• 締切済み

尺度作成で因子分析の斜交回転を利用することは不合理では?

sironokabeの回答

回答No.11

私としては、基本的な統計についての知識は十二分に持っておられる方だと思うので、説明したら「そんなことも分かってないと思われている」と、質問者様が感じられてしまうことを避けた心づもりでした。 言葉不足であった事をお詫び申し上げます。 しかし、どの程度がら説明すべきか悩みます。 さすがに「相関とは~」から入ると、上記のように感じとられてしまうと思っています。 字数制限もあるので、なかなか難しいです。 ・偏相関、半偏相関はご存知でしょうか。 ・因子負荷は主にどこを使用するかご存知でしょうか。 ・最終的な共通性は主に何を記述するかご存知でしょうか。 上の3点についてご存知かどうかによって、変わってきます。 全て書くと、ここで書ける文字数をオーバーしそうなので。 Q5に関してですが、直交でも同じことが言えます。 直交を推される理由として、質問者様も先行研究を挙げてらっしゃいます。 現在、広く利用されている尺度とはいえ、批判が全くないわけではありません。 可能性の論議は必要ですが、収拾がつかなくなる論点でもあります。 また、質問は斜交を使用する場合なので、極力避ける、では回答としては少し甘いです。 基本的に直交であることが望ましいとお考えなのは分かりますが、ではいつなら斜交回転を使用しても良いのかが明確ではないです。 今回、確証は除外します。 広義での確証的因子分析を含めると、論点がずれる恐れがあります。 また、主成分分析も、今回は除外します。 こちらも、論点がずれると思うので。 やはり、論点は絞った方が分かりやすいです。 また、質的変数、間隔尺度未満も除外します。 各々で、私見も異なりますし、やはり論点がずれる恐れがあります。 直交、斜交、それぞれにいくつかの回転方法があります。 ただ、すべての可能性を言及するには難しいです。 なので、比較的多く使用されるバリマックスとプロマックスに限定します。 Q6について。 細かな状況設定は少し難しいです。 1つの要素が加わるだけで、変わる可能性もあります。 ちなみに、例として挙げていただいた 「ある領域に関して、先行研究で2つの因子の存在が指摘されているので、夫々に6問ずつ合計12問の質問調査を300サンプルにすでに実施したデータがある」 ですが、「ある領域に関して、先行研究で2つの因子の存在が指摘されているので、夫々に6問ずつ合計12問の質問調査」この時点で誤りの可能性があります。 あくまで可能性ですし、改善も可能ですが。 分析結果を鵜呑みにすることは非常に危険です。 「ある心理特性についての先行研究」 「先行研究などをもとにして作成された心理特性についての尺度」 「尺度を使用して得られたローデータ」 *尺度の信頼性や妥当性の検討は割愛します。 (1)仮説あり (a)因子間相関あり 斜交が望ましい。 直交の後に相関を算出するだけでは、情報量不足であるため。 相関などを算出しない場合、仮説検証が不可能であるため。 (b)因子間相関なし 直交が望ましい。 斜交では余分な情報が含まれるため。 因子の弁別は他の方法で検討することが望ましいため。 (2)仮説なし この場合は難しいです。 ただ、プロマックスが直交性を保持しているため、どちらかといえば望ましいです。 しかし無論、研究者が仮説を持っていなくともほぼ確実な直交が認められている場合などは直交が望ましいです。 プロマックス回転は、バリマックス回転の後にプロクラステス回転を行っています。 また、この方法は直交性を持たせ結果の解釈を容易にするものです。 結果の解釈については、直行よりも斜交の方が困難です。 ただ、因子分析が分析であり検討ではない以上、それは直交にも言えます。 私自身、仮説がない場合でも直交回転を使用することに異はありません。 上記の理由以外でも同じです。 それは立場の違いでしょうし、だからこそこうして議論が行えるのですから、非常に有意義だと思います。 ただ、斜交を使用しているからといって、それ自体を否定することは、少々受け入れがたいのです。 心理学の領域において、斜交回転が望ましいというのは、一部分の事実です。 尺度の利用可能性と、回転方法とが直結するわけではないので。 因子間相関があった場合、もしくはあるものと仮定した場合。 あるいはその逆。 この2つの尺度ですが、前者は総得点の算出が可能ですが後者は不可能です。 直交回転を行う場合、後者であることが多いです。 あくまでも論点を絞っての議論なので、ほかの要素により変わります。 尺度の中身や目的により、回転方法も異なります。 因子分析について研究されている方からみれば、数多くの異論もあることと思います。 私としては、尺度の中身、目的などにより、双方の回転を扱えることが望ましいと考えます。 自身がどちらの回転を優位に捉えているにせよ、他者の論文が読めなくては批判もできません。 また、どちらかの回転しか行わないと、反証可能性を失います。 繰り返しになりますが、私としては「斜交の不合理性」についてのみ異を唱えます。

