こんにちは。
学校では絶対こういう教え方はしないと思いますが、書きます。
元素(原子)の性質は、その原子が何個の電子を持っているかだけで決まります。
電子の数のことを原子番号と言います。
原子は、コンサートホールの座席です。
座席には、S席2つ、A席8つ、B席8つがあり、電子は必ず良い席から順番に座ります。
電子が1個(水素)のときは、S席の1つが埋まり、もう一つのS席が空席です。
そのため、電子は2つの座席を行ったりきたりして遊べるので、何やら落ち着きません。
電子が2個(ヘリウム)のときは、S席2つがぴったり埋まり、安定になります。
(ヘリウムは化学反応を極めて起こしにくい。)
電子が3個(リチウム)になると、今度はA席に電子が1個座ります。落ち着きません。
電子が4個(ベリリウム)は、A席に2個。
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電子が8個(酸素)になると、A席に6個で、空席は2個だけ。
電子が9個(フッ素)になると、A席に7個で、空席は1個だけ。
A席に電子が1個だけあるリチウムは、空席が1個だけのフッ素と出会うと空席がちょうど埋まる形で結合するのでとても安定になります。
つまり、リチウムとフッ素は、安定を求めて激しく反応します。
電子が10個(ネオン)になるとA席8つがちょうど埋まるので、ヘリウムと同様、とても安定です。
電子が11個以上になると、さっきまでA席で起こっていたことと同じことが、今度はB席で起きます。
ですから、A席に電子1個~7個の元素の性質と、B席に電子1個~7個の元素の性質は、それぞれ極めて似ています。
特に、ナトリウムの性質はリチウムにそっくり、塩素の性質はフッ素にそっくりです。
ですから、A席に電子1個~7個の元素(原子番号が3~9の元素)は、それぞれ周期表で下の行にある元素の性質を表す代表選手なので「典型元素」と呼ばれます。
なお、たとえ話としてS席、A席、B席と言いましたが、本当は(電子が座る)席のことを「(電子の)軌道」と言います。