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炭酸水素ナトリウムの熱分解で、反応により発生した炭
炭酸水素ナトリウムの熱分解で、反応により発生した炭酸ナトリウムと原料の炭酸水素ナトリウムではどっちのほうが塩基性が強いのですか? もしくは全く同じものなんですか?
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CO2が水に溶けると酸性を示します。CO2は酸であると言っていいことになります。CO2はという表現は酸の標準形ではありません。H2CO3はCO2に対応する酸の標準系です。これを「炭酸」と呼んでいます。H2O+CO2と置き変えることもできます。 炭酸を水酸化ナトリウムで中和していきます。 NaOH+ H2CO3 → NaHCO3+H2O NaOH+NaHCO3 → Na2CO3+H2O 酸と塩基の中和で生じる物質の酸性、または塩基性の強さは必ず元の酸、塩基の強さの順番の間に来ます。中和によって生じる物質が1つではないときはその反応の順番が酸、塩基の強さの順番になっています。中和で生じた物質の塩基性が元の塩基の塩基性よりも強いというのは考えにくいですね。 (酸)H2CO3<NaHCO3<Na2CO3<NaOH(塩基) これであなたの疑問は解消したはずです。 間に来る物質の強さの順番はわかります。 では、酸性でしょうか、塩基性でしょうか。 これは水との比較になりますので反応式だけではわかりません。実験によって判断するか、その実験に基づいたデータを探して判断するかしかありません。具体的には電離平衡定数という量です。 NaHCO3(炭酸水素ナトリウム)の水溶液は弱いアルカリ性を示します。フェノールフタレインがうっすらと変色します。Na2CO3はNaHCO3とNaOHの間に来るのですからかなり塩基性の強い物質であるということがわかります。NaOHは近世になって合成された物質です。それ以前で強い塩基性の物質といえばNa2CO3が代表でした。ソーダという言葉がありますがNa2CO3のことです。そのソーダよりも強いということでNaOHのことを苛性ソーダと呼んでいました。ところがいつの間にかソーダというとナトリウムのことだという使い方に変わってしまったようです。こういう意味の変化がさらにNaOHの塩基性の強さはNaに由来するという誤ったイメージに発展していったようです。Na+があれば塩基性を示すと考えている人がかなりいます。 #1には「Na+が水を分解する、水素を発生させる」と書いてありますが誤りです。食塩を水に溶かしてもH2は出てきません。H2を発生させるのはNa+ではなくてNaです。 炭酸水素ナトリウムは重曹という名前で売られているものです。スーパーに行けば手に入ります。ベーキングパウダーの中にも入っています。 ホットケーキが膨らむのは熱分解でCO2が出てくるからです。 2NaHCO3 → Na2CO3+H2O+CO2 反応によって生じたNa2CO3がホットケーキの中に残ります。量が少ないときは問題になりませんが多いとよくないです。重曹を入れすぎるとホットケーキの味が悪くなってしまうというのを経験したことはありませんか。アルカリ性が強いと苦いような変な味になります。
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- PC98
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塩基性の強さ、つまり水溶液のpHは Na2CO3>NaHCO3 となります。 どちらも強塩基と弱酸の塩ですが、 Na2CO3=2Na+ + CO3 2- に対して NaHCO3= Na+ H+ + CO3 2- と(水中では)電離します。 水中にNa+があれば、水は電離してH+ とOH-になります。 H+は電子を受けてH2となるか陰イオンと結合して新しいイオンを生成したりするので、 必然とOH-が多くなるためにpHが大きくなります。 が、そこにH+が補充されるためにOH-が減ってpHが小さくなります。 もっとも、同じモル濃度の場合ですけど
お礼
ありがとうございます(・・;) わかりやすい解説でした!