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セレクトショップ等の店員さんは若い人が多いけど

 セレクトショップの店員さんは若い人(20代?)が多いですが,年取ってくるとどうされている人が多いのでしょうか?.  管理部門に全員が回るとも思えないのです,独立の人が多いのでしょうか.関連業種への転進ですか.もしくは全く業種替えでまったく関係のない仕事をしている人が多いのでしょうか?.  特に男性がどうされている例が多いのか,具体例を教えていただけると助かります.  (知り合いの息子さんに質問されました.)

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noname#29140
noname#29140
回答No.2

 ニューヨークから失礼します。大変にするどい いい御質問だと思いますが、これは日本の小売ビジネスの根本に関する問題でもあって、特に現在 好調な日本の小売企業にとっては近い将来に組織を上げて考えていかなければならない大きな問題であると考えます。  私は、日本及び当地米国にて紳士服の販売、企画、そしてアメリカ人の新入社員に対する服飾知識に関する教育などに携わって20数年になる者です。過去に婦人服のビジネスに関わったこともありますが、今回は紳士服とその小売店、実は日本でしか通じない英語のように聞こえる日本語なのですが、いわゆる”セレクトショップ”に的を絞って話を進めてみます。  まず、日本における店員、または販売員と称される彼らの現況についてですが、販売こそ企業の生命線(売り上げがなければ企業として成り立たない)であるにも拘わらず、日本においては、販売業務をキャリアの初期の段階でのみ従事するもの、と軽く考えている企業もいまだに多く、入社してくる若い人たちも このことには大方気づいており、且また割り切っているようにも思えます。 男性、女性を問わず、入社時に彼らの多くが将来に対して抱いている夢のひとつは、販売業務に従事している期間に自分の服飾センスの良さを会社にアピールし、いつか憧れて入社したショップ、またはブランドの、商品の企画、買い付け業務、またはプレスなどの華やかな部分の業務に携わり、世界中を飛び回ったり、マスコミとの折衝をしながら仕事をして、会社という組織の中において自己を表現していきたいということにあると思います。   日本においても90年代以降 大手専門店、セレクトショップなどにおいて、企業としての売り上げが100億円を超えるところがいくつも出てきており、新卒や中途を問わず、若くて優秀な販売員は実際いくらでも欲しいところでしょう。 但し、おそらくご想像されている通り、先ほどのような夢をかなえることの出来る人は ごくわずかな人たちだけなのです。 新入社員の中には、入社後一年、二年と現実とのギャップに悩み始めたり、社内での配置転換を希望したり、また転職していく人もそれなりの数になると思います。 それから、決して数は多くはないのですが、有名店に入社してくる人たちの中には、業務上の取引先のご子息、ご息女もいたりして、彼らは いわゆる他人の釜の飯を食べにくる、というのでしょうか、もしくは将来のために他社に修行に来ている、ということも言えるわけですが。また、一流ブランドのお店においては、それこそ花嫁修業を目的に仕事をしている女性もいないではありません。 それから、これはほとんどが百貨店関係になるかと思いますが、マネキンクラブという業態があって、一種の人材派遣業なのですが、洋服販売のスペシャリストとして、自身を登録し、取引先各社からのリクエストに応じて、派遣先にての販売業務に従事している人たちがおります。彼らは あるブランド、またはある特定のお店のためにということばかりではなく、販売職を自身の長期にわたるキャリアとして考えている人たちではあります。 順番が 逆になったかとは思いますが、純粋に入社時以来、一環して販売業務を志し、心の中では 生涯のキャリアとしたい、と密かに思いを抱いている人たちも、実はそれなりの数いるのですが、日本では そうした志を持った人たちが 収入面などにおいて、社会の上位に食い込んでいける可能性を秘めたシステムが欧米に比べてまったく出来てはいないと言える状況下で、販売職を生涯のキャリアとして続けていくべきか、密かに悩んでいる人たちもいるのです。   さて、私が80年代の初めに日本で入社した小売企業は、アメリカと日本の合弁でしたが、オペレーションはまったくの日本式で、売り上げはバブルの時期とも重なったこともあって大変順調に伸び、総合職として採用されて、販売部門に配属された新入社員たちも 当時は店舗数の増加に伴い、店次長、店長、そして地域のセールスマネージャーというように、一歩一歩社内での販売職としてのキャリア高めてはいけたものでした。  但しその後、バブルが崩壊して、売り上げが鈍り、出店ペースも鈍ってくると、全てにおいて人員が頭打ちの状態となり、しかも日本の場合、販売社員の多くは、欧米とは異なって給料制のため、毎年ベースアップをしなくてはならず、(給料という固定費の比率は、売り上げが伸びない限りは上がっていく一方となるのです。)結局、彼らの行く先は、グループ企業内で受け入れる余裕のある組織へ人事異動をさせられたり、また多くはリストラで会社を去り、彼らの長い販売のキャリア、実績もほとんど生かされることはなく、リストラの露と消え、別の業種、業態への転職を余儀なくされたのです。  