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小説の技巧書

euchroniaの回答

  • euchronia
  • ベストアンサー率66% (12/18)
回答No.4

文章読本ものっていう分野(?)がありまして。 谷崎潤一郎が『文章読本』を書いて以来、文章の書き方を指南する本を書くことが一流の作家の証拠なんだよ! という文学界の流れがありました。 ですので、そのような本は結構あるのですが……。 結局、作家自身の文章論になってしまって、実際文章を書く段についてはあんまり使えないのですね。何冊か読み比べてみた感想を書いておきます。 谷崎潤一郎『文章読本』 中公文庫 谷崎大先生の美学が炸裂! 元祖なだけあって、いい本です。確かにいい本なんだけど……これ、谷崎大先生にしか役に立たない、と思うのです。感覚をみがけ、って言われても。文体の視覚的効果と音楽的効果について書いてあるところは素晴らしい。 丸谷才一『文章読本』 中公文庫 前半は書くことの心構え。後半はほとんどレトリック辞書。学者っぽいユーモアが素敵。修辞法の本としてはお勧めだけれど、小説特有の表現に関してはあまり触れられていない。旧仮名で書かれているので、慣れないと、少し読みづらいです。 三島由紀夫『文章読本』 中公文庫 描写のやり方について文面を割いている珍しい本。小説の書き方で一番重要なのにも関わらず、これを書いている本はあまりない。エキセントリックな生き様と耽美趣味のせいで誤解されがちですが、読者のほうを向いた丁寧な文章を書く方です。文章読本もので一冊だけ買うとしたら、これ。 中村真一郎『文章読本』 新潮文庫 文学史本として読むととても興味深い本です。文章の時代による変遷が書かれています。けれど、技巧書としてはあまり使えませんでした。読みやすくて、素晴らしい本なのですが。 という訳で、三島由紀夫の本をお勧めします。後一冊買うなら、ディーン・クーンツの『ベストセラー小説の書き方』。この本は、娯楽としての小説の技巧について、書かれています。

noname#91379
質問者

お礼

回答、ありがとうございます。 そんな風潮が文学界にあったなんてしりませんでした。びっくりです。 面白そうな本を沢山紹介してくださってありがとうございます。 一冊ずつ読んでいきたいと思います。

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