crossharu
質問者

お礼

なお、以下の点は、以上を限定頂いた後でお話したほうがいいかと思っています。 Q11【実務家ユーザーによる尺度の利用手順の詳細】

crossharu
質問者

補足

丁寧なご回答を頂きありがとうございます。 お陰様で論点がすっきりしましたね。 >「斜交の不合理性」についてのみ異を唱えます。 と仰っておいでですので、直交については議論をとりあえず省略してもいいかと思いますので、ご提示いただいた内容で、sironokabeさんが「斜交が望ましい」とされている場合について「場合・手法・手順・理由」の想定を次のように整理してみました。 「議論の前提となる両者の共通理解」を追加し、「手順」と「理由」は纏めました。 【議論の前提となる事柄】(以下は両者とも知っていることを前提に議論) ・偏相関、半偏相関 ・因子負荷は主にどこを使用するか ・最終的な共通性は主に何を記述するか (いちいち確認していると面倒なので、今後は、sironokabeさんと僕は、因子分析に関連する数式やアルゴリズム、および関連する微分・線形代数・確率論・最適化などについて、普通のことは理解していることを前提にしても結構です。) 【手法】 確証は除外 主成分分析も除外 質的変数、間隔尺度未満も除外 比較的多く使用される(バリマックスと)プロマックスに限定 【場合】 「ある心理特性についての先行研究」 「先行研究などをもとにして作成された心理特性についての尺度」 「尺度を使用して得られたローデータ」 ただし、先行研究や仮説に誤りの可能性あり でかつ (1)仮説ありで(a)因子間相関ありの場合 または (2)仮説なし の場合 【手順と理由】 (1)仮説ありで(a)因子間相関ありの場合(sironokabeさんの仰ることは、「仮説において因子間相関がある」ということでよろしいでしょうか?) 手順:斜交が望ましい。 理由:因子間相関を斜交で表現するため(sironokabeさんの仰ることは、こういうということでよろしいでしょうか?) (2)仮説なしの場合 手順:斜交が望ましい。 理由:(sironokabeさんのお考えでは)プロマックスが直交性を保持しているため とりあえず、以上のような整理でよろしいでしょうか? また、上記の是非を考えるために、さらにsironokabeさんの語想定について、4つほどお伺いしたい点があります。 これは、以前申し上げた「状況」と関係します。 Q07【尺度作成者】 上記の「議論の前提となる事柄」を尺度作成者の多数派(仮に半分以上の人としましょう)が理解していると考えられるかどうかを、限定していただけないでしょうか。言葉を変えれば、「多変量解析の中身を理解せずに統計パッケージをマニュアル・デフォルト通りに使う作成者」(以下、マニュアル作成者と呼びます)が多数派かどうかということです。教えてgooの他のスレッドは、それを考える上で参考になるかと思います。尺度作成者を、学部4年生以上とするか、大学院院生(前期課程在籍者)以上とするかはお任せします。 Q08【尺度の最終ユーザ】 上記の「議論の前提となる事柄」を尺度の最終ユーザ(実務家を含むものとします)の多数派(仮に半分以上の人としましょう)が理解しているとお考かどうかを、限定していただけないでしょうか。 Q09【議論の方法】 今後の議論は、上記のような尺度の作成と利用の状況を踏まえて具体例を想定して話し合うといいと思いますが、それでよろしいでしょうか? もちろんプロマックス回転のアルゴリズムそのものの妥当性を話し合うのでも結構ですが、今までそれについては何度か書き込みをしたのですが特にご返答がありませんでしたし、掲示板だと行列やベクトルをきれいにかけないですし、そもそも「合理的かどうか」は利用状況に依存すると思いますので、まずはこちらを話し合ってはどうかと思います。 Q10【尺度の作成手順の詳細】 上記のような尺度作成者の多数派は、プロマックス回転のソフトウェアを自分で開発するのではなく、統計パッケージを利用すると思います。 その際、マニュアル作成者ならソフトウェアのデフォルトの設定を利用するでしょうし、そうでないなら必要により適宜パラメータを調整するでしょうが、多数派はどちらでしょうか。 もちろん、マニュアル作成者もプロマックス回転という指定はできるものとします(笑) また、プロマックス回転を行った後で、尺度作成者の多数派は、最終的にはどのようにその結果を参照してどのように尺度を作成するのでしょうか? ちなみに、上記のように「手法」を制限したので、その後確証を行うことは無いことになると思います。 (sironokabeさんにとって、Q10あまりにも初歩的な質問で恐縮なのですが、これはsironokabeさんについてではなく、尺度作成者の多数派について伺いたいのです。 上記のように「合理的かどうか」は利用状況に依存するとの考えからですので、ご寛恕下さい。 勿論、sironokabeさんならこうするというのも書き加えていただければ、なおありがたいです。)

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