今 売り上げが伸びて、若い販売員をたくさん採用しているセレクトショップなどの小売チェーンが注意をしなくてはいけないのは、まさにこの点にあって、(おそらく昔ほどには正社員での採用はしていないだろうと思いますが)将来いつの日か出店ペースが鈍り、業績も頭打ちになって、社内での昇進も頭打ちになるのが仮に今から、10年または15年後だくらいとすれば、現在30代前半から後半の店長クラスの人材は、40代後半から50歳近いベテラン販売社員となっているわけで、給与システムによっては、その頃の彼らの給与総額が会社の利益を大きく圧迫する事態となりかねないのです。 くれぐれも同じ過ちを繰り返さないでほしいものです。   このことを防ぐためには単純に販売員を給与が低くてすむ、新入社員レベルの若年層の社員で一定の割合で揃えておけば ひとまず人件費の高騰についてはOKという理屈にはなるのですが、現在の厳しいビジネスの競争下においては、商品知識や仕事の経験の浅い若手の販売員では、顧客を充分に納得、満足させることの出来ないケースも多々発生しており、各セレクトショップには、店の顔となるカリスマ販売員とでも呼んだらいいのか、抜群の商品知識に加え、個人的な魅力にも富み、且誠実なビジネスも出来る、スーパープロフェッショナルな販売員が日本にもようやくですが、時代の要請もあって 登場しはじめてきたようです。 彼らが今後とも充分な活躍をし、また彼らの成長の軌跡をある程度理論化して 現在よりも優れて効率的に優秀な販売員の育成が可能となれば、日本における販売員のキャリアと消費者の販売業務に対する認識レベルが大きくいい方向に変化してくるのではないかと思うのです。 企業がそ彼らの営業業務における重大性を正しく認識すれば、これは日本の小売業史において革命的なことで、これによって 生涯を販売のプロとしての志をもった若い人たちに対して、顧客を優れた服とコーディネートでよりハッピーな人生を遅らせることが出来る、という満足感と合せ、高い収入が約束される道筋を付けれる可能性が出てきたことになるのです。  日本人は、士農工商という言葉に代表されるように、商人を蔑んできた歴史があります。着物という自国の服飾文化に対して、高いプライドを持っているにも拘わらず、西洋文化の精粋である洋服を軽く見ており、その販売の担い手である販売員に対しても充分な尊敬の念を持って接してきたとはとても思えません。それは、店員、売り子などと言った 言い方に気持ちが示されているとも言えますし、また前回答者の文章の中にも、たかが洋服の販売員、というニュアンスが残念ながら感じられるのです。日本の服飾文化の現状であり、こうした環境では高い文化教養を持った販売員とその彼らに支えられた日本独自の西洋服飾文化が育ちにくいのはもっともなのです。  対して、欧米においては、販売員は昔からプロフェッショナルな仕事と考えられてきており、つまり弁護士や会計士と同じように、組織には属してこそいるものの、半ば一事業主と同じようにも考えられてきました。 そうした事情もあってか、現代のアメリカにおいては、優秀なセールスマンは、引く手あまたで、優秀な人の収入はまさに天井知らずとでも言える状況です。 私の周囲でも洋服の販売で、日本円で億に近い金額を稼ぐ者も何人かおりますし、また、プール付きの豪邸に住んでいる者もごろごろといます。もちろん年齢、キャリアに応じた固定給の部分を設けている企業もありますが、彼らの多くは収入をコミッションのみに頼っています。つまり売り上げについての一定のパーセンテージが販売員の収入となるわけです。売れば売るほど収入が増える、ボーナスが増える、会社の株をストックオプションでもらえるなど、いいこと尽くめなのです。 試しに、欧米の一流紳士服店へ行って御覧なさい。長いキャリアを積んだベテラン販売員がそこらじゅうにいることでしょう。  日本でも生涯にわたって販売をキャリアとしていきたい人も それなりにいるのにも拘わらず、企業として、プロの販売員の育成を怠ってきたこと、また戦後においては、洋服の市場が、いつまでたっても企業主導による、お子様向けのファッション中心の市場でしかなく、欧米のように上流階級や知的上流階級などをターゲットにした”大人のための洋服屋”と”大人の洋服の文化”を育ててこれなかったことのツケによって、消費者には、販売そのものの価値が理解されず、結果として、消費者のレベルも販売員のレベルも世界のトップから取り残されてしまったと言えるのです。  日本人の服飾に関するレベルは 世界の上流階級のそれから見ればまだ決して高いとは言えず、ただそこは自由主義社会第二の経済大国ということで、お金はそこそこ持っているので、世界的なレベルの高級品を買うことこそ出来るものの、コーディネートについては、さほどレベルの高いとは言えない日本のファッション紙をうのみにしたものしか出来ないのです。  日本の消費者も”たかが売り子”という意識ではなく、優秀なセールスをきちんとプロとして認識し、素直な気持ちで彼らのアドバイスに耳を傾けることによって、新鮮な着こなしを学ぶことが出来るであろうと思います。消費者の言う通りにしていれば良い。 アメリカにおける我々の顧客の多くは 弁護士や企業のトップなど、自己のイメージが会社のイメージに直結する方たちばかりですが、そんなプロ中のプロの彼らであるからこそ、プロの販売員の助言に素直に耳を傾けるのです。  日本の洋服の販売員の方たちも そうした時代がまじかに迫っていることを意識し、これまで以上に 勉強にいそしんでいただいて、日本の 服飾文化の向上し貢献していただきたいと思います。その時には、 販売でプール付きの豪邸に住める人たちが日本でも何人か出てきている ことでしょう。

