不合理な事実を前提とした契約は有効でしょうか?
私は、ある出版社と契約の履行を巡って揉めています。消費者契約法に基づいて契約の無効を訴えようと考えています。果たして、その訴えが認められるものかどうかについて皆さんのご意見をお聞かせください。
私が主張する契約無効の根拠は、以下の通りです。
その1 出版社が主張する覚書の解釈が合理性を欠く。不合理な解釈を前提にしているため無効である。
その2 出版社が著者の問い合わせに対して虚偽の説明をした。
(補足 その1) 出版社は、700部が採算ラインであることを理由としてそこに至らなかった売り上げの時に売れ残った本の買取りを要求しました。出版の契約を結ぶ時、そのことは合意しました。しかし、売れ残った場合の買取り部数についての解釈が出版社と私では食い違っていました。そのことを私は、売れ残った本の買取りを求められたときに気付きました。
私は、出版社に対して私の解釈の正当性を訴えました。しかし、出版社は、私が異を唱えたことを不合理であるとして非難しました。つまり、出版社の解釈こそが正しいという訳です。
しかし、出版社の解釈では不合理なところが生じます。それは、300部売れた場合に最高の収益となり、その後どんなに売れても収益は増えません。増えないところか逆に減少します。
これでは出版社が本を売ろうと努力するはずはありません。売れない方が出版社は、本を倉庫から出して発送する手間が省けます。売れなくてもその分は著者が買い取る訳ですので、出版社は損をしません。
出版社が私の解釈に基づく買取り金額を要求したのなら私は、何もためらうことなくその支払い要求に応じていました。しかし、出版社は、私の解釈を否定しました。そして、出版社の解釈が正しいと主張しました。
そのことがどうにも納得できなかった私は、出版社の解釈の問題点を探ってみました。そうしたところ、出版社の解釈はリスク管理という点で矛盾していることを突き止めました。
(補足 その2) 添付した図表は、販売による収益よりも著者の買取りによる収益の方が大きいケースを想定しています。
販売による収益と著者の買取りによる収益が同じだった場合には、300部を超えてどんなに売れても出版社の収益はまったく変わりません。
著者が売れ残りを買い取るのは、売れなかった場合の出版社のリスクを補填するためです。出版社の解釈はその点で矛盾します。
(補足 その3) 300部を超えてどんなに売れても出版社の収益は増えない(逆に減少する)のに、担当者は「そんなことはありません。売れれば売れるほど弊社の収益は増えます」と説明しました。これが嘘であることは添付した図表から明白です。
その他にも虚偽と思える説明は多々あるのですが、それについては立証することはできません。
お礼
ありがとうございます。読んだことがあるような、ないような状態の思い出だったので早速買ってみます。