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カフカの「変身」の読み
- フランツ・カフカの「変身」の読み方について、質問があります。
- 質問者はいままでずっと「へんしん」と思っていたが、ある本では「かわりみ」となっているため、どちらが正しいのか疑問に思っている。
- ただし、訳書であるためどちらの読み方でも問題ないと考えている。
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変身 は、もちろん素直に読めば [ヘンシン] ですが、リンクを貼ってあるところに出ている本は 多和田葉子=編 となってますね。訳者も同じかどうかは分かりませんが、多和田葉子という作家の目から見れば、[ヘンシン] よりも [かわりみ] の方が作品の内容にふさわしいと判断されたのかもしれないと想像します。テレビなどのキャラクタで自分で変身するのがありますね。あれは自分が変身しようと思って 「変身」 しているのですが、『変身』 の主人公であるグレゴール・ザムザは、自ら 「変身」 しようと思ったわけではありません。あくまでもこちらの想像に過ぎませんが、ひょっとしたら、作家である多和田葉子さんなどは、そこに違和感を覚えて、あえて [かわりみ] という読み方をさせるようにしたのかもしれません。タイトルが変わると、従来の作品の読み方とは違う読み方を求められているような気がして、新鮮な気持ちで読み始める人がいるかもしれないですし。最近の新しい訳には、旧来とは違った訳にして、訳文も現代的で、新しい感覚で読めるようになってるものがありますね。サン=テクジュペリの従来のタイトルである 『星の王子さま』 が、原題にそった 『小さな王子』 になってたりするように。
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- Postizos
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広辞苑によると「かわりみ」は 〈からだの位置をとっさに変えること。転じて転身・転向の意。〉 となっていて「へんしん」とは意味が違います。「へんしん」も古語にあり、最近の造語ではありません。 しかしインターネットで検索していて次の記述を読みました。 https://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q13162996833 この質問者と回答者は、作品はまわりの人の態度が変わる方に着目して「変わり身」とも掛かっているのではないかと書いていますが、なるほどなあと思いました。 というわけで、「変わり身」と「変身」は意味は違い、直訳としては「変身」の方が近いと思われますが、作品の題としては「変わり身」は的はずれでもない、ということになるのではないでしょうか。 もちろん「変身」というインパクトの強い、読んでいない人までも誰もが知っている題があるからわざと外した球として成り立つのかもしれませんが、それも織り込んだ文学の表現としてありではないかと考えます。 それと、いま純文学のしかも訳違いだけの本を新たに出すには気付いてもらうだけのことをしないと難しい事情もあるのでは。
お礼
虫になったグレゴール・ザムサ自身だけでなく家族の変容まで含め、まで意図していたとしたら、ものすごく深い訳になりますね。 回答ありがとうございました。
確かに他の方も回答されているように、日本語としての正しい意味で言うなら、カフカの作品の邦訳にかわりみとするのは間違っています。 正しい意味なら、考え方や態度を変えることとか、相撲用語で使われることもあります。 なので、へんしんが正しいはずですし、これまでの訳についてはへんしんと読ませていただろうと思われます。 リンク先の新しい訳において、訳者が自らの訳に個性を持たせるために、そういう読み方にしたのではないでしょうか。 変身に送り仮名をつけて変わり身と読むこと自体は否定できませんから。
お礼
新訳ならではの事情や、訳者さんの何か思いがあってのことなのかもしれませんね。 回答ありがとうございました。
- fujic-1990
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日本語で「かわりみ」というと、「かわり身の術」という忍術の一種だったり、「彼は社長派だったのに、あっという間に専務派になった。彼は『かわりみ』が早い」などという用例しかありません。 忍者を切ったら、それは人間ではなく木の枝に服を着せただけのものだった、というような術が「かわりみの術」ですが、人間が木の枝になったわけではありませんよね。そう思わせたダケです。 つまり、日本語の「かわりみ」は、体が虫になったり虎になったりはしない場合をさします。 人間が虫や虎に変わったり、恐ろしげな女が淑女に変わったりする「体や心」の変化を表す「変身」は、「へんしん」です。 「へんしん」と「かわりみ」、ついでに書くと「みかわり」も、使い道が違います。 したがって、カフカの「変身」という作品の「変身」という字を「かわりみ」と読むのは「間違い」だと思います。訳者が、存在価値を高めるために「奇を衒った(てらった)」だけでしょう。昔と同じ訳をするなら、新訳の意味がありませんから。 また「体が、思いがけず、虫に変わった人」の物語に、(変身ではなく)「かわりみ」という表題を付けるのは、「表題」の付け方として不適切だと思います。 以前、犬のゲージ付近にスピーカーを設置し、幼い子に「犬がしゃべっている」「犬とお話しをした」と思わせるテレビ番組がありましたが、 同様に、物陰に隠れ、腹話術みたいな技術を使って、やってきた人と会話し、「彼が虫になった。俺は虫になった彼と会話した」と思わせる事に成功した物語なら「かわりみ」でもいいと思いますけどね。まさに「かわりみの術」ですからね。
お礼
新訳ならではの事情もあったのでしょうか。 変わり身の術でした~、で小説も済めばよかったのですが・・・(いや、良くないか)。 回答ありがとうございました。
- potatorooms
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書店や電子書店で売る場合、アイウエオ順で少しでも前の方が確実に売れます。 この事情があるのかもしれません。
お礼
アイウエオ順が関わっているかもとは・・・。本の世界もシビアですね。 回答ありがとうございました。
- titokani
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http://scarybookplus.com/article/448831937.html 「かわりみ」は新訳での読みなのかなと思います。 これまでに出た本は、「へんしん」でいいのではないでしょうか。
お礼
新訳で読みを変えたという感じでしょうか。より良くするために 回答ありがとうございました。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
下記では「へんしん」となっています。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/rex/main.htm あくまで訳なので、どちらでも可だとおもいます。
お礼
訳者さんの考えかた次第ということでしょうか。 回答ありがとうございました。
お礼
どのような言葉を選ぶかも、訳者さんの腕の見せ所となりますからね。よりふさわしいと思うように訳すとこうなった、という感じでしょうか。 回答ありがとうございました。