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フロックコートの着こなしについて

近ごろやっと昔から憧れていて、念願だったフロックコートを洋服屋さんで作ってもらうことが出来ました。子供の頃に観たクラシック映画で非常に気に入って、大人になったらいつかは欲しいと思い続けてきた念願でした。 デザインには個人的な好みが含まれていて、黒でシングル。ピークラペル、ウェストコートは同じ生地、上部と下部で切り替えてもらいました。スラックスは黒とグレーの縞です。 さて、質問なのですが、こういう礼服はもちろん冠婚葬祭などの行事で着るためのものだというのは十分に分かっているのですが、なんとか街を歩く格好として利用したいのです。実際にその目的で注文しました。 とはいえ、このままではやはり10人が10人とも「結婚式ですか?」と聞かれるような状態でして、せっかく街歩きように作ったのに・・・と悲しく思っています。 やはり、諦めた方が良いのでしょうか? それとも何か良い方法はないでしょうか?(1) また、着るべき時間帯は昼間以外は相応しくないと考えるべきなのでしょうか?(2) 帽子はシルクハット以外、つまり中折れ帽だとか、あるいは着用しないというのは問題があるのでしょうか?(3)

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回答No.3

 No.2です。まず、Frockと綴るべきところを、Flockなどと、 とんでもないミスをしでかしてしまいました。  昔からのクセなのですが、誠に申し訳ありません。  それから、スタンドカラーのヴェストについては、パリのアルニス の専売特許のようなデザインで、実在するものなのですが、 申し上げたかったのは、スタンドカラーのシャツと麻素材の襟付きの ヴェストの組合わせでした。こちらについても私のミスタイプが原因 で誤解を招いてしまい申し訳ありません。  Frock Coatについては、礼服としての歴史が勿論最も重要ですが、 Morning Coatとは異なり、一般の人達にも着られていた歴史もあり、 そのこともあって、ディタッチャブルのシャツカラーを取ったような 無地若しくは少々はでめなストライプのスタンドカラーとなった シャツにベージュやグレイの麻の襟付きヴェストを合わせ、 イングリッシュカットの細身のコットンピケ素材もしくはサマー コーデュロイなどのオフホワイト色のパンツに、アンティーク フィニッシュのミディアムブラウンのジョッパーブーツ等を合わせて みられたら如何であろうか、と考えたのです。加えてやはり麻や コットン素材のハンティングキャップなどを被られてもいいかも しれませんね。  実は、時差の関係で補足のご説明については写真を含め拝見させて いただきました。コートについては予想していたよりも 明るいグレーで、写真で見る限りはライトウエイトな生地の ようでしたね。  もうひとつ、出来れば確認したかったことは、身頃下前に 黒の フロントボタンが3個確認出来たのですが、上前についてはフライ フロント比翼仕立てになっているのですよね? Frock coatについては、どうしても古い資料や写真に頼らねば ならないのが現状なのですが、写真集等で思いつくものをいくつか 上げれば、 (1)" Elegance" by Sylvie Aubenas and Xavier Demange Chronicle Books社刊 (2) " The Allure of Men" by Francois Baudot, Assouline社刊 などが思い浮かびますが、特に(1)については入手をお薦めいた します。  また昨年春先に発行の雑誌”サライ”において藤田嗣治の特集が ありましたが、その中で最初の結婚の際に藤田は着物姿の新婦の 傍らに、身頃を非常にタイトに仕上げた正統なフロックコート姿 にて写真に納まっております。ご参考までに。

