- 締切済み
理数教育について
PISAの結果等により、理数科目の低学力が一目瞭然となり、文科省ではようやく危機感を持ちはじめ、学習指導要領の改訂を行ったようです。しかし、改訂の骨子を見る限り、それで抜本的な解決には、程遠いような気がします。それに反して、理数教育が成功している国は結構多いように感じます。外国の理数教育は日本とどのように違うのでしょうか。 文科省のやり方がなんか間違っているように感じたものですから、外国の状況についてご存じの方に教えていただこうと思いました。よろしくお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
みんなの回答
- Ama430
- ベストアンサー率38% (586/1527)
PISA結果から「学力世界一」と言われるフィンランドの理科教育の特徴は、「生活の大きな輪の中で、様々な知識や思考力を身につけていく」というものです。 ひとつひとつの知識をバラバラで覚えるのではなく、いろいろな関連性に着目させ、「どうしてそれが必要なのか」「生活のどの場面とつながっているのか」にこだわります。 日本のような受験制度がないので、生徒の主体性を尊重して実験や実習に取り組み、危険でなければ、実験がたびたび失敗しても良い時間的ゆとりがあるようです。 それにも関わらず授業日数は年間188日で、世界一少ないと言われています。 注目するべきは、今の日本とは逆に、複線型の教育制度を、「全員が同じ教育を受ける」という単線型教育制度に変更して、現在の状況にたどりついた、ということです。 16歳までは他人と比較するためのテストはありません。 「テストで追い込む」のではなく「自分の能力を開花させる」「社会に貢献する」という目的で学習させるという方針です。 中央政府の干渉を極力なくし、現場教員の裁量を大きく認めているところも、今の日本の進もうとしている方向とは正反対です。 1クラス20人前後という規模は、欧米では常識ですが、必要に応じて、数人規模のグループや個人指導がていねいにできるよう、スタッフにもゆとりがあります。 「理数科目の低学力」は、それほど単純には言えません。 しかし、文部科学省の方針が、「教育に予算は使わない」という構造改革路線に乗ったものであり、その上、「少数のエリートと多数の庶民を選別する」「政府に批判的な子どもをつくらない」などの政策優先・国民無視のものであるところは決定的に間違っていると思います。
お礼
ありがとうございます。
補足
フィンランドについてはいろいろな場面で話題に上るのである程度は分かりますが、台湾、香港、韓国、カナダなどはどうでしょうか。