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ロシア語動詞"дать"が「貸す」と「与える」の相反する意味を持つのは何故?

ヨーロッパ言語圏の文化を勉強しておりますが、 金品を「貸す」と「与える」という動詞は、日本語は勿論として  英語では      "lend" - "give"  フランス語では   "prête" - "donner" ドイツ語では  "leihe" - "geben" スペイン語では   "presto" - "dar" ポルトガル語では "empresto" - "dar"  イタリア語では    "presto" - "dare" で、当然の様に異なる動詞になっていますが、 ロシア語では  "дать" (ダッチェ?)の一語で両方を意味します。 ロシア語とそれ以外の国語でこの様な違いがあるのは、ロシア語が成立する過程に何か違いがあったものと推定いたしましたが、何方か ご教授いただければ幸いです。

みんなの回答

  • trgovec
  • ベストアンサー率52% (2538/4879)
回答No.3

リンク先のオンライン辞書で дабать と дать を引いてみると面白い結果が出ました。 давать - give, pass, let, administer, bestow, afford, provide, supply, equip, produce, yield, present, show, throw, lend, impart, allow, command дать - give 完了体・不完了体というのは時制とは別のしかし密接に関係する概念で、ある動作が完了するまでを視野に入れるのが完了体、動作の完了を視野に入れず、目下行われていること、習慣など繰り返される動作、動作そのものの概念(結果などは考えず)を表すのが不完了体です。 дать は何かが一方から一方へ渡ってしまっていることを含みます。したがって完了体動詞には過去と未来しかありません(既完了と未完了の中間は考えられないから)。давать は与えつつあること、習慣的に与えていること、давать радио「ラジオ放送する」のように(1個のものを与えてハイ終わりではなく)与え続けていることを表します。 通常、辞書では完了体と不完了体は同じところにペアで書かれ、特に一方の体でのみ特別な意味を持つとき以外は、熟語などは必要に応じてどちらでも使えるようになっています。давать(дать) のところに「~ свет 点灯する(светは光)」とあれば、必要に応じて давать свет も дать свет もありなのです。 したがって完了体・不完了体のペアで訳語に極端なばらつきがあるのは不思議です(他のペアも試してみましたがどういうわけか完了体の方が訳語が少ないようです)。これは想像するに、давать(дать) を使った表現でも英訳すると give を使わないものがありますが、それを全部(しかも動詞部分だけ)入れてしまったのではないでしょうか。また極端な訳語数の偏りは、たとえば和露辞典で訳語は原則的にどちらかの体しか示さず、もう一方は巻末の対応表でというのがありますが、そういうたぐいのものを種本にしたのではないかと思います。 前置きが長くなりましたが、「与える」といっても所有権まで渡すときとそうでないときがあるということでしょう。give a letter to the postman「郵便屋に手紙を渡す」、donner ses chaussures au cordonnier「靴屋に靴を修理に出す」という表現があります。(ラテン語で do「与える」を引いても訳語に lend が出てきます。あいにく例文は見つかりませんが。http://www.archives.nd.edu/cgi-bin/lookup.pl?stem=do&ending=)「金を貸す・本を貸す」というようなときに give や donner を使うのは見たことがありません。だから давать(дать) деньги в долг (give money as debt) を初めて見たときは違和感を感じるでしょう。こういう表現を誇大に解釈し「借りたものは与えられたもの」のようにこじつけたのではないでしょうか。 дать [da:t' ダーチ]、давать [dava:t' ダヴァーチ] です。仮名では正確に表せませんが「~チェ」ということはありません。

prjctedctn
質問者

お礼

ご丁寧なるご教授、感謝しております。 「完了体と不完了体」に関する詳しいご考察を頂き、大変勉強になりました。 また発音が分かり、助かりました。 言語的に追及するよりも、文化的な面で確認すべき内容であるかと云う気がしてまいりました。 改めて、お礼申し上げます。

noname#110201
noname#110201
回答No.2

>ロシア語では貸すと与えるがひとつの単語「ダチェ」になる」と云う事だったのです。 いや、それは大きな誤解だと思います。 ある状況でдавать/датьを日本語に訳すと「貸す」になるだけだと思います(完全な自信があるわけではないので"思う"ということにしておきます)。 典型的には、「ちょっとそのペン貸してくれる?」みたいなときにдатьを使うはずです。日本語で言うところの「ちょっとそのペンよこせよ」("貸す"意味でそういう言い方ができますね)という感じだと思っています。 No1の方の引いた例から考えても、私は、所有権の移動ではなく、ものの物理的な移動をあらわしてるだけではないでしょうか。 なお、даватьはдатьの不完了体です。 行為そのものや、習慣を表す際に使います。スラブ語は動詞が不完了体と完了体で対になっています(だから英語で言うところの完了形というものがない)。

prjctedctn
質問者

お礼

早速のご教授、感謝いたしております。 「ちょっとそのペン貸してくれる?」みたいなときにдатьを使うとのご示唆、また даватьはдатьの不完了体 である由、勉強になりました。 改めてお礼申し上げます。