ekemtt
質問者

お礼

連日、非常に詳細な回答をどうもありがとうございます。私の方こそ、こちらへの書き込みは初めてだったので操作ミスなど、お見苦しいところをお見せしてしまい恐縮です。 ヴェストの件、了解しました。スタンドカラーシャツなら何枚も所有しているため好都合です。柄付きシャツに関しては揃えていく楽しみが増えました。麻のヴェストも持っています。スタンドカラーシャツの場合、ネクタイあるいはアスコットタイを着用しないとだらしなくなるでしょうね。次回、着ていく時がワクワクしてきました♪ カラーがディタッチャブルのシャツは、最近は置いてあるところがさっぱりないですね。どうにか国産で探してはいるのですが……。ゴッドファーザー Part 2で若き日のクレメンザが今よりもだいぶ襟元が閉じたラウンドカラーのシャツを着ていましたが、そんな感じのシャツだった覚えがあります。(そもそも、そうやって分解できた方が漂白、糊付けとアイロンがけが楽そうなのですけどね)ともあれ、kenaoki様の4段落目の文章は特に熟読しておきます。 写真の件、ご覧いただいたということでほっとしました。フラッシュをたいてしまったために白っぽくなってしまいましたが、実際はもっと真っ黒です。生地はおっしゃる通り軽めのもので、光沢はあるのですが非常にペラペラです。ご参考までに申し上げますとロロピアーナ Super 110's 黒です。写真写りが悪かったので(それでやり直そうと削除してしまったのでした)ご覧になりにくかったと思いますが、実際のものは比翼仕立てではありません。ボタンは3つのみです。このあたりは仕立屋さんにだいぶ調べていただいたのですが、大まかな決定は私にして欲しいということで、モーニングコートを参考にしました。 EleganceとThe Allure of Menは早速、ネット本屋で頼んでみました。船便なので2~3週間ほどかかってしまうのですが読むのが楽しみです。こちらもご紹介、ありがとうございます。「サライ」は2008年 2/7号のようですね。入手できそうなのでこちらも頼んでみたところです。 お洋服が手元に入ってから、今回の質問はずっと困っていたことであり、しかも到底、自分だけの力では解決できない事柄でしたので、まさに干天の慈雨、非常に勉強になりました。どうもありがとうございました。心よりお礼を申し上げます。

その他の回答 (2)

回答No.2

 ニューヨークから失礼します。いきなり失礼な質問かもしれません が、まずフロックコートflock coatとモーニングコートmorning coat のデザイン、ディテールの違いについて正しく御理解をされておられ ますか。またこのことは質問者さんが 紳士服飾についてどれくらい のレベルを望まれるのかといったことにも関わってきます。  御質問の文章から、おそらく服飾には大変興味をお持ちで、様々な 服を着こなすことを日々愉しんでおられるのであろうなと、推察を いたしております。  フロックコートについて、現在の日本で 数少ない”正しいもの” を御持ちなのは、私が知る限り”髭の殿下”こと三笠宮寛仁親王殿下 です。殿下はフロックコートを礼宮様と紀子様の結婚の儀の際に お召しになられておられました。  また昨年放送されたNHK大河ドラマ"篤姫”において、大久保利通役 の原田泰三さんが、明治維新以降 政府の参議となられてからの シーンにおいてフロックコートを着用して演技されていましたが、 これについてもほぼ正しいフロックコートであったと 記憶しております。但し、誤りなのは、トラウザースにビシッと プレスがかけられていたことで、トラウザーズをプレスするように なったのは、もう少し後、19世紀の末以降の話です。  フロックコートのデザインの特徴を簡潔に申し上げれば、 (1)フロントがダブルブレステッドであること、 (2)ピークドラペルであること、そして (3)フロントカットがスクエアであることです。 また、ラペルの一部に拝絹されている部分があります。  つまり、シングルブレストにされた時点で、フロックコートとは 言えなくなってしまうことになるわけで、テーラーの方もあえて それを承知で作られたのであれば、もしかしたら”新しい” フロックコートの創作を試みられたのかもしれません。  いずれにせよ、実物はもとより写真を拝見していないので、 推察でのもの言いしか出来ませんが.....。  そしてもしも、シングルブレステッド、ピークドラペルもしくは ノッチドラペル、そしてここが決定的なのですが、フロントが大きく 後方にカットされているのであれば、これはモーニング、または モーニングコートということになってしまいます。  モーニングとは、かつての英国貴族が午前中に馬術の練習をする 習慣があったためについたネーミングです。  馬に乗る際に、裾がじゃまにならないよう、フロントを大きく 斜め後方にカットしているのです。さらに馬に乗った際に、裾の 部分をはしょって背中で止めたなごりが、背中についた2個のボタン が、そのままデザインとして残っております。  その昔 卒業式において、壇上へと階段を上る校長先生の モーニングコートの後姿、腰の部分にボタンが二個ついていたことを 覚えておられるのではないでしょうか。  もしもお作りになられたものが、上記の特徴に当てはまる部分が あるのであれば、モーニングコートという可能性がより出てくること になります。  フロックコート組下のトラウザースについては、別に無地のものでも 構わないのです。というのは、フロックコートには、確かに礼服と しても着用されましたが、19世紀半ば以降、20世紀前半にかけては、 モーニングよりも、より”執務服”としての性格が強いもので あったのです。そうした事情もあってか、フロックコートは、 現代のダブルブレステッドスーツの直接のルーツ、とも言われて おります。  モーニングについては、日本においては、”コールパンツ”と 称されるクロ・グレー濃淡のストライプのトラウザースを合わせるの が然るべき際のルールとなっているのは御存知かと思います。  質問者さんの、”スラックスは黒とグレーの縞です。”というのも、もしやフロックではなく、モーニングなのでは...?と推察してしまう もうひとつの理由なのです。  以上を踏まえ、もし写真などをお見せいただけるようであれば より踏み込んだアドバイスが出来るかと存知ております。  最後に、もし”普段着として着たい”というご希望があるのも 心情として理解出来ないではありませんが、これについては ”素材次第で”ということしか私からは申し上げられません。 No.1の方の言われるような着方も充分可能とは思いますが、もし あまりにモーニングの素材が日本的なフォーマル色の強い生地の場合、 やはり少し難しいのでは、と思わざるをえないのです。個人的には、 例えば英国製のヴィンテージ(アンティークantiqueという言葉は、 そのモノが出来上がってから100年経ったモノに使用されるべき 言葉なのであって、そこまでいっていないモノにはヴィンテージvintageを使います。)のもので、素材などが少々肉厚のもので あれば、あえてスタンドカラーのシャツ襟のつた麻素材のヴェスト などと組み合わせて普段着として、少しは着やすいものになるように 思うのですが.....。

