づきました。一つは廃藩置県で多数の旧国名だった地域が一つの県となっている場合です。例えば回答者が住んでいた兵庫県は「但馬・丹波・播磨・摂津・淡路」からできていますので、地域を表す言葉としてよく使われていて新聞の地域版の名称にもなっていました。 また逆に旧一国がほぼそのまま一つの県となったところでは、その県名の単純な言い換えとしてもよく使われています。 将来国の概念が広がって公共性を強く意識するようになるのは良いけれど、武力によって無理に併合した結果として国の範囲が広がるのは御免です。
- are_2023
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「お国はどちらですか?」と聞かれて「日本」と答える人は居ないと思う 海外に行った時に聞かれたら、江戸時代でも「日本」と答えたと思うが、日本国内で「お国はどちらですか?」と聞かれて日本と答える人は今でも居ない
お礼
廃藩置県は明治4年だったのですね。ポルトガル語ハポンの由来の解説もありがとうございます。