hiyahiya12345
質問者

お礼

なるほど,大いに納得し,kenaokiさんの回答を楽しみました.私自身も客として,お店の方のアドバイスを素直に楽しみ,受け入れていけるような余裕をもつことができると良いです.服飾関係のセンスの無さは自覚しているためか,お店の方のアドバイスを割と気楽に受け入れて,買っているのですが,パソコンなどはなかなか素直になれないですね. ありがとうございました.

その他の回答 (1)

  • todoroki
  • ベストアンサー率48% (2274/4691)
回答No.1

 私の知り合いの店員さんはほとんど女性ですが そのショップがターゲットとしている対象年齢ってありますよね。20代前半とか。 やっぱり店員さんもそのあたりの年齢じゃないとお客が話しにくいものですから ある程度の年齢になれば、店長から複数のお店を回るリーダー(呼び名はまちまちです)になったり 本社勤務になって、現場から離れてしまうところが多いです。 販売員って意外と出入りが多くて、気軽に考えて入ってきてすぐにやめちゃう人がすごく多いので そこまで勤め上げる人はそんなにいないと思います。 勤め続けていても、本社からあまり評価されていないと 本社に上げてもらえず、肩をたたかれてやめざるをえないみたいです。 で、そこから先がお知りになりたいんですよね? あとは人それぞれだと思います。 洋服が好きで接客が好きで、という人だったら、 年齢が高くても採用してもらえるブランドやショップに移ったりしますが 接客はもういいとぜんぜん関係のない職業に就く人もいます。 それはその人しだいでしょう。 どこでも、お店を辞めちゃった人の面倒までは見ませんから。 独立って、自分でお店を経営するってことでしょうか? 親が金持ちだったり、店員時代に人脈を作って出資者を見つけたりできれば別ですが セレクトショップの店員ごときでそこまでの貯金ができるなんてことはありえません。 そういうケースはめったにないと思うべきです。

hiyahiya12345
質問者

お礼

回答していただき,ありがとうございました.人の出入りの多い業界なんですね.

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