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パブロ・ネルーダ 絶妙な比喩の翻訳:2

I entered Florence at night time trembling half asleep listening to what the sweet river sang to me. I don’t know what paintings or books say (well, not all paintings or all books, just some) but I know what all rivers say. (著者:Neruda, Pablo. 書名:Grapes And The Wind. 詩のタイトル:The River 英訳者: Michael Straus. ) 試訳: フローレンスに着いたのは夜だった 凍えながら まどろみつつ聞く やさしい河 の歌声。浅学な私には 絵画や、書物は分からぬ (いや、全てではなく、 いくつか、だが。) しかし、河の言葉だけは、 自然と聞けるのだ。 最後のbut I know what all rivers say.の箇所など、とにかくネルーダの詩は簡単な英語というか、簡単な言い回しをしているのにも関わらず、兎に角実際に訳すとなると、超難しいのですが、、、。 皆様の翻訳例を教えていただけますか?  いつもながら、BAは選びませんが、よろしくお願い致します。

みんなの回答

  • Nakay702
  • ベストアンサー率79% (10007/12519)
回答No.5

「お礼」コメントを拝見しました。 >毎回ナカイさんは、「微調整」を拝見する度に、一文字一文字の重要さを感 じます。一文字の影響って本当に適切に選びさえすれば、はかりしれないも のがありますね。 ⇒いつもお褒めくださり、ありがとうございます。 >≫けだし、心に響くは >これは、本当にカラクリが全然分かりません。なぜ「されど」よりも「けだ し」の方がより鮮明になるのでしょうか? ⇒これですね。 but I know what されど、心に響くは all rivers say. 川の声の、川の囁き。 から、 けだし、心に響くは    川の音の、川の囁き。 に変えたこと。 (1)この "but" は、もちろん逆接ですが、半ば強調の気持ちが入っているのではないか、と思いました。 (2)日本語の「けだし」は、①「まさしく、ほんとうに、たしかに」、②「ひょっとしたら、もしや」の意がありと説明されています。(広辞苑) ということで、(1)と(2)①により、「されど」(これも捨てがたかったのですが)を「けだし」に変更した次第です。 ちょっと「学術書」臭くなってしまったかも知れませんね。 ま、どうぞこれに懲りず、今後もどうぞよろしくお願い致します。

lived_in_room13
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >>(2)日本語の「けだし」は、①「まさしく、ほんとうに、たしかに」、(…)、「されど」(これも捨てがたかったのですが)を「けだし」に変更した次第です。 私もそこまで計算できるだけ考えられたら良いのですが、結局自分が名文を聞いて思い描いた状況を文字で表現する方法を模索している最中で、まだ計算以前の状態です。 また、ここで質問しつつ考えていこうと思います。 今回もありがとうございました。 また、よろしくお願い致します。

  • Nakay702
  • ベストアンサー率79% (10007/12519)
回答No.4

「お礼」を拝見しました。 いつもやさしい賛辞をありがとうございました。 lived in room13さんの美しい褒め言葉に乗せられ、調子に乗って、 「これが脚韻か、よし、もう一度」 のニーチェ的気分になって、微調整する気になりました。 対訳第2弾(微調整): 宵闇の、フィレンツェに入れば    風の身にしむ。 聞きつつ、まどろむ    やさし、川の響き 耳に囁く。響かぬは    書画の声の、書画の囁き。 (すべての書画とは、    言わぬにしても) けだし、心に響くは    川の音の、川の囁き。 この投稿を見た第1印象ではそれほどでもなかったのですが、こうして訳してみたり再校してみたりしているうちに、だんだん心が満たされる気持ちになりました。さすが、lived in room13さんの着眼と、敬服しました。

lived_in_room13
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 毎回ナカイさんは、「微調整」を拝見する度に、一文字一文字の重要さを感じます。一文字の影響って本当に適切に選びさえすれば、はかりしれないものがありますね。 >>宵闇の、フィレンツェに入れば 「宵闇」とは、本当にナカイさんは言葉探しの天才ですね!SPSさんへの#1でのご回答への返信でも書いたのですが、「真っ暗闇の中、川ののせせらぎを聞く」という雰囲気をどうしても出したかったのですが、これですと長くなりすぎますし、結局適語が思いつかずにいたんですよ。ネルーダのように適語をみつけて自然に表現したかったのです。 「宵闇」はまさに、この情景にピッタリですね。 >>耳に囁く。響かぬは いつも、ナカイさんの微調整が大変身へと至るのには驚かされるのですが、「われに囁く」から二文字変えただけで意味的には同じなのに、こんなに変わるものなのか!と思いました。毎度のことながら名文のカラクリは分からないのですが、「耳」ということでより鮮明な情景になるからなのでしょうかね。 続く「響かぬは」の印象がも全く変わりますね。「われに響かぬ」と「耳に響かぬ」では、やはり「耳に響かぬ」の方に軍配が上がりますものね。 本当に、一つの調整で他の箇所まで輝きを増しますのはスゴイ技術だと思います。 >>けだし、心に響くは これは、本当にカラクリが全然分かりません。なぜ「されど」よりも「けだし」の方がより鮮明になるのでしょうか?  そもそも、「美しい文章とはなんなのか?」それからして分からないのですが、こうしてナカイさんや、SPSさんのお作品を鑑賞しつつ探っていこうと思います。 今回も、驚くほど精巧な微調整のお手本ありがとうございます。 また、よろしくお願い致します。

