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子犬のワルツの冒頭音、どちらが作者の意図する音なのですか?

専門家の方にお聞きしたいのですが、ショパンの子犬のワルツの最初のラ音ですが、これにトリルが付いてるものと、そうでないものがあります。ヘンレ版(原典)はついていないのに対し、ピアニストにより付いてたりついてなかったり。。本当の所はどちらなのでしょうか?

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回答No.2

専門家です。結論を先に申しますと、この場合はトリルを入れても入れなくても間違いとは言い切れません。 トリルの付いている版と付いていない版があります。パデレフスキー版にはトリルが付いています。 押さえておかなければならないことは、 1)ショパンの弾き方は一通りではない 2)版によって違うので、一種類の版だけ勉強するのは危険 ショパンは作曲家・ピアニストでありましたが、同時にピアノ教師でもありました。ピアノ教師としてのショパンは、生徒によって違う弾き方を教えたのです。その生徒達が各国に散らばり、それぞれの土地の出版社がその生徒達の楽譜に書かれたショパン直筆の指示を元に出版したのですね。出版社によって違うというのは、簡単に言えばそういう理由なのです。 勉強のアドバイスとしては、 1)ショパンを勉強する場合は最低でも3種類の版を比較しなければ、間違えた解釈になりかねない 2)CD等の録音も最低でも3種類は聴かないと、やはり間違えた解釈になりかねない 3)主観的な意見は無視すること。主観を入れると「ショパンの意図していたと思われる音」に対するイメージが崩れる危険性がある ファイン・アートである以上そこには客観的な勉強が必要なわけで、極力主観を省きながら、徹底的に資料の分析をしなければならないのです。自分の演奏はどういった勉強の元にされているかということを説明できなければならないのです。 高校生くらいまででしたら「先生に言われたからこう弾いた」で通用しますが、大学生になったら、そういうわけにはいかないと思います。 演奏へのアドバイスは、 ステージの上ではかなり緊張しますので、いきなりトリルを引くのはおっかないです。テンポも速いですし。自分の生徒には「トリルは弾かなくてもいい」と言うと思います。 ま、ここまでお堅い事を書いたのは弾く側の都合であります。聴衆の側に立ってみたら、そこまでやらなくても、十分ショパンを楽しむことはできると思います。

fusennoshima
質問者

お礼

奥深いですね。とても良く分かりました。私は素人なのですが、先生によっても使用楽譜が違うのでいつも迷っていました。お時間を割いて書いていただき、ありがとうございます!

その他の回答 (1)

  • dulatour
  • ベストアンサー率20% (327/1580)
回答No.1

専門家でなくて、ごめんなさい。 第一音の「ら」は、子犬が動き始める前の状態を示しているので、トリルでなく単音で犬が動き始める前の主人を見ている感じを出した方がよいと思います。 そのようにしないと、以後の躍動感溢れる表現が生きてこないと思いますが… まったくの素人ですが、トリルをかける演奏家を私は感性のない単なるテクニシャンだと思って、ずっと不愉快に思っていました。 あくまで、私の主観で失礼しました!

fusennoshima
質問者

お礼

ありがとうございます!回答者さんの主観、私は好きです。子犬、頑張ります。

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