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ヒモが付いた革靴
ビジネス用に革靴を買いました。 ヒモが付いたタイプです。 買って気づいたのですが、このヒモの処理方法がわかりません。 個人的にはチョウチョ結びにはしたくないし、 お店のディスプレイで見たときにも結んでいませんでした。 チョウチョ結びをせずにうまくヒモを収める方法ってあるんでしょうか?
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紐のない、つまりスリッパのように履けるスリップオンslip onに対して 紐で結び上げる、つまり紐靴のことをlace upと言います。私はニューヨークにてこちらの上流階級の方々及び日本企業の駐在員の方達の 服飾コンサルタントをしていますので、文中日本の洋服業界特有のアメリカやイギリスでは通用しない、でたらめな英語ではなく、正しい英語が出てきますが どうかご容赦ください。 さて、日本のどのようなお店で どのようなデザインの紐靴を購入されたのかはわかりませんが、日本でも”ふんどしを締めてかかれ”と気合を入れてものごとに対処する際に言われることがあるかと思います。 同様に、紐靴は、紐できっちりと足元を紐締め上げるという行為に、気合を入れる、という意味も含まれているのです。従って、スーツや、またスーツの元になった軍服など、全て紐で締め上げる靴を合せるのが基本となっております。またさらにアメリカでもヨーロッパにおいても、就職などの大事な面接の際 もしslip onの代表であるローファーなどをスーツに合せてしまうと、それだけで減点です。しかもピカピカに磨かれていなければ、その時点でほぼ不合格が決まったようなものです。 紐でしばらない、スリップオンタイプの靴を、loaferローファー、またはコインを甲の部分にはさんだりするため、コインローファーまたは、ペニーローファーなどといわれる靴のデザインは、同じ皮靴ではあっても、紐靴とはやや趣を異にし、スポーティでリラックスした印象となりますが、ローファーloaferとは、実は”なまけもの”や時には”浮浪者”をも意味するのです。 ここまで書けば 私が言いたいことはおおよそ察しが付かれると思います。きちんと締めて履かない紐靴など、紐靴としての意味があまりない、と言うことなのです。靴屋において 結び目が見えなかったとのことですが、欧米の靴屋においては、紐の片方を靴の中にしまいこんで、もう片方にて最上部のふた穴をふさいでしまう、ということをよくディスプレイで行うのです。理由は、その方がお客様が靴のシェイプ、デザインそのものに目がいきやすくなるからなのです。 また、私はかつて靴の紐そのものがゴムで出来ており、そのため紐の結び目もなく、しかも履き口のゴムが伸びるため そのまま履けてしまう紐靴を見たことがありますが、残念ながらあまり格好いいものには見えませんでした。これは、すでに結んであるネクタイをしても格好よくは見えないでしょう。それとゴム紐の紐靴もそれと同じことだと思います。いかに格好よく蝶結びをするか、ということも男の修行のひとつではないでしょうか。一度 試しに きついくらいにキッチリ靴紐を締め上げて 何キロか歩いてみてください。靴のフィッティングが正しければ、土踏まずの部分がピッタリとフィットして、歩行中 踵があまり浮き上がらず、足全体の疲れを感じにくくなるはずです。特に営業で歩き回る方には、絶対に正しいサイズの紐靴がお薦めです。きちんと手入れされた正しい紐靴をスーツに合せることによって、スーツ姿は一層引き立つのです。脱ぎ履きの際は、必ずいったん紐を緩め、靴べらを使うと靴の寿命は驚くほど伸びます。もちろんシューキーパーは常識です。これは服をハンガーに掛ける行為と一緒です。