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コンプレッサーの具体的な使用法
- コンプレッサーを使用する方法や使い方について詳しく解説します。
- コンプレッサーの機能や仕組みを理解した上で、楽器や音源に合わせた設定方法をご紹介します。
- コンプレッサーの使い方によって、音楽制作における効果的な音作りを実現することができます。
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ちょっといい加減な回答と思われるかも・・・とは思いますが、個人的にはコンプレッサの動作は、「○○は基本はこういう数値で」という理解の仕方は、なるべくしない方が良いと思っています。 じゃどうすりゃいいんだ・・・というのはごもっともですが、むしろ感覚的に「聴感」とDAWソフトの「波形」や「メーターの動き」(固定的な値で捉えるのではなくて、「メーターがこういう動きをする時は、だいたい音はこんな感じ鳴る」というイメージ)で捉える方が理解しやすいな・・・というのが、個人的な意見です。 (ただし、メーターの動きが同じに見えても、音源の種類が変わると、また感じはガラリと変わるが) また、「スネアならリダクションは2dBくらいでアタックは中間、リリースは早め」というのは、その教科書?で題材にしている『音源』と『使用コンプレッサ』における「一例としての設定」に過ぎないので、そのまま覚える方向ではあんまり参考になりません。 実際、リダクション値は値設定ではなくて別のパラメータ名称(単位)で設定するコンプレッサ機も多いので、機械が変わると丸覚え値の意味がなくなってしまいますし、アタック中間もそのコンプ機のアタックパラメータの設定可能範囲が明確でないと、意味を持たないですから。 とはいうものの・・・という観点で、「スネアならリダクションは2dBくらいでアタックは中間、リリースは早め」という言い回しに対して、あえて小理屈並べるなら、 「スネアは基本的には先鋭的な破裂音系なので、圧縮量を上げすぎて平坦な音にならないようにほどほどに」 (でも、2dBが妥当かどうかは音源によります。) 「スネアはアタック音が命なので、アタックタイムはある程度取っておかないと、アタック感が(早い圧縮で)潰れたら元も子もない」 (しかし、中間というのはどの値に対してかはっきりしないと、原文は意味を成さないのだが) 「スネアはアタック後のスナッピーの響きが聞かせ所なので、そこを自然な音にするために、リリースは早めにして圧縮を切った方が良い」 (でも、リリースはアタックタイムと相関関係が深いので、これだけだとあんまり理論的な意味づけがないが…) …と、原文はそういうことが言いたいんだろうな…とは想像できますけどね。 これは質問者の方は理解済みかもしれませんが、コンプレッサの『効能』の面から言えば、 ・きついアタックのオーパーレベルを押さえて音割れを防ぎ、全体の音質感を維持する。 ・アタックを含む複雑なオーバーレベルにリミットをかけて、ミックス時のレベル安定を図る。 ・ハイレベルとローレベルの差の大きい音を、ローレベルを増幅しつつハイレベルを圧縮して音量均質化を図る。 という、音に規制をかけて安定感を高める使い方。 ・ローレベルのゲインを上げて全体的な音圧感をアップする。 ・逆に、全体のレベルを上げて、短いアタックタイム後に急に圧縮をかけることで、アタック感を思いっきり増す。 ・ローレベルゲインを高めに維持する時間を長く取って、音のサスティーンを延ばす。 といった、音源の性質を積極的に補完する使い方。 …と、まぁ無理無理に分類すれば、こういう『効能』があるわけで、ミックスダウン時には「このトラックの音には、どの効能が欲しいか(適切か)」という発想で、その都度作り込んでいかないと、単純に数字のダイヤルを合わせる発想では、逆に操りきれないです。同じスネアでも、叩き方(奏法)が変わるだけで出音はガラリと変わるので、コンプの最適値も大きく変わりますから。 ただ、何かスタート値が無いと、どこから勉強したらよいのかわからんという難儀さがあるのも事実で、これは私の個人的な経験談に過ぎませんが、私の場合は迷ったら以下のようなYAMAHAの機器のパラメータを「最初のセット値」にし、そこからいろいろパラメータを煮詰めていくようにしています。 (まぁ、たまたまYAMAHAの機器を使う事が多かったので、感覚的に入りやすかっただけですが) http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/pa/japan/recorders/AW2816J1.pdf このパラメータ値は、原則的には「かかりが薄目」の値なので、ここから「濃い目」にしていく方向で、効果の度合いが判定しやすいです。 また、動作とパラメータ値の関係については、質問者の方の既知の事項も多いかもしれませんが、以下の資料が結構まとまりはよいと思います。 http://www.soundhouse.co.jp/download/sonota/comp.pdf
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- kenta58e2
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No.1ですが、すいません、自分の投稿に舌足らずがありましたので、自己補足です。 例示したAW2816のマニュアルですが、もうお気づきでしたら申し訳ないですが、コンプの設定については ・P375~376にてパラメータの意味をご確認の上 ・P377~380にて、具体的な数値例 を参考にして下さい。 また、P381からのパラメータ詳細解説については、この図ともう一つ紹介しました「最強コンプマニュアル」(題名はこうなってますが、別に最強と言うほど中身が濃いわけではないですが(^^ゞ)を読み合わせると、内容的には上手く噛み合うと思います。 (私もこのセットで勉強しましたので) それと、これは個人的な「精神論」に過ぎない蛇足話ですが… 私自身は、録音時、ミックス時ともにコンプレッサはほぼ必ず掛ける方なのですが、そんな私でも『理想はノーコンプレッサでの製作』です。 録音時に掛けるのは、アマチュア音源なので奏者の音のバラツキが多すぎるのと、そのバラツキを録音テクニックでカバーできない自分の腕の未熟さをなんとか補完するための「録音時の保険」であり、ミックス時にコンプレッサを使うのは、録音時にそれだけがんばっても、なお録音結果にアラが多いのをなんとか均すため…です。 私程度の腕では到底望めませんが、理想の録音ができれば少なくともミックス時にはコンプは不要です。まぁそれができれば苦労はないのですが… また、奏者と私がもうちょっとまともな水準だったら、録音時にもコンプレッサは要らないです。それが出来ないからやむを得ないのですが… だから、コンプレッサが不要だと思ったら、思い切って掛けないくらいの選択…というか「コンプレッサは、有る意味『必要悪』のエフェクト」くらいに思っておく方が良いです。 特に、自分で録音した生録音源ではなく、MIDI音源やサンプル素材を使う場合は、基本的にはミックス時にはコンプはなくて良い…くらいの気持ちで臨んでおく方が、最終的にはミックスの勘は早くアップしますよ。 何でもかんでもコンプを掛けていると、だんだん勘が麻痺して、コンプがかかってない音の方が自分の中で不自然感を感じるようになったりしますが、そういう「病」にかかると。抜け出るまでが大変です。なので、勉強は大事ですが、くれぐれも「コンプに嵌らない」ように、適度な距離感を持って付き合って下さい。
お礼
何度もすいません。ありがとうございました。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 本日もご回答を参考に何時間もコンプと格闘していて、自分で弄っていてやっぱりフレキシブルな感覚が必要なんだと身にしみて分かりました。 加えてわざわざ参考になる文献まで提示していただき真にありがとうございます。 自分の音作りに関してはまだまだ納得できない部分が多々ありますが、お陰様でとっ掛かりの無い壁にようやく1つ、楔を打ち込むことが出来たような感じです。 ありがとうございました。