  • Nakay702
  • ベストアンサー率79% (10007/12519)
回答No.3

このたびもまた、楽しい話題をありがとうございます。 以下のとおり、お応えいたします。 1952年、ネルーダはイタリアに滞在し、フィレンツェのアルノ川のほとりにあるホテルに投宿する間にこのGrapes And The Wind(原題 "Las uvas y el viento")を執筆したようですね。 >最後のbut I know what all rivers say.の箇所など、(…)簡単な言い回しをしているのにも関わらず、兎に角実際に訳すとなると、超難しいのですが、、、。 ⇒そうですよね、難しいですね。 私は一応、「されど、心に響くは川の声の、川の囁き」としてみました。 原文と対訳: I entered Florence at night time 夜半のフィレンツェに入れば、 trembling 風の身にしむ half asleep listening 聞きつつまどろむ to what the sweet river やさしい川の響き sang to me. I don't know われに囁く。響かぬは what paintings or books say 書画の声の、書画の囁き。 (well, not all paintings or all books, (すべての書画とは、 just some) 言わないけれど) but I know what されど、心に響くは all rivers say. 川の声の、川の囁き。

lived_in_room13
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >>1952年、ネルーダはイタリアに滞在し、(…)(原題 "Las uvas y el viento")を執筆したようですね。 いつも、歴史背景の解説ありがとうございます。より理解が深まります。 >>I entered Florence at night time 夜半のフィレンツェに入れば、 trembling 風の身にしむ このシーンは、夜だから寒いのだろうけど、どうやったら寒さが伝わるかというのが、私的に課題でした。(「凍えながら」だけじゃ、どうも寒さが伝わらない。) 「風の身にしむ」とは、これまたお見事な奥の手をですね! これなら情景が浮かびます! 流石です! >>to what the sweet river やさしい川の響き sang to me. I don't know われに囁く。響かぬは 「囁く」という言葉をを拝見した途端に、なんという言葉を使い忘れていたのだろうと思いました。 私の頭の中では、「 買物しようと町まで 出かけたが財布を忘れて~♪」というサザエさんのテーマ曲が勝手に再生されました。(私も、「囁く」を使いたかったですし、この詩の訳で「囁く」が出てこなかったのは、一生の不覚でした。) いつも、ピッタリの言葉が出てくるのは流石ですね! >>what paintings or books say 書画の声の、書画の囁き。 (well, not all paintings or all books, (すべての書画とは、 just some) 言わないけれど) paintings or booksの箇所を「書画」でまとめるとは、考えましたね。確かに、「絵画と書物」と言うと、長くなりすぎてリズムが狂うんですよ。 発想の転換、think outside the boxですね!流石です! >>but I know what されど、心に響くは all rivers say. 川の声の、川の囁き。 一番サビの難しいところで、「この手できましたか!」と思わず思いました!ここに来るまで続けていた脚韻が、クライマックスでさらに「グっ」ときます。 もはや、 やさしい川の響き われに囁く。響かぬは から始まった「き、は」の脚韻が、クライマックスを飾るための下ごしらえだったのかと思うほど、最後の脚韻と重なり何倍も「グっ」ときます。 やはり、ナカイさんのお作品は、全体的に一つ一つの文がお互いを高めあっている技法はさすがですね! また、今回も勉強になりました! 今後とも、よろしくお願いいたします。

  • SPS700
  • ベストアンサー率46% (15297/33016)
回答No.2

 忘れ物です。   夜も暗くなってからフロレンスについた。 震えながら、ねむくなって、流れのさざめきの 甘い歌を聴きながら  絵や本ではなんと言っているのか分からない (あの、絵や本がみんなそうだとは言えないが)  でも、川の言うことはみんなわかる。

lived_in_room13
質問者

お礼

ご丁寧に、補足ありがとうございます。 確かに「でも」を付け加える事により、数段と響きがよくなりますね! ご丁寧にありがとうございます。

  • SPS700
  • ベストアンサー率46% (15297/33016)
回答No.1

 夜も暗くなってからフロレンスについた。 震えながら、ねむくなって、流れのさざめきの 甘い歌を聴きながら  絵や本ではなんと言っているのか分からない (あの、絵や本がみんなそうだとは言えないが) 川のいうことはみんなわかる。

lived_in_room13
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 今回はいつにもまして、純朴で優しい雰囲気ですね。適切な言葉が思い浮かばないのですが、なんというか透明感のようなものがゆっくりと流れるような雰囲気も感じられ、まさに川の流れにふさわしいお作品だと思いました。 >>夜も暗くなってからフロレンスについた。 私も、この語順にするか、悩んだんですよ。何と言っても、英文を読んだ情景として、「真っ暗闇の中、川ののせせらぎを聞く」というのが私の印象だったので、、「暗い」という事を真っ先に伝えねば、、と思ったのです。しかし、うまく言葉をつなげられないので、冒頭文は後で推敲しようと思っていて、忘れて投稿してしまいました。 >>震えながら、ねむくなって、流れのさざめきの 甘い歌を聴きながら 「これです、これ!!!」そう、この疲れて寒くて、はんぶんまどろみながら聞くこの感じ!!! 原文のマネをして改行するよりも、日本語訳は日本語訳として改行を考えるべきだったようですね。お作品の、「震えながら、ねむくなって、」という表現が、情景をハッキリと表していて、、、ズルくないんですけど、、、「こんな簡単な表現で情景をきれいに描写してズルい!」と思っちゃいました! >>絵や本ではなんと言っているのか分からない (あの、絵や本がみんなそうだとは言えないが) この場面でのWellが実は、何と訳したものか急に分からなくなっていたのですが、さすが、SPSさん!「あの」いいですね!! >>でも、川の言うことはみんなわかる。 引き続き、私はI knowが何と訳していいか分からなくなっていました。そこを、「言うことはみんなわかる」とは、さすがですね!(そう言えば私は、「みんな」の箇所を訳し忘れていましたね。)「この手が、あったのか!」と、SPSさんのお持ちの引き出しの深さを感じました。 今回も、勉強になりました! また、よろしくお願い致します。

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