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反応機構の問題の解き方

有機化学の問題で『~の反応機構を書け』という問題があるのですが、たくさんの反応段階があり、また求核攻撃、プロトン付加などどの順番で起こるのかわかりません。これは答えを見て順番やどのような反応が起こるかを覚えるしかないのでしょうか?なにか問題を解くコツや方法があるのなら教えてください。よろしくお願いします。

  • 化学
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noname#62864
noname#62864
回答No.2

単純化するならば、多くの反応は正電荷と負電荷の衝突によって起こります。したがって、どこに正電荷があり、どこに負電荷があるかを知れば、反応の可能性はかなり限定されます。 たとえば、カルボニル基では酸素の電気陰性度が大きいために、酸素上に負電荷、炭素上に正電荷が生じます。したがって、これに対して求核剤(負電荷を持つ)が攻撃するとすれば、炭素原子ということになります。 求核置換反応であれば、ハロゲンと炭素の結合によって、炭素上に正電荷が生じ、そこを求核剤が攻撃するといった感じです。 現実問題としてすべてがこれで解決できるわけではありませんが、これでかなりの部分が解決します。 もう一つ重要なのが酸塩基反応です。カルボニル化合物などの比較的酸性度の高い水素を持つ物質は塩基との作用によってアニオン(エノラートなど)を生じます。そして、これが求核剤となって次の反応を起こすパターンです。その反応は上述のとおりです。末端アルキンもアニオン(アセチリド)になりやすい物質としてよくでてきます。 なお、塩基と求核剤の作用の違いを明確に理解して下さい。つまり、塩基であると同時に求核剤であるものは多くありますが、塩基はH+を引き抜くのに対して、求核剤は基質の正電荷を持つ部分を攻撃します。たとえばOH-が反応式にでてきた場合に、それが塩基と求核剤のどちらとして作用しているかを言うことを考える必要があります。 酸触媒反応におけるH+の作用に関しては、まず、酸素がプロトン化されるところから始めます。つまり、酸素はδ-を持っていることがほとんどで、H+触媒反応は酸素のプロトン化から始まる例が非常に多いからです。なぜなら、プロトン化されることによってC-O結合が切れやすくなるからです。すなわち、酸性条件下、酸素がプロトン化されていない状態で、アルコールやエーテル、エステルのC-O結合が切れるような反応はほとんど起こりません。 アルケンへの求電子付加のように酸素がない場合には、C=Cの二重結合のプロトン化を考えます。アルケンの二重結合部分は電子が豊富であることを知っておく必要があります。 有機化学反応の種類は極めて多いですので、ここで語り尽くすことは不可能ですが、上述の原則に基づいて、考えるなり、教科書の例を見るなりすれば、よくわかると思います。

oiratti
質問者

お礼

回答ありがとうございます。様々な反応例の説明をしてもらい反応機構について理解を深めることができました。学校の教科書も参考にして問題を解けるように頑張ります。

その他の回答 (2)

  • zoo123
  • ベストアンサー率32% (50/152)
回答No.3

補足致します。 反応機構は、「有機電子論」という法則を用いて考察することができます。 有機電子論では、全ての反応を「電子の動き」で考えます。電子が移動いていく、と考えるのです。 また、電気陰性度を考慮することによって、結合を作っている2つの原子のどちらがプラス性(δ+)を有しているかを理解することができます。 このようにして、プラスとマイナスの部品が分ったら、マイナスを帯びた原子が、プラスの原子をめがけて攻撃していきます。

  • zoo123
  • ベストアンサー率32% (50/152)
回答No.1

反応機構に関しては、これを求めるために多くの研究がなされてきました。なので、これだ!という考え方があれば楽なのですが、なかなか難しいですね。 アルドール反応やエステル化などの基本的反応の機構を覚えて、そこから類推していくのが良いのではないでしょうか。 あとは、よくあるパターンは酸触媒反応では、反応物がプロトン化されそれに求核試薬が攻撃していくパターン、 塩基触媒反応では、活性水素を有する化合物を塩基で脱プロトン化し、生成したアニオンがカルボニル炭素を攻撃するパターンがよくあります。

oiratti
質問者

お礼

回答ありがとうございます。反応にはたくさんの種類があるのですね。一つ一つのパターンを理解できるよう頑張ります。

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