  • trgovec
  • ベストアンサー率52% (2538/4879)
回答No.1

辞書を当たってみましたが давать(дать) 一語で「貸す」という使い方は見当たらず、大体 give に相当するもののみです。 「金を貸す」は давать(дать) деньги в долг (give money as debt)、「賃貸しする」は сдавать(сдавать)/отдавать(отдать)~внаём(сдавать(сдавать)/отдавать(отдать) は「引き渡す」)、また単独で「貸す」として одолжать(одолжить) があります。 (※動詞は“不完了体(完了体)の形) なお、да- はロマン系の da- と同語源です。 確かに дать 単独ではないものの派生語や副詞(句)を組み合わせることで「貸す」を表現しますが、これは相反するとまでは言えないと思います。 相反すると言えばゲルマン系の give(英)geben(独)が語源的に habere(羅)avoir(仏)とつながりがある、という例があります。 ついでですがフランス語の ê が文字化けしています。prêter←これは文字化けしていますか? またお示しの例がすべて「一人称単数 - 不定詞」になっています。

prjctedctn
質問者

お礼

早速のご教授、有難うございました。 全くロシア語を知らない中で、え、そうなの! と云う事を教えられたものですから、それが言語学的なものか、文化的なものか、どうしても知りたくなり、投稿させて頂いた次第です。 もう少し勉強させて頂きます。 有難うございました。

prjctedctn
質問者

補足

早速のご教授有難うございます。 今回の問題は課題の中から、別途興味を引かれた点を質問として投稿させて頂いたもので、ロシア語については全く知らない中でのご質問となり、ご面倒をおかけした次第です。 日露辞書ももっておりません。 ロシア語はWikiレベルの知識しかございませんので、もう少し教えていただけますれば幸いです。 基本命題はロシア文化で、「ロシア人は"金を貸してくれ/この本を貸してくれと言って貸してもらったもの"は、イコール"与えられたものだから返す必要がない"と考える」と云う事であり、それを例証するものとして、「ロシア語では貸すと与えるがひとつの単語「ダチェ」になる」と云う事だったのです。 「ダチェ」らしき物を、ウェブ翻訳で探した結果、дать がダチェではないかと考えた次第です。ьは軟音記号(?)と云う事しか分からず、実際の発音も分かってはおりませんでした。 教えていただいた中の давать ですが、дать の変化形でしょうか、全く別の単語でしょうか? また発音は如何でしょうか? давать は ローマ字では dabat? で、dat? ではありませんが http://www.ectaco.co.uk/English-Russian-Dictionary/ で英語に翻訳いたしますと、該当の英語は give, pass, let, administer,bestow,afford,provide,supply,equip, produce, yield, present, show, throw, lend,impart,allow,command  となり、例証のように "give"と"lend" とを一語で表せそうです。 私が調べました範囲では、日・英・仏・独・西班牙・葡萄牙・伊の各国で「貸してもらったものは、与えられたもの、返す必要なし」と考える国民は、課題にあったロシア以外に無いのではないか、と思われます。認識は言葉なりとするならば、其々の国語においても一語になる国はロシア以外には無い、と思われます。 そこで、私は「ロシアだけが、貸す=与える と認識し、同じ一単語で表す」のは何故か、を知りたいのです。 与えられた課題としてではなく、個人として興味を持ち、投稿させて頂いた次第です。 私はインド・ヨーロッパ語族に属するこのロシア語 давать が上記の内容を持つ単語として成立した理由が、キリル・スラブの語源的なものか、それとも、何れかの文化的(例:9世紀前の草原の民時代、13~15世紀モンゴル支配下時代、20世紀の共産党独裁時代、何れも物資が極めて乏しく、分かち合うしか無い時代)背景によるものか何なのか、解明戴きたく再びお尋ね申し上げる次第です。 もちろん私の前提、貸す=与える と考えるのはロシアだけである、が間違いであり、同じように考える国民=言語が世界には普遍的にある、という事であれば、ぜひご指摘くださいませ。 最初のご説明が不十分であった事を改めてお詫び申し上げますと共に、改めて皆様からのご教授をお待ちしております。

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