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別山尾根からの登下山

 実家が富山なので、子どものころは五色が原往復、立山三山縦走が、毎夏の恒例行事でした。学生時代は、妹が剣沢でバイトしていた縁から毎年剱岳に登っていました。  しかし、まったくの素人で、30代半ばになって、昔ワンゲルやっていたという知り合いから「登山靴をはいて登ったほうが楽ですよ」と言われてようやく登山靴(シリオ・P.F.664-GTX)をはいて山に登るようになりました(それまでは普通のジョギングシューズ)。ところで、剣沢から別山尾根ルートで剣に登るだけなら、マラソン用のシューズのほうが楽だし、足首も可動な分、登りやすいのではないかと思うのですが、いかがなものでしょうか?  もちろん、雷鳥沢の登り下りは、登山靴の方が圧倒的に優位だと思いますが。

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noname#160718
noname#160718
回答No.2

 学生時代は山岳部に所属していて、夏は真砂沢にベースキャンプを張って3週間ほどクライミング三昧の合宿をしていました。  ただ、当時は剱岳山頂は源治郎尾根や本峰南壁を登攀した際や、八ツ峰縦走のついでに登るという感じでしたので、一般ルートは「剱岳頂上からカニの横バイを経て平蔵のコル」までしか通ったことはなかったです。平蔵のコルからは平蔵谷雪渓を下降していたので。  社会人になってから今のカミさんを連れて剱に登ったのが、初めて剱沢からの一般ルートということになります。その後もう1回だけ一般ルートを歩きました。  さて、岩場そのものは実はご質問者さんがお考えのとおり、スニーカーの方が行動しやすいです。ま、一口にスニーカーと言っても何でも良いというわけではなく、厳選しなければなりませんが。  大半のトレッキングブーツや登山靴に使用されているビブラムのソールは、ソールのグリップそのものは決して高くありません。また、ソールが堅いのも岩場では良し悪しで、場面によっては岩と靴が点でしか接しないため、面でグリップできる柔らかいソールの方が有利なことがあります。  なので柔らかくグリップが良いソールを使った軽い靴があれば、"岩場だけなら"それがベストです。山岳部でも、大学の生協で買った1000円のペラペラのジョギングシューズをクライミングシューズ替わりにして、岩場はそれに履き替えて登攀していました。  今だとファイブテンのような、クライミングシューズメーカーがクライミング用のソールを使ったスニーカーを出しているので、これは剱あたりの岩場ではさぞ快適だろうと思います。  ただ、この話はあくまで「岩場に限定すれば」の話です。  カニの縦バイや横バイ、前剱から平蔵のコルまでの鎖場が連続するところでは、上に述べたようにトレッキングブーツより(厳選した)スニーカーの方が行動しやすいでしょう。でも、これらのいわば核心部って、全体の行程の中ではほんの一部なんですよね。  剱頂上付近や大岩付近の浮き石が多い斜面などでは、ソールが堅く足首のホールドが高いトレッキングブーツの方が圧倒的に安全です。スニーカーでこれらの場面を安全に素早く行動するのは、かなりの経験と脚力を必要とします。  つまり、スニーカーの「核心部での歩きやすさ」と「ガレ場での歩きにくさ」、トレッキングブーツの「核心部での歩きにくさ」と「ガレ場での歩きやすさ」を考慮すると、これは文句なくトレッキングブーツの方が良い、という結論になるでしょう。  核心部での歩きやすさの差は僅かなものですが、ガレ場での歩きやすさのアドバンテージは圧倒的だからです。  また、剱では縦バイや横バイのような核心部より、意外に大岩付近のガレ場の方が事故が多いです。鎖場は現場に立てば見るからに「危険」な場所ですから、そんなところで気を抜いた行動をする人はあまりいないのに対し、大岩付近のような場所は経験が浅い人には危険を察知しにくいですから、けっこういい加減な行動をする人が多いです。まして下りだと、これまで緊張の連続ですから、もうすぐ剱沢に帰り着くと重うとどうしても気が抜け勝ちですし。  ということで、総合的に考えるとやはりトレッキングブーツの方が良いと思います。私も学生時代はともかく、今行くなら絶対登山靴を履いて行きます。

tarou88
質問者

お礼

 たしかに、自分にとっても剱のきびしさであり醍醐味は、カニの縦や横よりも、4、5時間近く、浮き石をふんだらとめどなく落ちていくような切り立った高度感のあるがれ場、ざれ場をひりひりするような緊張感で歩き続けるところにあります。それに、「これからは登山靴をはかなきゃ」と本気で考えるようになったのも、下山路の剣山荘が見えるようなところで、小さな落石を起こしてしまい、下にいた人を直撃しかけて、ひやっとした事件からでした。  体力はもちろん、精神的な疲労もふくめてタフさが求められる剱の登山は、総合的にみていかなければいけませんね。ありがとうございます。

その他の回答 (1)

回答No.1

 別山尾根は岩場も多く、つま先で登るような場面も多々あります。つま先で登るような岩場はソール(靴底)が固い方が登りやすいし、普通の登山道でも、ジョギングシューズのツルツルのソールより、登山靴のブロックパターンの方が断然滑りにくくなっています。足首はあまりきつく固定されると歩きにくいですが、通常の締め方であればジョギングシューズよりずっと快適です。初心者ならなおさらです。本格的なごっつい革の重登山靴は必要ありませんが、トレッキングブーツをお勧めします。  登山靴をはじめ、登山用品は(他のスポーツ品も同様)、その長い歴史の中で、先人達が試行錯誤して発達させてきました。その歴史をなめてはいけません。もちろん同じトレッキングブーツでも、その中での良し悪し、合う合わないは当然ありますけどね。

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