ekemtt
質問者

補足

まずはじめにkenaoki様の他のユーザー様への過去の書き込みには、何年も前から非常に勉強させていただき、大変参考にしている次第でして、この場を借りてお礼をさせていただきます。恐らく日本語でここまで詳しい記述がインターネット上で参照できなかったならば、私もそこまで服飾に楽しさを見出せなかったと思います。 さて、本題を。なにせまだ勉強を始めたばかりでして……フロックコートとモーニングコートの違いは大まかには、後者(モーニング)は前を切り落としたもので、前者(フロック)は切り落としていないものということでよろしいですよね? ディテールに関してはWikipediaの各項目に書かれた以上の知識は、恥ずかしながら持ち合わせておりません。もし資料があれば教えていただければ幸いに思います。 仮縫い前の打ち合わせでは  Jean L. Druesedow, Men's Fashion Illustrations from the Turn of the Century, Dover Publications, Inc., 1990., pp. 6-7, 28, 35, 36, 64.  Roseann Ettinger, Men's Clothing and Fabrics in the 1890s, Schiffer Publishing Ltd., 1998., pp. 92-94. などの図書を参考にしつつ仕立屋さんにお願いしましたから、これらの本に関してはよく(といってもページ数は多くないですが)読んでみたつもりではあります。 ダブルブレステッドに関してですが、これだけは「デザインの特徴」として挙げておられる条件からは外れておりますが、これは上記の本でも見られることから容認範囲内であろうということ、またウェストコートを見せたい場合にダブルでは不向きだと考えて、私の方から敢えて型破りなものとしてお願いしました。 写真をアップロードしておきましたが(急いでしまったのでチーフが雑ですみません)、このようにNo. 1の方がおっしゃるようなジーンズと合わせるという方法は、生地の風合いからちょっと冒険過ぎるのではないかと思い二の足を踏んでいるところです。地方で見かける学生服の下だけスウェットを履いている学生さんのような雰囲気を感じてしまうので。 写真では多少、見にくくなってしまっていますが薄いウールの生地でお願いしましたので、これらの点からはおっしゃる通り、フロックコートというよりはモーニングコートの風味が非常に強いです。 トラウザースに関しては黒や灰といった暗めのものならば、問題がないと考えてもよろしいのでしょうか? 今のところ合わせて着用しているのはおっしゃる通り「コールパンツ」です(そういえば米国・英国では何という名称なのでしょうか?)。 また、アスコットタイといったタイを着用しない場合、極端に言えばノータイというのは非常識だと考えられるのでしょうか? 以上、どうぞよろしくお願いいたします。 それにしてもスタンドカラーのウェストコートというのが、存在しているというのには驚きました。画像検索でもいくつか出ますね。興味深いです。

回答No.1

細身のジーンズやグレーのパンツによく合うと思います。 街には膝上丈の黒いコートを着た若者が氾濫していますが、 見たことはございませんか?

ekemtt
質問者

補足

せっかくのアドバイスなのですが画像のような生地の風合いでして、ちょっとジーンズには合わせるのは難しいかもしれません。 ……と書こうとして、操作ミスで画像を消してしまいました。

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