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環境中性子について
環境中の高速中性子はどれくらい降っているのでしょうか? 地表で遮蔽なしで、できたら原子炉とかそういうところではなく 本当にその辺ではかると1秒に何個くらいなのか教えて下さい。 もしくはfluxでもいいです。 また、環境中性子の起源、強さ、エネルギーも知りたいです。 起源は二次宇宙線とあったんですが、詳しく教えて下さい。 他にはあるんでしょうか? 色々探してみたんですけど見つかりませんでした。 よろしくお願いします。
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- poor_Quark
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投稿がないようですので、端緒を開きます。学校で教わったのはだいぶ前ですので自信なしとします。 地球には毎日、宇宙線が降り注いでいます。上空の大気を構成する酸素や窒素などの原子核に宇宙線が衝突すると二次的にさまざまな粒子を生み出し、そしてその二次宇宙線がさらに周辺の物質に影響を与えます。その過程で中性子は生まれ、電気的に中性であるために比較的減衰せず地上でも観測できるわけです。 一次宇宙線の正体 最初の宇宙線の観測は1912年、オーストリアのヘスという物理学者によって成し遂げられています。その後、宇宙線の実態は多くが陽子(水素の原子核)であり、数にしてその一割ほどがアルファ粒子(ヘリウムの原子核)で、さらにアルファ粒子の約一割に相当する数の宇宙線には、炭素、窒素、鉄などもっと重い元素の原子核が加速されたものまで含まれるそうです。一次宇宙線の持つエネルギーは、小さいものから大きいものまでその差が一兆倍を越えるとされます。また宇宙線の中で、ある一定規模以下のエネルギーをもつものは我が太陽起源であるとされますが、それ以上のエネルギーをもつものとなると、どこで作られたか判然としないようです。調べた限りでは星雲中の磁場で統計加速されたものであるとか、回転する中性子星の強磁場が作り出したものであるとかの説があるようです。また、大きなエネルギーを持つ宇宙線はそのエネルギーで比較したとき指数関数的に地球への到達数は減少します。ともあれ、人工の加速器をはるかに上回る自然の装置がこの宇宙のどこかに点在していることは確かなようです。 http://ccwww.kek.jp/public/class/cosmos/rays.html http://www.aj3.yamanashi.ac.jp/ehs/nkawa/cr1.html http://cosmic.phys.ynu.ac.jp/Personal/katayose/public/nt/Abstract.html 中性子の解放 さて一次宇宙線は大気に達すると、成層圏で大気中の原子核に衝突します。原子核の中の中性子や陽子は核力という強い作用で結びついていますが、それを解き放つのに十分なエネルギーを持つ宇宙線粒子が衝突すると、原子核はバラバラにされて、陽子や中性子が飛び出します。これらのスピードは元の宇宙線よりはるかに遅く、さらに陽子はその電気的な性質のため、ほどなくエネルギーを失いますが、中性子のほうは大気中を進み、一部が地上に達することになります。1937年には、宇宙線粒子の衝突時のエネルギー損失の観測結果に矛盾があることから、核子(陽子、中性子)や電子とは違う中間質量の素粒子の存在が確認され、その後湯川博士の提唱した中間子の存在の確認に結びつくことになります。 話を中性子に戻しますが、原子核から飛び出した中性子は10分程度の寿命を持つとされます。大気上部で大量に解き放たれた中性子群は、周辺の原子核に吸収されつつ、その数を減らしながら地表に達します。中性子は電気的には中性で、その存在は間接的にしか計測できません。計測の原理としてはガス状の硼素の化合物を鉛で覆った計数管に充填し、中性子が引き起こす現象を計測して記録するとかの方法があるそうですが、今はもっと進んだテクノロジーが使われているのかもしれません。 さて環境中性子の実数ですが、力量不足でネット上からデータを探すことができませんでしたが、長谷川博一著「宇宙線の謎」(ブルーバックス)にわずかに手がかりのようなものを見いだすことができました。それによると1.9m×2.6mの半分ほどの広さの前述の三フッ化硼素入り計数管を用いた装置で1時間に50万個ほどが観測されるそうです。そういう計算をしていいのかどうかは分かりませんが、1平方センチメートルあたりに換算すると3分に1個程度の中性子が地表を通過すると言うことになります。 参考にした「宇宙線の謎」ですが、その価格に消費税表記がないところを見ると、相当昔の本だと思います。ご質問の趣旨からすると内容のない回答でしたが、これを契機に適切な回答が寄せられることを期待したいと思います。
あまり回答がないようなので・・・ 10数年前に学生だったころ「バックグラウンド中性子は1秒間に手のひらを1個通るくらい」と言っていたような記憶があります。 記憶違いでなければいいのですが。(^^; 二次宇宙線という意味は、宇宙線(GeVオーダーの荷電粒子だったと思います)が大気(や土壌?)を構成する原子に衝突して破砕したり、別な粒子(中性子やα粒子や陽子や・・)を弾き出したりしたもの、だと思います。
お礼
ありがとうございます。参考にさせていただきます。 「バックグラウンド中性子は1秒間に手のひらを1個通るくらい」....微妙な表現ですね。
お礼
大変に詳しくありがとうございました。 「宇宙線の謎」、HPと共に参考にさせていただきます。 私もネット上で探してはみたのですが、なかなか自分の求めている情報を 得ることはできませんでした。 やっぱり英語の論文とか読まないとだめ?(泣)とも思っています。